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アメリカにできないやり方で、アジア市場NO.1を目指す-株式会社ブイキューブ代表取締役社長 間下 直晃氏自らが、シンガポールに生活拠点を移した理由

Singapore
ビジュアルコミュニケーション事業を主体に行う株式会社ブイキューブ代表取締役社長 間下氏。2008年よりWeb会議市場における国内シェアNO.1を獲得、現在まで7年連続で首位を獲得している。米国インテルキャピタルからの出資を機に、マレーシア、シンガポール、インドネシアに現地法人を設立。また、2013年1月より、活動拠点をシンガポールに移し、アジアを中心としたグローバル展開を進めている。2013年12月に東京証券取引所マザーズ市場へ上場。

株式会社ブイキューブ  代表取締役社長 

2014.09.30
Web会議を最も必要としたのは、他でもない自分だった-株式会社ブイキューブ代表取締役社長 間下 直晃氏が提案する、新たなビジネスのコミュニケーションスタイル。

アジア展開の勝算は大いにある

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日系企業として戦いやすい国がアジアだったとのことですが、どのような部分が有利だと思われたのですか?

やはり、アメリカと違って同じアジアの国同士なので、コミュニケーションに関する文化が日本と似ていることですね。

たとえば、アメリカのビジネス界では、電話会議で重要事項を決めるのが当たり前です。つまり、「言語=ロジック」で物事が進められている世界です。

そのためテレビ会議などのビジュアルコミュニケーションツールも、電話会議の補助ツールとして発展してきました。一方で、アジアでは重要事項ほど当事者が直接顔を突き合わせて決めていきます。

元々電話会議なんてあり得ない。つまりアジアでは「言語」だけでなく、同じ「時間」や「空間」を共有することを重視しているのです。そのため私たちの「V-CUBE」も、同じ時間や空間を共有している感覚に極力近づけることを目指して改良を重ねてきました。

日本とアジアのコミュニケーションスタイルが似ているので、たまたま自分たちが欲しいものを作ったら、アジアにも当てはまったのです。アメリカ人が理解できない部分を私たちは理解できるので、そういった部分での差別化をすることが可能です。

また、顧客の要望に柔軟に対応できることも私たちの強みです。

私たちのサービスには、お客様が必要な分だけを利用して月額で利用料金を払う「クラウド型」と、お客様がシステムをまるごと購入して自社にサーバーを置く「オンプレミス型」があります。

日本ではクラウド型を選択するお客様が主流となってきましたが、まだまだ東南アジアでは自分で所有したいというほうが多数です。また、購入したシステムを、自社向けにカスタマイズすることを求めてきます。当然、私たちはその要望に対応しています。

一方、アメリカの企業は、自分たちの製品やサービスがグローバル・スタンダードであると規定して、その基準を世界中のあらゆる国や地域に展開するスタイルです。

基本的にカスタマイズには応じようとしません。コストをかけずに、均質的な商品を大量に売ることで売上と利益をあげるという戦略だからです。

しかし、アジアでは、アメリカ企業よりも私たちのスタイルのほうが圧倒的に受けは良いので、勝算は大いにあると踏んでいます。今、ある調査会社によると、アジアのビジュアルコミュニケーション市場における当社のシェアは第2位で、1位はアメリカ企業です。

現在はマレーシア、インドネシア、シンガポールなどの拠点で40~50人の社員が働いていますが、これを今後5年間で100〜200人の規模に拡大し、アジアでのシェア1位を奪取したいと考えています。

アジア展開の意思表明を、自らの行動で示す

アジアでのビジュアルコミュニケーション市場の現状を教えて下さい。

日本でも全社導入している会社は少なく、ごく一部の部署だけで使っているところが多いですね。まだそこまで浸透し切っていないので、国内市場にもどんどん広めていきたいと思っています。

日本市場は今の10倍は伸びると言われていますが、アジア市場はほとんどない状態です。しかし、アジア市場は急速に成長を遂げようとしており、日本の市場規模を必ず超えるでしょう。

だからこそシェア1位を取り、「V-CUBE」をアジアにおけるビジュアルコミュニケーションツールのスタンダードにしたいのです。

アジア市場を非常に重要視されているのですね。

そうですね。現在アジアの拠点はシンガポール、マレーシア、インドネシアにあり、それぞれに常駐スタッフがいます。

また、弊社の本社は東京にありますが、私自身は2013年の初めから、仕事と生活の拠点をシンガポールに移しています。シンガポール自体が小さな国なので移動が楽ですし、周辺国への移動も、日帰りで可能です。

家賃など生活にかかる費用はかなり高額ですが、日本よりも一人当たりのGDPが高くて治安も良いので、生活にはそこまで困りません。

ユーザー視点でサービスを磨き続ける

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なぜ、社長自らシンガポールに移られたのでしょうか?

「アジア展開を本格的に行う」という意思表明をし、社員の意識を海外へと向かわせたかったからです。ビジュアルコミュニケーション事業はまだ日本国内でも成長産業であり、当社も成長を続けています。

現状ではアジア市場よりも国内市場の方が利益も出ています。すると本社にいる社員はどうしても国内事業を優先します。

海外拠点で働いている社員からサービスの改良についての要望が来ても、後回しにしたり、「そんなことはできない」と突っぱねるようなことが起こります。

これは当社に限らず、海外に進出している多くのベンチャー企業が陥るジレンマだと思います。

海外に拠点を持つというのは、自分のホームとは違う場所でビジネスをするということ。成功を収めるためには、国内以上に力を注ぐ必要があります。

しかし、それがなかなかできない。そこで私は、自分が海外に行くしかないと判断したのです。

私が直接海外ビジネスの先頭に立ち、「今、東南アジアの状況はこうなっているから、こういうサービスを新たに追加してくれ」と指示を出せば、さすがに本社の社員も「そんなことはできない」と言うわけにはいきません。

また、社長自ら拠点を海外に移すことは、「自分たちはローカル企業ではなく、グローバル企業を目指すんだ」というメッセージにもなります。

本社を留守にすることに不安はないのでしょうか。

国内での事業については、売上と収益を確保するためのビジネスモデルがほぼ完成し、あとは確実にオペレーションを回していけばいい段階になっています。

つまり、私がいなくても安心して社員に任せることができるわけです。たとえ日本とシンガポールで距離が離れていたとしても、「V-CUBE」のWeb会議を用いれば、スムーズにコミュニケーションが取れるので大丈夫です。

私たちは遠隔地でコミュニケーションを取るためのツールを提供しているので、それを実際に自分たちが使うことは、新たなワークスタイルを提案するチャンスでもあります。

一方アジア市場は、まだ何もない更地に近い状態です。だからこそ私は自分のいるべき場所をアジアに移したのです。アジアでゼロからビジネスを立ち上げていく仕事が、これから本格的に始まります。

現在多くのお客様にご利用いただき、利用の規模としては大手のお客様が大きいのですが、利用の深さでいうと、私たちが今も昔も一番深いと思います。

私自身も毎日多くの移動をしながら1日約5時間は使っています。ヘビーユーザーとして、もっとこうした方が良いとか、ああいう環境では使いにくいという声を素早く反映し続けています。

自分たちが使いたくなるような便利なものを、ユーザー視点を持ちながら作っていきたいですね。

 

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