海外就職したい人必見!保険や住民票、年金について【前編】〜グローバル人材塾 田村さつきさんが伝授する、渡航準備のイロハ〜

2014.10.27

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いざ海外就職が決まって一安心となったのも束の間、「現地採用の場合、保険は?住民票は?どうしたらいいの!?」と不安になる方も多いのでは?

今回、渡航準備のイロハを海外就職のベテラン、グローバル人材塾代表の田村さつきさんに教えていただきました。

海外就職を考えている方は必見です!

1ー 海外就職をする場合、住民票は日本に残していくのでしょうか?

海外就職をする場合、住民票は基本的に抜いて大丈夫です。区役所や市役所で「海外に行きます」と言えば、その手続きをしてくれます。

住民票を抜くということは、「日本国に住んでいない」という意味になりますが、戸籍がなくなるわけではありません。1年以内という短期間で帰ってくる可能性がある場合は、住民票を残していく人もいます。

ちなみに、国政選挙なら国籍があればできますが、東京都都知事選挙などの地方条例のものだと、その場所に住んでいることが条件になるので住民票を抜くと選挙に参加できません。

住民“税”に注意!!

住民税は、前年度収入に応じた税金を払います。そのため、海外に行ってからも住民税を払わなければならない場合もあります。

(市民税は1月1日に居住している住所の役所に対して前年度収入に応じた税金を払いますので、1月1日以前に海外転出届を出した場合は前年度収入に課税される市民税の支払いは免除されます。もちろん海外滞在期間の市民税の支払い義務はありません)

たとえば、前年度600万円稼いでいた人は、海外にいながらも前年度の600万円の収入に対しての税金を日本に支払うことになります。

ところが、海外へ行くと日本での年収よりも低くなる場合が多いため、その年収の中から住民税を払うのは大変だったりします。

万が一の場合は、税金の分割払い等の措置ができますが、住民税のことは海外で働く際は頭の片隅に入れて、支払い計画を立てるようにしましょう。

2ー 住民票を抜いたら、保険と年金はどうすればいいんでしょうか?

現在、会社に勤めている方は、厚生年金と社会保険に入っているはずです。それ以外のご自身で事業をされている方は、厚生年金の代わりに国民年金、社会保険の代わりに国民保険に入っていると思います。

会社を辞めて海外で働く場合は会社を辞めた時点で厚生年金と社会保険から外れるわけですが、国民年金と国民保険にご自身で入っている方はどうなるかというと、国民年金と国民保険は住民票にリンクしているため、住民票を抜くと国民保険は利用できなくなり、国民年金の支払いは任意になります。

日本の保険は至れり尽くせり!? 海外の国民保険のあれこれ

住民票を抜くことによって国民保険の利用ができなくなりますが、海外で会社に雇用される場合、ほとんどの場合はその会社が国民保険の代わりとなる保険を現地で負担してくれるようになります。

海外では、病院へかかった領収書を会社へ提出すれば、なんと100%負担してくれる会社が約8割。日本では多くの場合は3割負担のため、より多く負担してもらえてラッキーと思うかもしれませんが、ここには落とし穴があります!

ちょっとした病気などであれば100%負担してくれるのですが、長期入院や急遽の手術、交通事故などの、少しの通院では済まないような場合、長期的に会社を休むことになるので、解雇される可能性が出てきます。

その場合は保険も一緒に切られるため、非常に困ることになります。日系企業の現地採用なら、それほど心配はありませんが、労働力に対して対価を支払うという考えの外資系企業の場合、サポートをしてくれないところが多いです。

日本では終身雇用や年功序列をよくマイナスに捉えられることが多いですが、裏を返すと、何かがあっても面倒を見てくれたり、補償をしてくれたりするという点では有り難いと思います。

これはマスト!!自分が加入している保険を見直そう!

現時点で自分が加入している保険をよく見直し、その保険が海外でも継続できるのか、自分が加入している保険を海外に持っていくにはどうすればよいかを保険会社に一度相談してみることをおすすめしています。

また、保険の加入方法で一般的に多いパターンは、海外旅行保険を3ヶ月程かけ、会社の試用期間はその保険でカバーして、それが切れたら現地の保険に加入するパターン。

とにかく、突発的な事故などに困らないようにしておくことが重要です。現地ビザさえあれば、現地の保険に加入することができます。

しかし、まれに現地ビザがおりる前に移住するケースもあるので、その場合は前述したように海外旅行保険などをかけて行くようにしましょう。また、外資保険であれば、外貨で保険料が支払われたり、色々な手続きも海外でできて便利な場合があります。

クレジットカードの保険も使えるかも!?

クレジットカードの保険内容が海外で使えるようであれば、保険に入らずにクレジットカードの保険だけでまかなう人もいます。クレジットカード会社によってその保険内容は違うので、チェックするのをおすすめします。

任意となる年金について考えるべし

会社勤めの方は厚生年金に入っており、その半額を会社が負担しています。厚生年金の満期は最低25年。満期までかけなくてはもらうことはできません。

しかし、海外に行く際に住民票を抜くと、海外に出ている期間は年金を払うかは任意になります。したがって、その期間をどうするか考えなくてはいけません。

日本に戻らない、年金をもらうつもりはないと潔く決めた人であれば、リタイアした後にいくら生活に必要で、今からいくらずつ貯めていけばいいのか計算をし、外資の年金型の保険を利用するという方法もあります。

3ー みんなが行かない道を進むのであれば、武器を備えよ!

みんなが国道を走っているとするならば、海外就職はわき道のようなルート。みんなと違う道を歩むのであれば、茨の道である以上、武器を身に付けなければなりません。

たとえば、日本ではその場でお金を持っていないからといって、救急車で運ばれた人を治療しないなんてことはありませんが、海外ではお金がなくて治療を受けられないということが当たり前のようにあります。

日本のルールが適応されない場所に飛び込むのだから、しっかりとした準備が必要です。海外就職という道のりを選ぶ方には、ぜひ積極的に情報を収集して欲しいですね。

 

ライター

佐藤 美咲/Misaki Sato

早稲田大学文化構想学部卒、社会人1年目。小さい頃から映画好きなこともあり、大学では映画やテレビなど映像メディアを専攻。(アジア映画論という素敵な授業がありました!)学生時代は長期休みの度に海外へ飛び出し、これまで行った国は20カ国。多くの人との出会いを通して色々な生き方があることを知り、「自分も枠にはまらない生き方を」と強く感じている。ゆくゆくは海外で生活することが夢!

 

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