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ソーシャルビジネス立ち上げ!私が海外起業でぶつかった3つの壁
私は、入社8ヶ月で単身ミャンマーへ渡りソーシャルビジネスの立ち上げをしています。海外で事業を立ち上げ。覚悟はしていたものの、想像し得なかった事が次々と起るものです。そんな私が、事業を進めていく上でぶつかった壁をご紹介したいと思います。
1.一緒にやっていく仲間探し
事業を一緒にやっていく"仲間"を見つけること、そして"仲間"になっていくこと。これは一番大事で、一番難しいところかもしれません。
特に、私が立ち上げたのは「ソーシャルビジネス」。社会問題を解決するため、あるいは誰か困っている人を助けるための事業です。
より仕事に対する"志"や"人間性"が求められます。
日本でもそういった人を探すのは容易ではありません。まして、知らない日本人の私と本気で事業立ち上げに挑戦してくれるミャンマー人を見つけるのはもっと難しいことでした。
今一緒に働くメンバーには、仕事のやり方はもちろんですがそれよりも彼らが仕事に対する「やりがい」を持てるようになって欲しいと思っています。仕事内容を理解できても、やりがいがなければ力を発揮できません。
逆に、やりがいを感じられれば仕事が上手くいくよう努力することができます。私がミャンマーに来て1年が経ちましたが、今でもミャンマー人の仕事のやり方にはツッコミどころ満載です(笑)。
しかし、日本からたった1人でやって来た私は、今では心強い仲間に支えられているからこそ頑張ることができています。
2.スピード感の違い
マイペースでのんびりな雰囲気があるミャンマーの人々。そこがこの国の良いところでもありますが、ビジネスとなるとそうもいきません。
ミャンマー人スタッフに「この仕事お願い!」と頼むと「明日やります」「明後日までにやります」と全てを後回し。ミーティングとなると「今は思いつかないから一日のんびり考えさせてくれ」と話し合いが中断してしまうことも。
こんな調子で、仕事は遅々として進まないこともしばしば。それでも仕事を進めたい私は、「日本はそういうやり方じゃない」と、ひたすら彼らを急かしていました。
結果、そのスピードについて来られない2名のスタッフを辞めさせてしまうことになりました。無理させすぎないように気をつけているつもりでしたが、彼らの力を発揮できるように上手くアシストできなかったことを反省しました。
3.日本ビジネスの「常識」が通用しない
ビジネスであるにも関わらず、まさかのミーティングに来ない、契約内容を守らない、突然音信不通になるなど、私の中の常識はことごとく裏切られました。
さらに、ミャンマーの人はできなくても「できます」と言うし、分かっていなくても「分かりました」と答えていることが多くあります。
決して悪気があるわけではないのですが、良くも悪くもマイペースな人が多いこの国です。
だから、仕入れは納期通りに来ないし、取引金額は言っていたものと違うし、ようやく納品されたものは壊れていたり、腐っていたり。しかも何の弁償もなし!
信じていたことが裏切られ、何度がっかりしたことか。
日本だったらあり得ないですよね?
こんなところで、ビジネスを成立させられるのか本当に心配でした。
しかし、失敗する度になぜそうなったのかをひとつずつ学べれば、上手く交渉できるようになってくるものです。そうやってこの国の常識と私の常識を擦り合せていきました。
上記に記した以外にも、日本では考えられない苦労が書ききれないほどたくさんあります。海外で働いていると、予期せぬ壁に幾度となくぶつかります。
しかしそれは、良く考えればそこが海外で働く醍醐味なのかもしれません。
海外で、日本人の自分の力をいかに活かせるか、自分だからこそこの国の人たちが持っていない視点で気付くことがあるかもしれません。
日本だったらもっと良いやり方あるのになー、と思ったらこの国でそのやり方を活かせるチャンスかもしれません。
これからも壁にぶつかりまくるかもしれませんが、自分の良いところをこの国で活かしていけるように日々パワーアップしていきたいと思っています。
次回は「ソーシャルビジネスを立ち上げた私が思う、海外で求められる人材」についてお話します!
ライター
加藤 彩菜/Ayana Kato
1991年生まれ。中央大学哲学科卒業。学生時代に発展途上国の貧困問題を目の当たりにし、「誰もが自分の未来に希望をもてる世界」にしていきたいと、社会問題を解決するソーシャルビジネスしかやらない会社「ボーダレスジャパン」に就職。入社8ヶ月で単身ミャンマーに渡り、新規事業立ち上げに挑む。
by Nnn