海外現地採用という働き方を、キャリアアップに繋げるために必要なもの〜サウスピーク神農亮さん

2015.08.28

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ガチンコで結果にコミットする語学学校

今のお仕事について教えてください。

セブの日本人向け語学学校である、「サウスピーク」の運営に携わっています。

とにかく成果にこだわり抜く留学を提供していることが特徴で、運営側もフィリピン人講師もみんなガチンコです。

勉強していない人には警告書が出ますし、退学になることもあります。

その分、圧倒的な成果を上げられる生徒さんも多いので、海外就職率は非常に高いですね。

仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?

英語習得を通じて生徒さんの人生が劇的に変わった時です。

たとえば、3ヶ月でTOIEC300点台から800点台になった男性は、現在仕事で英語を頻繁に使うようになり、給料がアップしました。

それまでそんな仕事は彼の眼中になかったんですよ。

でも、英語を使えるようになれば人生の選択肢がグッと広がります。

スキルには人生を変える可能性があるのです。 

海外就職に対する不確実を、払拭するには

新卒として日本で働き、その後インドネシア、セブと働く場所を移されていますが、インドネシアで働くことになったきっかけを教えて下さい。

新卒で入った東京のベンチャー企業で海外駐在の予定だったのですが、同期が先に派遣されて枠が埋まったため、「自分で探して行こう」と思って就職活動をしたことです。

就職エージェントに登録し、幸いにも当時インドネシアは就職売り手市場だったため、すぐに採用が決まりました。

自動車部品などの穴を開ける日系の切削工具メーカーのジャカルタ現地採用として2年間働き、その後セブに来て今に至ります。

本当はこの会社で30歳くらいまで働き続けるつもりだったのですが……。

なぜその会社を辞めてサウスピークに転職されたのでしょうか?

現地採用の人たち並びに日本人全体として、もっと英語ができるようになるべきだという強い問題意識が、私自身のなかにあったからです。

それに対するアクションが、サウスピークでなら可能だと思いました。

インドネシアでは海外志向の若い方や駐在員の方とお話をする機会が数多くあったのですが、そのなかでふたつのことに気付きました。

ひとつは、現地採用であっても必ずしも英語力があるわけではないこと。

ふたつ目は、「なぜ、今この場所で働くのか」「自分の人生の目標は何か」というキャリアに対する考えをそこまで落とし込んでいない現地採用の方が多いこと。

 

海外就職には不確実性に対する不安がつきものです。

たとえば、日本にいる同い年の人は、充実した環境で働き、仕事を教えてくれる上司がいて、高いスキルを付けているかもしれない。

それに比べて自分は、給料が低くて今後のキャリアパスは不透明、海外経験が日本で評価されるのかもわからない……。

道なき道だから当たり前なのですが、これらの不安を払拭するには、やはり仕事で成果を出せる実務能力と英語力を身に付けること。

そして、自分がこの国を選んだ理由や将来の目標と今の仕事の関連性などを、確信が持てるところまで落とし込むことが重要です。

それができて初めて、現地採用という枠のなかで自分を磨き上げることができ、更なるキャリアアップに繋がるのだと思います。

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病気で気付いた人生の有限性と、後悔なき人生への決意

神農さんが持たれている行動軸について教えて下さい。

「絶対に後悔しないようにやりたいことをやる」と決めています。

きっかけは、大学3年生の後半に気胸という肺に穴が開く病気になり、人はいつ死ぬかわからないと実感したこと。

それまで20年間ずっと健康だったのに、ある日突然呼吸困難になり、緊急手術。

しかも、初回の手術が失敗。本当に死ぬかもしれない、と死を身近に感じました。

その後無事手術を終えたのですが、実は本当に辛かったのは術後。

体は管で繋がれて身動きが取れず、当時熱中していた大学のアカペラサークルも就活も全てストップ。

まるで社会から取り残されている気分で、絶望感ばかりが押し寄せてきました。

そんななか、ひたすら本を読んだり考え事をした結果行き着いた答えが、

「ずっと健康だと思っていた自分が、突然病気になった。病気や事故は確率論ではなく、起きる時には起きるもの。明日死んでいる可能性だってある」ということ。

そして、これからの人生で絶対に後悔することがないように生きようと決意しました。

今は、とにかく現地採用の方にとって良い選択肢を提供できるよう努力するのみです。

なぜ、現地採用者にこだわるのでしょうか?

僕自身が現地採用なので、当事者意識を持っているからです。

また、私の周りには現地採用として悩んでいる人たちがたくさんいるので、そういう人たちの役に立ちたいと思っています。

海外就職を応援したいのですが、道なき道をゆく現地採用者が、この先どう働いて自分のキャリアを良いものにするかを考えないことには、海外で働く日本人の裾野は広がりません。

現地採用という働き方を希望があるものにし、海外で勝負するという選択肢を多くの人にとって身近なものにしたいですね。

神農 亮さんのプロフィール

神農 亮/Ryo Kanno

South Speak English Institute

関西学院大学法学部政治学科卒。大学生の頃に『銃・病原菌・鉄』(著:ジャレド・ダイヤモンド)を読み、衝撃を受ける。世界のことをもっと知りたいと思い、新卒で入社した会社を辞めて23歳の時にインドネシア・ジャカルタで現地採用として就職。2014年6月より、フィリピン・セブ島の語学学校サウスピークに参画。自身のブログでは、海外で働く人として「海外でいかに考え働き生きていくべきか」を発信中。

取材・ライター

ABROADERS 代表

濱田 真里/Mari Hamada

海外で働く日本人に特化した取材・インタビューサイトの運営を4年間以上続けている。その経験から、もっと若い人たちに海外に興味を持って一歩を踏み出してもらうためには、現地のワクワクする情報が必要だ!と感じて『週刊アブローダーズ』を立ち上げる。好きな国はマレーシアとカンボジア。

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