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4年間で38ヶ国を回ってきた私が、「世界って意外と近い」と思うようになるまで
はじめまして! 東京外国語大学3年生の関谷 昴と申します。私は2014年の終わりに約1年間の世界一周の旅に出発し、計37ヶ国を訪れました。しかし元々海外経験が豊富だったわけではなく、日本の外に初めて足を踏み入れたのは大学1年生の夏のことでした。
今回は、そんな私が「世界って意外と近い」と思うようになった経緯についてお話しさせてください。
セカイと話す
「世界中の人と話してさまざまな価値観を知りたい!」という想いをもち、大学の英語専攻に入学。
英語力をつけていろんな人と話すために、世界中の英語学習者がおしゃべりできるコミュニティ「ESIP」をネット上に作りました。ESIPとは、English Speaking Improving Projectの略です。
ESIPのロゴ
サウジアラビア、オマーン、メキシコ、韓国、インド、アルジェリア、マダガスカル、ベトナム……。参加者を募集すると、驚くほどにさまざまな場所から人が集まり、いろんな国の人と出会えました。
すると次第に、地図上では遠い彼らの住む世界のことを、「少し遠出をすれば行ける場所」のように親しみを憶えるようになったのです。
セカイに出向く
フィリピンでホストファミリーと晩酌中
そんな1年時の夏、所属するNGOの活動でフィリピンを訪れました。これが私にとっての記念すべき初海外!
田舎に学校を建てたり、子どもに授業を行ったりして、活動中は現地の家庭にホームステイをしました。英語が通じやすいフィリピンでは、さまざまな人とコミュニケーションがとれて、ごみ山の近くで生計を立てる方や現地のNGOスタッフとも話をしました。
「国という境界は隔てているけれど、彼らも私と同じように喜びや悲しみを感じ、大きな夢や小さな目標をもつ人間である」。そんな当たり前のことを感じるようになったのです。
セカイを歩く
世界一周ルート
日々さまざまな国のニュースを耳にしていても、自分とはあまり関係のない話に聞こえてしまう。そんなもやもやが、意識の根底にずっとありました。
自分の足で歩き、自分の目で見て、自分の頭でこの世界について考えたい!
そんな想いを胸に、世界一周プロジェクト「TUFS IN THE WORLD PROJECT」を立ち上げ、2014年11月、世界一周の旅へと出発しました。
「TUFS」とは私が通う大学の略称で、世界各国で学んだり、働いたりしている先輩をインタビューして回るプロジェクトを実行したのです。
旅の途中で意識した「自分の生きる世界」と「共通の流れ」
ケニア、現地の私立小学校にて
この旅で学び考えたことはたくさんありますが、その中でも特に私を興奮させた気づきがふたつあります。
1つ目は、以前は単に「教科書やニュースの中の出来事」として捉えていたものが、自分が今生きている世界で実際に起こった、という実感を得るようになったこと。
まるで馴染みのないおとぎ話の世界だと思っていたものが、急に現実味を帯びるようになりました。
2つ目は、昔からあらゆる場面で世界も人もつながっていて、どこの人も基本的には変わらない、ということが分かったことです。
○○人や○○の国、という枠だけで物事を判断していた時には見えなかった「共通の流れ」のようなものを、旅行中何度も感じたのです。
私たちの住む世界は、どのような場所なのか
インド、バラナシの風景
この旅は、私も含めたひとりひとりの人間が、この世界の一部分であるということに気づかせてくれました。
「世界は意外と近い」と言うよりも、「自分が世界の一部だった」と言うほうが適切かもしれません。
だから私はこれからも自分の足で歩き、自分が一部をなす世界の全体像を広く、深く知ってみたいのです!
そして今度は、自分が見た世界を周りの人に伝えていきたいと思っています。
私が実際に旅で体験したことを中心に、アブローダーズを通してアジアのリアルな世界をお届けしていきます。
みなさんの一歩を後押しするお手伝いが少しでもできたら嬉しいです!
ライター
関谷 昴/Subaru Sekiya
1993年生まれ、神奈川県出身。東京外国語大学英語専攻。フィリピンでの教育支援活動(学校建設・子どもたちへの授業)を行うNGOに所属し、過去7回フィリピンへ渡航。休学をして世界37ヶ国を回り、大学の留学生およびOBOGをインタビューするプロジェクト「TUFS IN THE WORLD PROJECT」を考案・実行し、70名以上に取材を行う。
by Nnn