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アジアのトップ大学、シンガポール国立大学に関する3つのこと
こんにちは! シンガポールの林です。今回は、シンガポールの教育に関する続編をお届けします。
出典 tarara* on Flickr
1.トップ校・シンガポール国立大学について調べてみた
出典 Melvin Yap on Flickr
シンガポール国立大学(National University of Singapore、略称NUS)は、1905年に設立されたシンガポールの総合大学です。
Times Higher Education World University Rankings(THES-Qs)では、2012年25位(アジア中2位)にランクイン。Asia University Rankingsでは2015年まで連続して2位と、全体として日本の東京大学、京都大学を上回り、アジアで最も高い評価を受けている大学です。国内では西の南洋理工大学とともにシンガポールの双璧をなしています。
世界100ヶ国以上からの留学生を迎え、非常に国際色豊か。
10以上の学部とスクール、緑あふれる敷地内には研究所やプール、病院まであります。一般に卒業生はシンガポール政府など官僚、金融セクター、その他グローバル企業に就職することが多いようです。(参照元 Wikipedia)
この大学には日本語のコースもあり、剣道部、茶道部、舞踊部、琴部などの日本の部活もあります。
2.NUS卒業生に聞いてみた、NUSの実態とは……?
NUS卒業生である友人に聞いてみたところ、大学時代嫌だったこととして、こんな話がありました。
「絶対評価でなく相対評価」
生徒たちは絶対的な点数ではなく、上位何パーセントの人がA+,次の何パーセントの人はA……といった計算で評価がつけられるため、成績がただ良いだけではダメで、「他の人より良くないといけない」という風潮がとてもストレスフルだったとのことでした。
このシステムは教授たちにとっても然り。
学生たちの頑張りに応じてグレードをつけたくても、この計算方法だと必ず誰かに悪いグレードをあげなければならないため、教授側にとっても嫌なものだったと話していました。
この「グレードが高い人」のみが、さらに上の学位を得るための課程に進むことができます。この評価方法からも、学内は熾烈な競争社会であることが垣間見えます。
NUSは、他国からも優秀な学生をスカウトして奨学金を払って通わせています。留学生の獲得にかなり資金を投じているようですね。
高校の成績次第で、政府/企業/大学負担で奨学金をもらって進学することができるのだとか(しかも中には返済不要のものも多岐にわたってあるとか!)。
ちなみに企業負担の奨学金制度には、卒業したらその企業に入社しなければならないという縛りがあるようです。企業も優秀な学生を獲得することに必死なのですね。
3.NUS生、新卒の就職事情
①インターン先に就職
在学中や合間に企業でインターンをすることが多いようですが、そのインターン先は大学が紹介します。
②Career fairで就職
通常、卒業は6月のため、その時期に合わせて企業がNUSへ卒業生を採用しにくるイベント。まずはレジュメを回収して、良い学生がいればその場で面接するとのことで、日本の合同説明会と似ていますね。
③NUSの紹介で就職
学内にCareer Centerがあり、そこで求人を紹介する。
優秀大学を卒業した新卒入社者の初任給は、$5000前後(日本円で約40万円)になることも!
日本では大学ランクによって初任給に差がつくことはあまりないかと思いますが、こういった給与の差からもシンガポールの教育の重要さを感じられます。(参照リンク)
シンガポール・教育事情 おまけ
出典 Richard Lee on Flickr
1.早稲田大学関係の高校もある
学校法人早稲田大学と学校法人渋谷教育学園の合弁である「早稲田渋谷シンガポール校」なるものがあり、「ワセシブ」という愛称で親しまれています。
こちらは日本の高校に合わせた教育になっていて、シンガポール在住者以外にも、日本などの他国から来て寮生活を送りながら通う生徒さんもいるようです。
出典 Tim Riley on Flickr
2.中学校受験は当たり前!?
日本でも小学校受験が注目されつつある今日この頃ですが、シンガポールではいわゆる小学校⇒中学校に上がるのにも、試験に受からなければいけないというのが一般的なのだとか。
幼少期からどれだけ勉強に力を入れるかで就職や将来の給与に影響するという考えが浸透しており、それが子どもを取り巻くシビアな環境の実態であり、また這い上がった学生たちの強さとも言えます。
by Nnn