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枠組みにとらわれない就活のススメ ~レールじゃなく「フライト」に乗ってみた~
初回記事では 「アジア現地採用から始まるキャリアデザイン「新卒海外就職」何それ、おいしいの?」を書きました。新卒で海外就職という選択肢が日本ではまだ一般的ではない中、私の背中をここまで押してきた原動力は主に自分のキャリア・ライフビジョンに対するパッションでした。
とは言っても情熱だけでは不十分。
加えて、この選択肢を可能にすることができる時代に自分は生きていて、
この選択をすることによって
時代が求める人材になるために進む価値があるという確信が
私の意思を揺るがないものにしてくれたように思います。
進む道はひとつのレールだけじゃない
日本では、「新卒一括採用」があり
大学4年次にさしかかるにつれて就活プロセスに入っていくのは
ごく当たり前のことですよね。
なかなか意識する機会は無いかもしれませんが、
実はそれは海外には無いユニークな仕組みです。
だからこそ、大学でみんなが黒いスーツを着ている中
リクルーティングバッグすら買わずに、
新卒海外就職を目指すのは
既存のレールからは大きく外れたアイディアでした。
OB・OG訪問、セミナー、企業説明会……など、
一般的な大学生であれば、
就活情報が自然と入ってくる環境が
日本の大学にはあります。
毎年、新卒の人数枠を設けて、
入社式をも行うのも日本企業の独特なところ。
大学後半になると、無意識に列に並んでいて、
いつの間にか切符を手にしています。
電車は時刻通りにやって来るし、
整備されたレールをまっすぐに走っていきます。
その電車に乗ることで、
いつか将来日本の外に行くという方法もあります。
でも私の場合、若いうちに海外に行くことにバリューを置いていました。
乗った電車がいつ辿り着くかも分からず、
多くの人が乗ったその電車が、
私を海外に導いてくれる保証も無いだろうと感じていました。
そこで私が選んだのは、飛行機でした。
今生きる時代のアドバンテージをとって進む
新卒海外就職を決断したのは、大学卒業の1年前。
決心をしてから海外就職のリサーチし、
卒業までに何が必要か戦略立てていくことにしました。
新卒海外就職の事例はまだ少なく、
「海外で働きたいなら、まずは日本である程度経験を積んでから」と言う
考えが主流でしょう。
もちろん、それは願望だけでなんとかなるような容易なことではなく、
まだ浅はかな希望だけで飛んでしまうのも
将来の持続的なキャリアには繋がりません。
ですが、少なくともITや交通インフラが
かつて無い程発展しているこの時代にいるからこそ、
そのアドバンテージをとる価値があると私は思いました。
両親の世代には無かったような環境が今ここにはあって、
今まで不可能だったことも可能になることだってあります。
前例が無ければ創っていけるのが、
今私たちが生きる時代なのではないでしょうか。
大学卒業後の進路で海外就職というのは
数あるキャリアのうちのひとつに過ぎません。
私の選択肢例に限らず、就活のレールにはまらない、
柔軟な、意味あるキャリアデザインは
これから増えていくかもしれません。
「前例の無さにチャレンジすること」の大切さ
海外就職の決断をした時に、
自分を動かしたもうひとつの要因として、
「枠組みにとらわれないことにチャレンジする大切さが必要な時代が今」
だと思った、ということがあります。
激しい変化や予想もしないことが起こる時代ではそれに迅速に対応し、
価値・力を発揮できる人材が必要です。
海外の馴染みの無い文化やダイバーシティのある環境では、
どんな市場や人にでも価値を与えることができて、
戦えることができる人が必要だと思います。
自分にとって居心地の良い環境から外れて、
前例が無いことにチャレンジすることは、
そんな時代が必要とする力を鍛えてくれるのではないでしょうか。
私が決断に一歩踏み出せずにウジウジしていたとき、
「海外に行きたいと口では言っていても、
新卒海外就職の前例が無いことを言い訳に、
達成したいことに向けて課題解決しようとしなかったら、
あとで海外に出るチャンスを得ても
その時は大したことのない人材になっているだろう」と
考えて、前に進みました。
日本が築いてきた独自の文化と歴史は美しく、私も大好きです。
でも、大陸で繋がる他国からの文化が自然と入ってくる機会も少ない島国は、
多様性・変化に強い柔軟性が鍛えづらい環境でもあります。
だからこそ、柔軟性が求められる時代では、
枠組みから外れて考えてみる・行動してみることが
日本人にとっては大切なのかもしれません。
大学最後1年での海外就活では、
「前例が無い」「リスクや将来の弊害があるかも」
「経験が無い」「ビジネス英語力の欠如」など、
ありとあらゆる課題やらコメントにぶちあたりへこみました。
でも必ず次の日には立ち上がって
「じゃあ、どうするか」を考えていました。
そんなことを繰り返した経験は、
現在シンガポールオフィスの多様性あるチームで
グローバルなビジネスを動かしていく中で
役立つベースになっています。
聞いたこともないことをやるのは
ちょっと恐いかもしれないし、
コンフォートゾーンから外れるのは勇気が要ります。
でも、道のないところを歩いたら足跡ができて、
いつの間にか道になるでしょう。
パーフェクトな環境・職場はなかなか存在しないと思います。
どこにいても悩みや壁がつきものならば、
本当に価値あるリスクに向き合って歩いていきたい……
私はそう考えています。
ライター
Erisa
平成元年生まれ。都内の大学を単位ギリで卒業後シンガポールに渡り、米リサーチ企業入社。2015年秋より米大手IT企業に転職し、新な成長痛に奮闘中。仕事も生活も、シンガポールでのいろんな人と文化に囲まれカラフルな日々。好きなものは、人・食べること・飲むこと・旅。
カフェとか可愛い要素皆無の海外就職の仕方、グローバルとキャリアについてのブログ『新卒海外就職啓蒙プロジェクト』
by Nnn