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世界の10人にひとりが使うサービスを創る-株式会社リッチメディア坂本 幸蔵氏が海外拠点の立ち上げを新卒に任せた理由と結果

Posted on 2014年05月20日
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「アイディアと情熱で夢を叶える」という理念のもとに、株式会社リッチメディアを設立した代表取締役の坂本氏。現在は「世界で10人に1人が使うサービスを創る」というビジョンの実現を目指してインターネットメディア事業を展開する。ビューティー&ヘルスケア領域における情報をインターネット上で可視化し、消費者とサービス提供者をマッチングさせ、プラットフォーム化を目指している。今後は国内新興市場へ上場するとともに、シンガポール市場への上場も含め、グローバル展開を視野に入れている。

インドネシアへの展開を決めた決定的な理由

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御社の事業について教えて下さい。

弊社ではインターネットを軸に「インバウンドマーケティング事業」「メディアデザイン事業」「O2O(ローカルビジネス)事業」「グローバル事業」の4つの事業を展開しています。 メディアデザイン事業では「スキンケア大学」というサイトを運営しており、100人を超える美容専門のドクターや有識者が、化粧品や医療成分に関する商品の情報発信をしていく美容コンテンツを提供しています。 現在インドネシアで同じコンテンツの展開を始め、5ヶ月の運用期間で既にFacebookで100万いいね!を集めるほどの人気ページとなっています。

短期間でそれほどまでの影響力を得ることができた秘訣は何でしょうか?

事業が加速して伸びている要因は、人材の良さでしょう。私は、事業があって組織が存在するのではなく、組織があって事業が存在すると思っています。 だから、何よりも大事にしているのは文化と理念を浸透させた組織を作ること。そのために、ゼロ期から新卒を入れ続け、現在は新卒の比率が約30%です。 もちろん、ビジネス経験が少ないメンバーが多いと失敗やトラブルが起こりやすい。しかし、失敗があるからこそ成功できるので、必ずやり続ければ結果に変わります。実は、現在インドネシア拠点を任せているのは新卒1年目のメンバーです。 アドバイスはしますが、採用も事業内容もすべて彼自身から提案をもらうスタイルです。

新卒1年目から海外拠点の代表ポジションを任せるなんて、すごい決断ですね。

実は、私自身が同じような経験によって成長させていただいたという自負があるから、同じようにしているのです。 私は新卒でサイバーエージェントに入社し、1年目は大阪支社で営業をしていました。その時の実績を評価されてMVPを取ることができ、なんと2年目の23歳の時に子会社の役員に大抜擢されました。 その会社は新卒7名と6年目の社長の構成で、SEO事業で業界のなかでも最後発という状態で、4年目には数億円の利益が出るような会社にまで成長させることができました。 この時の実体験から、組織というのはひとりでできないことをやるために構成するものだと学び、同時に、そこにいるメンバーが、ここにいて良かったとか、ここで生きた証を残せたと考えられる組織にしたいと思うようになりました。

たった5ヶ月でFacebook100万いいね!を集めた方法

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なぜ、最初の海外拠点にインドネシアを選ばれたのでしょうか?

理由は4つあります。 ひとつめが、親日国であること。アジア各国を周って話を聞いてきたところ、日本ブランドが非常に信頼を得ていることを実感しました。ふたつ目は、2.5億人という世界4番目の人口の多さ。このマーケットで事業ができれば横展開のインパクトも大きいと考えました。 3つ目は「美容への関心の高さ」。アジア諸国で最も信頼性の高いブランドである日本の美容への関心は、今後も益々高まっていきます。 4つ目はスマートフォン市場の伸び。若年層の多いインドネシアでは、スマートフォンユーザーが圧倒的です。facebookユーザーも多いので、マーケティングに強い我々にとってチャンスだと思いました。 しかし、一番の決定要因は、私が新卒で入った大阪の支社長がインドネシアでビジネスをされていて、その方のパートナーをご紹介頂いたことなのです。パートナーの方とお会いしてぜひ一緒に事業をしたいと思い、初めてお会いしたその場でオファーをさせていただきました。 その方との出会いが、インドネシアへの進出を大きく後押ししたのです。

海外展開を考え始めたのはいつからですか?

創業当時から考えていました。会社として成し遂げたいことが、「世界の10人にひとりが使うサービスを作ること」。 そのためには6億人に届けられるサービスを作らないといけないので、必然的に国内だけでの達成は不可能です。 だから、まずはGDPの成長率の高いアジアに進出して、そこでナンバー1をとってから北米やアフリカに進出したいと考えています。

現在インドネシアでも展開されている「スキンケア大学」への反応を教えて下さい。

やはり日本ブランドの信頼性は非常に強いです。日本の美容や健康に関する情報をインドネシア語で発信していますが、非常にうまくいっています。インドネシアにある日本の美容系メディアでは一番有名です。 今後の展開としては、台湾やタイなどでも同じように圧倒的なメディアプラットフォームを展開し、その後は日本の化粧品をインドネシアで販売したり、インドネシアの美容業界に進出したい日系企業の支援をしたりすることで、他の企業がしていない事業を先取りしていきたいですね。

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具体的に、どのような戦略でインドネシアのFacebookユーザーを集められたのでしょうか?

家もなければオフィスもない、現地との繋がりも何もない状態で新卒のメンバーはインドネシアに行きました。 ないもの尽くしのなかで彼が最初にしたことは、ネットメディアをしている企業のアポイントを一日3、4件入れて、2、3週間で約20から30社の訪問をすること。 日本から進出している企業は日本人ネットワークがある場合も多く、その繋がりでビジネスが完結したりすることもあるのですが、弊社にはなかった。だから、彼はまず自分の足を使って情報収集をしたのです。 私は常々、「新卒である君の強みは足を動かせること。それを使って他の人がしないことをしなさい」と話していました。私自身もそうでしたが、スキルや知識、経験では勝てない新卒ができることは、真摯に動き続けること。彼はそれを愚直にやり続けたのです。 そして次に、彼は自分の足で大学を周り、アンケート形式で女子学生たちに話を聞きながらその場でインドネシア版「スキンケア大学」のFacebookページへいいね!を押してもらったのです。 そこから一気に広がり、100万いいね!まで達成しました。このようにすべてのことを自分で考えて行ってもらっているのですが、その分失敗の可能性もあります。しかし、それを乗り越えてこそ強くなれる。だから、私はメンバーを信頼してどんどん事業を任せていき、彼らが自分の思っている以上に成長することを期待しているのです。

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