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2年間フィジーで働いてみてわかった、フィジー人の働き方3つの特徴

Posted on 2017年03月02日
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フィジーというと、「南の島」「おおらか」「何でもアリ」というイメージが先行するかもしれませんが、実際にフィジー人たちと毎日働いていると、感じることがいろいろあります。 


そこで、実際に現地で働いてみないと分からない、フィジーの意外な一面を今回はご紹介します。

1.意外に強い!?フィジーの上下関係

南の島に対する一般的なイメージに反し、フィジーでは「年長者を敬う」文化が日本以上に色濃いです。生徒が教師に逆らうことはほとんどありませんし、上司に指示を出されたら、それが少々理不尽と思えることであったとしても、「Yes, ma’am」「Yes, sir」と言って遂行する傾向が強いと思います。加えて僕の職場では、別部署へのコミュニケーション・ラインについてもかなりセンシティブでした。


例えば、経理部に自分の給料のことで質問があったとしても、「従業員→自分の部署の部長→自分の部署のマネジャー→経理部のマネジャー→経理の担当者」といった正規フローを注意して踏まないと、上司から警告のメールがとんできたりします。


日本社会でも同様の場合が多くありますが、この上下関係のセンシティブさは、当時自分がフィジーに対してもっていたイメージとは異なっていたため、驚かされました。


フィジーで現地人と一緒に仕事をすることになったら、慣れるまではこのポイントに注意してみてください。

2.女性の社会進出は当たり前?

フィジーでは、管理職には女性のほうが多かった気がします。僕が働いていたフィジーの学校では、僕の上司も、その上司のジェネラルマネジャーも、経理のトップも女性。


コミュニティーの中で積極的にポジションをとっていく女性が多い印象を受けました。

伝統的な飲み物、カバって?

余談ですが、男性が表に出る場面ももちろんあります。


例えば、カバ。


カバは、胡椒科の木の根っこを粉にして水に溶かした飲みもので、フィジーだけでなく、南太平洋の国々では広く飲まれています。村に初めて立ち入るには、村長の前でお祈りをしてカバを飲む「セブセブ」と呼ばれる儀式を行う必要があったりと、厳かな儀式で飲まれる神聖な飲み物です。


カバを好んで飲む女性も時おり見かけますが、圧倒的に男性が飲むのがポピュラー。

フィジーの伝統的な蒸し料理、ロボ

また、ロボと呼ばれる伝統料理を作る役目は男性が務めます。


タロイモ、チキン、野菜などを焼き石と一緒に土に埋めて作られる蒸し料理。大量の焼き石を用意したり固いヤシの葉っぱを編み込んでチキンを覆ったりと力を使う作業が多く、複数の男性がいてもロボを作るのは半日がかりです。


その分、汗水流して作ったロボの豪快でスモーキーな味は格別☆

3.ON・OFFははっきり・きっぱり!

これは日本の職場環境とは決定的に違う点だと思ったのですが、相当シリアスな話をしていたとしても、話が終わった後は光速で雰囲気が切り替わります。他の国でも言えることですが、フィジーでもこの特徴は顕著でした。


ミスをした部下をこっぴどく叱った上司も、叱られた部下も、話題が切り替わると何事もなかったかのように笑い合っています。友人が亡くなって悲しみにくれていた女性でさえも、日本の感覚からしたらちょっと違和感を覚えるくらい、立ち直りが早く見えたこともありました。


 


今年も幸福度世界No.1に選ばれたフィジー。


まだまだ私たちが知らないたくさんの情報が隠された、神秘的な国であります。

最後に

時と場合によりけりではありますが、以上ご紹介した3点とも、僕の周りではそれらの傾向が強く表れていました。トンガ、サモア、バヌアツ、ソロモンなどの周辺国との違いと共通項についても興味深いところなので、フィジーとの違いを発見した方は、ぜひ教えてください☆


 


これまでに4つのフィジーに関する記事を書いてきましたが、2年過ごしたフィジー生活に昨年いっぱいで終止符を打ち、日本に帰ってきたため、今回でひとまず最後の記事になります。


読んでくださり、ありがとうございました。また機会があればリアルでも、お会いしましょう!

経験した日: 2016年12月01日

Ambassadorのプロフィール


くぼけん

《テーマ》①人も動物も植物も微生物も一緒に生きる ②あるもので手作りする ③自分を素直に感じる  《仕事》旭化成で営業 / フィジーで留学生と周りの間に入る何でも屋 / SDGsや海外研修のファシリ / 30ヶ国旅 / 現在フリー   《興味》植物を自然の力ですくすく育てる知恵 / 魚釣りと捌く技術、狩猟の技術 / できる限り動物の苦悩フリーな美味しい料理とスイーツ作り / 自然をリスペクトするローテクアイデア

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