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私の定番お正月、ビジュとサングライ【突撃!隣の彼女の海外ライフ】

Posted on 2017年06月02日
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バングラデシュではベンガル暦に従って、毎年4月14日にお正月「ボイシャキ」を迎えます。


少数民族もその時期は一緒ですが、呼び名がまたそれぞれ違い、私が今年で3年間迎えているのは「ボイサビ」というお正月です。


ボイシャキが一語でベンガル語の新年を意味するのに対して、ボイサビは3つの民族のお正月の呼び名が組み合わされています。


トリプラ民族の‘ボイ’シュウ、


マルマ民族の‘サ’ングライ、


チャクマ民族の‘ビ’ジュ。


これらの頭文字を取って“ボイサビ”です!


今回はこのうち2つ、チャクマのビジュと、マルマのサングライのことを紹介したいと思います。


 

おなかいっぱい食べ歩き、はしご酒で歌い踊る、ビジュ

冒頭で書いたように、バングラ暦の新年は4月14日に迎えますが… 


チャクマ民族のビジュ(お正月)は、一日前の13日に始まります! 


ビジュに何をするかと言うと…基本的には、上の写真の料理「パジョントン」をたくさんの家々へ食べ歩くことをします。


本当に一日中食べ回るので、各家で、小皿でほんの少しずついただいていきます。


パジョンの具材は、ジャックフルーツ、大根、人参、芋、カボチャ、ナス、キャベツ、カブ、オクラ、カリフラワー、ヘチマ、パパイヤ、瓜、豆、乾燥魚、竹の子、他現地の野菜を何十種類と一緒に煮込んで、多いと50品目まで混ぜ合わせたりするそう。


そして、“新年にこれを食べると薬のような役目を果たす” “健康で暮らせる” と言います。


日本のお正月に、縁起をかついだ品目が詰まったお節をいただくように、パジョントンもそういう願いを込めた料理なんだと知った時は、また共通点を感じて嬉しくなりました。


ビジュでは、村中の家々でこのパジョントンを含む数品のご馳走や、「ジョゴラ」というお正月のために手作りされるお酒(餅米から)が準備されていて、友達数人のグループで、親戚や友人の家を、ギターなど楽器を持ちながら、徒歩・バイク・ボート・CNG(天然ガスの軽自動車)を使って巡り、本当に朝から夜中まで食べて、呑んで、語って、歌い踊り明かします。


「ビジュが恋しい…」という会話や「ビジュは私の家に絶対来てね!」というお誘いが、もう一年前から始まるぐらい、ビジュは現地の人たちにとってとても心待ちで、愛された、節目の大切な行事なのです。それは、私にとってももうそうで…ビジュなしで新年は迎えられない!という存在です。


4月14日には、初詣のようにお寺に行ったり、木々の下でお祈りをしたりします。


 

 



※ビジュの夜の一風景


歌から聴き取れる「ムイ トレ ホッチパン」とは、チャクマ語で “I LOVE YOU” のこと。


 

漂う花の香りに癒される、フル・ビジュ

次に、「フル・ビジュ」とは ‘お花’ のビジュという意味で、これまたさらにビジュの一日前、4月12日の早朝に村中の水辺で行われます。


女の子はみんな伝統衣装のピノン・ハディを纏い、葉に乗せた花と共に、願いを水辺から送り流します。


私にとって3年目の今年、また1つ、フルビジュの前夜にやるんだ!という可愛い行事の存在を初めて教えてもらいました…それが下の写真です。


 

『フルビジュの前夜に、みんなこっそり村中のお花を摘んじゃって、朝には村からお花がほとんど消えちゃうんだよ!』と、仲良しの17才の女の子が楽しそうに教えてくれました。

爽快な水掛祭、サングライ

ボイサビの1つ、マルマ民族のお正月のサングライ。


こちらは水掛け祭です!


水掛け祭は、仏教の国でよく見られるお祭だと思います。それらの国々で行われている水掛け祭の写真を見ると、仏教徒が多数派を占める国のそれはやっぱり規模が大きいなぁ!といつも感じるものの、バングラの少数民族マルマの水掛けはそれらに負けてないぞ!と強く魅力を感じているところがあります。


それは、ほとんどの国が祭の日は誰に水をかけても良いとか、わりとTシャツやカッパ着用、また水鉄砲等での水掛けも許しているのに対して、マルマの水掛けは、男女が向かい合って掛け合う形式と、男女共に伝統衣装であることが参加の約束としてあって、スタイルが保たれているところ。


少数民族に限らず、バングラデシュは多数派のベンガル人も、まだまだみんなそれぞれの伝統衣装(サロワカミューズやサリー等)を普段着ているところが好きです…


それもいつかは変わっていってしまうものかもしれないけれど、私は、独自らしさまだ失っていないバングラデシュが好きだし、できるだけ今のそんな風景を見てたいからここに暮らしています。


話は戻り…今年の水掛け祭は、新年を迎える前に落ち込んでいた事があった私に、他の何をしても全く元気になれなかったのに、何だか吹っ切れてしまうような解放感や爽快感をくれました。


そんな不思議な力を持つマルマのサングライも、本当に永く美しく伝わっていってほしい、私にとって大切な存在の1つです。


サングライの動画、1つ目は今年私が参加しているもの。2つ目は一昨年私が水中を必死で撮影したものです。「サングライマ〜♪(=水掛け祭)」の音楽と共に楽しんで見てみてもらえたら嬉しいです。


 

 



※2017年



※2015年

経験した日: 2017年05月28日

Ambassadorのプロフィール


NatsumiA

1985年生まれ、青森県育ち。日本大学藝術学部映画学科在学時に、ドキュメンタリーの課題制作がきっかけでバングラデシュを訪れる。卒業後、映像制作会社の勤務を経て、2014年より単身でバングラデシュに暮らし始める。主な活動地は、チッタゴン丘陵地帯や国境沿いの地域で、少数民族と深く関わり、写真・映像制作を行っている(ドキュメンタリー作品『One Village Rangapani』【国際平和映像祭2015 地球の歩き方賞 および 青年海外協力隊50周年賞受賞】、写真集『A window of Jumma』【クラウドファンディング】など)。現在は、ロヒンギャ難民キャンプにも活動を広げ、ChotoBela works という現地団体を立ち上げ、バングラデシュの子どもたちの "子ども時代 / チョトベラ" を豊かに彩ることを目標に、移動映画館(World Theater Project バングラデシュ支部代表)、アートクラス、カメラ教室、スポーツデイなどを開く。また、バンドルボン県で、クミ族とムロ族の子どもたちが寄宿するキニティウという学校をサポートしている。

NatsumiAさんが書いたノート


バングラデシュ に関するノート