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子どもたちに夢を!バングラデシュ現地テレビ局も注目した、著名人の講演を聞く取り組み【教えて!噂の彼氏の海外事情】

Posted on 2018年05月18日
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前回、学校イベントのひとつである体育祭について書きました。


■前回記事:生徒自ら運営する体育祭を。バングラデシュで6年かけて実現!


今回はバングラデシュでは初(!?)、と思われる子どもたちの夢に関する「Dream Achiever Speech」というイベントについて書いていきます。


 


 

夢のスピーチ「Dream Achiever Speech」

本校は学校名に「Dream」を入れています。
この「Dream」が本校のキーワードであり、「子どもたちに夢をもたせ、夢を追わせ、夢を叶えさせる」ことを目的においています。


夢をもつことは、人に大きな力を与えてくれます。夢を叶えることだけでなく、生徒一人ひとりが夢に向かって一歩ずつ努力を重ねるプロセスの中で、人としてより思いやりが深く誠実さが増し、人間性が向上すると考えています。


この目的を現実のものとするために「Dream Education」というプログラムを構築しました。夢をもたせるため、追わせるための各々プログラムが組まれています。


そのプログラムのひとつが「Dream Achiever Speech」というイベントです。ここでは、さまざまな業界で活躍する、実際に夢を叶えた方々を定期的に招き、生徒たちに話をしていただきます。その方が夢を叶えるまでに立ちはだかった困難な道のり、そしてそれをどう乗り越えて来たか、そして夢を叶えるための秘訣などを生徒たちのモデルとして話していただくのです。


 


 

各界で活躍する人々をお招きして

このイベントは年に2回開催していて、これまでに9名の方をお招きしました。


業種はさまざまで、大学教授、お医者さん、パイロット、マグサイサイ賞受賞ソーシャルワーカー(通称アジアのノーベル賞)、エンジニア、経営者、前バングラデシュ銀行総裁、元首相秘書、バングラデシュ代表サッカー選手たちです。


運よく各業界の著名人ばかりに来て講演していただいていますが、実はこの方たちには一切講演料はお支払いしていません。教育事業の一環として、ボランティアでご参加いただいています。


 


このプログラムを始めるにあたり、いくつか問題がありました。


その大きな問題のひとつが講演料でした。最初数名の方に依頼しに行った際、真っ先に「講演料はいくら?」と聞かれました。もちろん時間も労力も使わせてしまう作業ですから、講演料をお支払いするのは当たり前だと私たちも思います。ただ、私の説明を全て聞く前からお金の話をしてくる方があまりに多かったので、「教育事業に興味があり、ボランティアででも子どもたちに何かしら影響を与えたい」という考えをもつ方に来てもらおうという方針を立てました。


そのことも関係して、長いあいだ講演者が見つからないこともあり、現地スタッフからは「バングラデシュでは、著名人の方には講演料を支払わなければ誰も来ないよ」と言われることもありました。その都度、「『お金の為に』講演しに来る人は呼びたくない」「『子どもたちの為』になることを先に考えてくれて、行動してくれる方にお願いしたい」という想いを伝えました。


地道にいろいろな方々とコンタクトをとり、本校の説明やイベントの趣旨を伝え、私たちの想いを素直にぶつけることを続けていたら、少しずつですが「この企画は面白いね!」や「私に協力できるのであればぜひ!」という声をいただけるようになったのです。


 


 

なんと、イベントがテレビ放送!?

「子どもたちの為に」との強い想いをもった方々のお話はとても刺激的で、いつも生徒たちに大きな影響を与えてくれています。


生徒たちは講演者の話を聞きながら、ノートにメモをとっています。気づけば1ページびっしりメモで埋まる生徒も。また、講演者が子どもの頃の貧しい境遇から夢を掴むまでの話をしていた時は、自分の境遇と照らし合わせたのか涙を流す生徒がいたほどでした。


講演を聞いた後、行動を起こす生徒もいます。講演者の職業に憧れを抱いたのか、自らその職業について調べ、自分の進路を明確にする生徒も出てきたのです。「Dream Achiever Speech」を行うたびに、講演者の影響力の大きさに驚いています。


 


そんな「Dream Achiever Speech」イベントも、開始からすでに5年間継続してきています。


ある日のことです。バングラデシュの大手テレビ局「Channel I」から、「『Dream Achiever Speech』という面白い企画をやっていると聞いたので、取材をしたい」と連絡がありました。


まだ発展途上の私たちの学校に取材が来るとも思ってもいなかったため、今この時期に受け入れるのが果たして正解なのか悩みましたが、テレビ放送を通してバングラデシュの方々に、「こういった機会を子どもたちに与えるのも学校のひとつの役割だ」ということを伝える良いチャンスだと捉え、受け入れることにしました。


テレビ放送後は大変良い反響があり、「このイベントは首都のダッカでも行っているのか?」という質問や「自分の子どもを参加させたい」など多くの声が寄せられました。


現在はまだ本校のみで実施していることなので、外部からの要望に応えることはできませんが、バングラデシュの方々の反応が分かり、また私たちの方向性が間違っていないことに、とても手ごたえを感じた瞬間でした。


 


今回は、テレビ放送にていちイベントが取り上げられたに過ぎませんが、いつかバングラデシュのモデル校として、他のイベントや学校運営の仕組みなども注目されるように進めていきたい、という想いを強くしました。


 

経験した日: 2018年05月21日

Ambassadorのプロフィール


Katsu

宮城県仙台市出身。大学在学中はプロキックボクサーとして活躍。卒業後は日本の私学教員をやりながらタイ、カンボジア、ネパール、ミャンマーなどアジアの教育支援に携わる。その後、とある公益財団法人の仕事としてバングラデシュでモデル校となる学校建設・運営を任され、生徒数約1000名の学校をバングラデシュで立ち上げる。

Katsuさんが書いたノート


バングラデシュ に関するノート