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バングラデシュで新たな私立校を作る!新事業を思いついたきっかけは、国の問題解決のため【新校開設への挑戦①】

Posted on 2018年07月27日
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2013年からスタートした私たちの学校プロジェクトも、2016年新たに大きな転換を迎えることとなりました。
NGOとして貧しい子どもたちのために運営を始めた学校の他に、中間層~富裕層向けの私立校もスタートすることになったのです。今回は、そのスタートに至るまでのいきさつについて書いていきます。


 


 

入学希望者の殺到がきっかけに

NGOとして学校を始めてから3年が経ち、嬉しいことに口コミで私たちの学校の良い噂が地域で広がりました。


初年度は生徒募集120名のところ70名しか入学希望者がいなかったのが、この3年で急激に増加、2015年には約400名の応募が殺到するようになったのです。その400名の中には、首都のダッカからの応募も多数あり、本来のターゲットとは異なる非・貧困層の方々までもが本校で子どもを勉強させたいと言ってもらえる状況にまでなったのです。


【過去記事】学校、スピード拡大!それに伴い、生徒募集や選定に新たな問題が…


 


そういった状況に出くわす度、当校は貧しい子どもたちのための学校であることを伝え、あきらめていただくことにしていました。しかし、ある保護者は私たちに「お金を払ってでもいいからこの学校で勉強させてほしい」とまで言ってきてくれました。
それはとても光栄なことで大変嬉しく思いましたが、本校建設の目的とは外れるので、やはりその頃は迷いもなくお断りしていました。


ただ、この時に感じたのは、私たちの学校が富裕層や中間層の方々にも認知され、入学希望者が多くいるということ。どうにかしてその子どもたちにも、本校で教育する機会を作れないだろうかということでした。そんなことを頭の片隅に置きながら日々過ごしていたら、ある時、そうすることがこの国のある課題を解決する突破口になれるのではないか、と思いついたのです。


 


 

ターゲットを変えた新設校を作る

アジア最貧国といわれるバングラデシュですが、長年暮らしていると「本当に最貧国か?」と疑問に思うことが多々あります。もちろん国全体で考えるとまだまだ貧しいのでしょうが、首都ダッカ市内ではそこら中に高級車が走っており、富裕層の方で溢れています。
国の根幹に関わる教育に技術・経済支援をするのは、本来国がやるべきことですが、実際は私たち含め外国の団体が多いのも事実です。バングラ人である富裕層の方が自国の教育支援をすることで、より早くより良い教育環境が構築できるのに……。
そこに、本校に中間層・富裕層から多数入学希望があったこととリンクして、ふと急に新たな事業が思い浮かびました。


それは、中間層・富裕層向けの私立校を設立し、その事業で得た利益を現在ある貧困層向けの学校へ全額寄付するというお金の流れを作ることです。


経済的に余裕のある家庭の子どもたちが学校に通うことで、貧しい子どもたちに教育環境を提供できるのでは……。抽象的ですが、この国でそのようなモデルを作れば、何かが変わるのではないかと胸が高鳴ったのです。


もちろん、その成立には多くのリスクや困難も伴います。新たに学校を建設するとなると土地の購入や校舎建設費など膨大な初期費用が必要ですし、私立校ともなればNGOではなくビジネスなので、生徒が来なかった場合の閉校もありえます。ただ、動かなければ何も始まりません。まずは独断で調査を開始し、事業スキームを探るところから始めました。


 


 

新たな事業を始める際につきまとうリスク

調査して数ヶ月で、アイデアは実行可能だということがある程度見えてきました。
あとはこの事業スキームを上長から承認を得てスタートするだけです。BOSSもこの事業スキームに興味をもってくれたことで前に進めるようになったのですが、土地の購入や校舎建設などのハード面については多額の初期費用というリスクを考慮して私の提案は却下されました。


では、どこに新しい学校を作るのか……?
それは、現在あるNGO校の校舎に建て増しをして学校を作ることになったのです。要は、1、2階はNGO校、3、4階は私立校という状態です。


まずは小さく始めて様子を見ながら拡大していくという形態をとります。正直、ひとつの校舎にふたつの学校が存在する状態の学校に、多くの子どもたちが来てくれるのかどうかという不安はありましたが、これまでの本校の評価もあったため自信もありました。


あとは入学生徒を増やすためにどういったマーケティングをするかですが、バングラデシュで貧しい子どもたちに教育環境を提供できるお金の流れを作りたいという想いが強く、前へ進むことしか頭にありませんでした。


 


NGO校の開校から3年経った2016年、運営が落ち着いてきた頃でしたが、また新たな事業のために忙しい日々がここから始まったのです。



【続編はコチラ】
新校開校に向けての新たな挑戦。その矢先に起こった、2016年7月1日ダッカでの悲劇【新校開設への挑戦②】


リモートワークで学校は作れるのか!?現地スタッフの挑戦【新校開設への挑戦③】

経験した日: 2018年07月27日

Ambassadorのプロフィール


Katsu

宮城県仙台市出身。大学在学中はプロキックボクサーとして活躍。卒業後は日本の私学教員をやりながらタイ、カンボジア、ネパール、ミャンマーなどアジアの教育支援に携わる。その後、とある公益財団法人の仕事としてバングラデシュでモデル校となる学校建設・運営を任され、生徒数約1000名の学校をバングラデシュで立ち上げる。

Katsuさんが書いたノート


バングラデシュ に関するノート