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カンボジア伝説のBAR「たまりば」が人気店になるまで

社長のひょんな一言から始まった、カンボジアでの0円開業チャレンジ。 さまざまな試行錯誤がありましたが、たくさんの方にアドバイスや支援をいただいた結果、BAR『たまりば』をなんとかOPENすることができました。
BAR『たまりば』は2013年7月30日にOPENし、初日はたくさんの知り合いが来てくださったおかげで大盛況でした。
0円開業の噂を聞いて駆けつけてきてくださったお客様が、「これでお酒やグラスを揃えてね」とチップを100ドルも置いていってくださったことも!
初日から最高のスタートを切ることができました。
しかし、次の日は悲惨でした。
お客様がたったひとりだったのです。
初日のように、毎日知り合いが来てくれるほど簡単ではないことを痛感しました。
そこからしばらくはお客様が1、2人の日が続き、夜中にひとりでお店にいる時に野犬が来て怖い思いをしたり、拳銃を背中に隠し持っているお客様が来たり、知らない日本人に前髪をいきなり掴まれて恐喝されたりと色々なことがあり、気持ちもだんだん滅入ってきてしまいました。
当時は「こんなに立地が悪い店にお客様が来てくれるわけない」、「BARなのにメニューが少なくて差別化ができていない」など、出てくることは不満ばかり。
しかし、売り上げが上がらず悩んでいると、ある日社長に「お金をかければお客様が来てくれるのか?場所が市内の中心地に変われば、お客様が来てくれるのか?やれることは全部やったのか?」と問いかけられました。
その時に出た私の答えはNoでした。
私は、カンボジアに来た当初に決めていた大切なことを思い出したのです。
それは、「できない理由はたくさんある、だからこそ今の自分でもできる理由を作るしかない」ということ。
当時の私はできることをやらずにできない理由を並べて、言い訳ばかりしていました。
周りにも、こんな中途半端なビジネスうまくいかない、この立地では勝機がないから早く辞めたほうがいいよと言われることも。
しかし、中にはBARの雰囲気を気に入って応援してくれる人もいて、こういう人たちがいる限り努力しようと決意したのです。
ある時、カンボジア人に大人気のカフェUEDA CAFEを経営している畠山さんに、「BARなのだから、〆のラーメンをおいてはどうか」というアドバイスをいただきました。
畠山さんは秘伝の味噌ラーメンのレシピまで教えて下さり、その結果このラーメンを求めてお客様が来られたり、カンボジアのフリーペーパーに取材をしていただけるほど人気商品になりました。
こういった外部の方々のご協力のおかげで、売り上げが急激に上がり、お店が成長していくきっかけになったのだと思います。
そして、3ヶ月が過ぎた頃にはスタッフをひとり雇うこともできるようになり、OPEN当初ひとつもなかったカクテルを、約100種類にまで増やすことができたのです。
(上)たまりばが一番盛り上がった、UEDA CAFEを経営する畠山さんの誕生日パーティー
2013年10月後半には、「たまりばだいすき会員カード」という会員カードを作り、約500人の方が会員になってくれました(当時のカンボジア日本大使館に在留届を出していた日本人のうち、約4分の1に相当する数)。
こうしてたまりばは、たくさんの方に支えてもらいながら自転車操業で少しずつ成長していき、日本のテレビ局の取材や地球の歩き方に掲載させていただけるほどまでに成長しました。
私はこの0円開業チャレンジを通して、ゼロから1を作ることの大変さ・楽しさを実感することができました。
結果として、たまりばを運営することで会社に大きな利益を残すことはできませんでしたが、OPEN当初「君にはできない」と周りに言われてきたことをやってのけたことが、ひとつの財産になりました。
これからも壁にぶちあたることがあると思いますが、その度に乗り越えて、成長していきたいです。
ライター
荻原 雅斗/Masato Ogiwara
1990年7月1日生まれ。岐阜県多治見市出身。 東北高校→中京大学→カンボジア
ソフトテニスを12年間続け、日本一を三度獲得し、
Facebook:Masato Ogiwara
Twitter:masato_ogiwara
FEILD OF ZERO BLOG:https://fieldofzero.wordpress.com/field-of-zero
ThmeyThmeyJAPAN:http://www.
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