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【前編】かものはしプロジェクト・新ブランドSUSUの立ちあげ奮闘記~裏側にあった葛藤~

こんにちは! 認定NPO法人かものはしプロジェクトの横山優里です。 現在、カンボジア駐在3年目です。
今回の記事では、 私がこの1年間関わった仕事のこと、 そこから学んだ今後も仕事をしていくうえで大切になると感じている志について、お話します。
新ブランド「SUSU - JOURNEY FROM / TO CAMBODIA - 」の立ち上げ
私たちはアンコールワットがある、シェムリアップという町から
35km離れたクチャ村で生活雑貨を生産する工房を経営しています。
現在、70名近い女性たちが私たちの工房で働いていますが、
そのほとんどが家庭や経済的に困難な背景をもつ最貧困層家庭出身の人たちです。
工房で生活雑貨をつくり、その商品をシェムリアップに来る
観光客向けに販売して収益をつくり、それを女性たちの給料に還元する。
そうした取り組みを2008年から8年間継続して実施しています。
トレーナー(左)から技術指導を受けている女性Tuy(右)
そして2015年4月。私たちはある大きな決断をしました。
「今までとはまったく違うものをつくる。
カンボジアのクチャ村から世界に愛されるファッションブランドをつくろう」
その背景には、既存商品の売り上げの伸び悩みや
シェムリアップのマーケット変化などさまざまな理由がありますが、
品質やデザイン面で今までよりもっと高い基準のものを目指すこと。
そして、それを実現するためにトレーニングをすることが、
必ず工房の女性たちの内面の成長にも繋がる……。
そういった信念をもって、リブランディングプロジェクトを開始しました。
私はそのプロジェクトマネジャーに就任し、
新ブランド立ち上げにいたるまで、
転んでは立ち上がりを繰り返す一年を過ごしました。
真っ裸になれずに、もがき苦しんだ最初の半年
勇気をもって「真っ裸」になる大切さについて触れていましたが、
「あ~、これは私のことを言っているな」と
耳が痛くなる想いでこの記事を読みました(笑)。
と言うのも、いざリブランディング!と言っても、
ちゃんとしたマーケティングの経験も、
ましてや大きなプロジェクトのリーダーも務めたことがない私にとって、
どのようにプロジェクトを進めたら良いか、右も左も分からない。
そんな状態だったからです。
「リーダーとしてプロジェクトをちゃんと進めなきゃいけない」
「商品開発を進めないといけない、最適な素材を見つけないといけない」
「店舗出店に最適な物件を見つけないといけない、大工を探さないといけない」
次々出てくる課題や意思決定に埋もれ、しまいには
「プロジェクトを成功できなかったら団体は大変なことになる。
リーダーとして成功させないといけない」
という重たい義務感に支配され、
またそれを勝手にひとりで抱え込み、
プロジェクトをうまく進められない状況が半年くらい続きました。
「あなたはマネジャーとして最適ではない。
あなたのもとで働いても成長できないので辞めます」と言って
組織を去っていくチームメンバーも中にはいました。
人から攻撃されるのが大の苦手な私にとって、
この経験は今でも思い出すと胸がちくちくと痛みますが、
人間関係がうまくいかない中でどのように相手と向き合うか、
相手の不満や恐れをまずは全身で受け止める・聴ききることができるのかという
大切な教訓を得た経験でした。
苦労の末にできあがった新ブランド「SUSU」
もがき苦しむ日々の中、少し光明が見え始める……
新ブランドの立ち上げは、次回後編へと続きます。
☆商品や店舗情報、そして作り手のストーリーなど、
Facebookページを通してお伝えしていきますので、ぜひ「イイネ!」をお願いします!
ライター
横山 優里/Yuri Yokoyama
1987年神奈川県出身。大学卒業後、素材メーカーに就職し、工場の生産管理として3年間勤務。2013年よりファンドレイジング担当の社会人インターンとしてかものはしに参画。現在は職員としてカンボジア駐在し、新ブランドSUSUの立ち上げを担当。商品開発やPR、店舗開発に携わる。
Ambassadorのプロフィール

by Nnn