- HOME
- マレーシアで初出産!妊婦健診から退院に至るまでをリアル・レポート
マレーシアで初出産!妊婦健診から退院に至るまでをリアル・レポート

こんにちは、木村希です! 私事ですが、5月14日、無事元気な男の子を出産しました。
そこで今回は、マレーシアでのリアルな出産レポをお届けします。
マレーシアで分娩した病院は?
私が通ったTropicana Medical Centerはクアラルンプール郊外にある、比較的新しい総合病院。
産婦人科の医師のレベルが高く、また数も多いので24時間無痛分娩に対応。不妊治療にも定評があるそうです。ローカルの病院ですが、出産費用は高め(※)。
※ここの料金は普通分娩で6000リンギ(約18万円)~。帝王切開で10000リンギ(約30万円)~。ローカル病院の中では高め、日本人スタッフ常駐の総合病院よりは安めかと思います。
出典 Tropicana Medical Center HP
マレーシアでは、総合病院といっても院内に各医師がオフィスをもって開業しているイメージなので、患者は担当医を選んで受診します。私は友人に勧められた中華系の医師を選びました。
基本的に健診から出産まで同じ医師なのも、患者の私には安心でした。
妊娠37週目には、担当医から「次の診察日までに陣痛が来たら24時間対応の救急に行くように」と言われました。
ついに陣痛が来た!
予定日から3日が過ぎた深夜。陣痛が来たので病院に駆け込み、分娩室(Delivery ward)に運ばれました。
陣痛が激しくなるまでの間隔が短かったので、入院手続きとデポジットの支払いは付き添いの友人に任せました。
事前に聞かなかった私も私ですが、デポジットの有無や額などについて言われておらず、現金も少ししかなくてちょっと焦りましたがカードが使えました。
院内の様子
痛みと闘いながら書類にサインしたりして慌ただしく時間が過ぎ、いよいよ陣痛がピークという時! 産後を過ごす病室(Maternity ward)の希望を聞かれるのですが、「一人部屋でいい?」の質問に、痛くてうなずくことしかできませんでした。
個室が最も値が張るので病院側も勧めてくるのですが(痛みのピークで、判断能力が落ちている時に 笑)、閑散期であれば四人部屋をひとりで使うこともできるそう。
分娩室に運ばれてすぐ、担当医が駆けつけてくれて一安心。分娩に立ち会えるのはひとりだけでした。
ちなみにこの時、胎盤を持って帰るかどうかを聞かれます。マレーシアでは胎盤を持ち帰ってきれいに洗い、庭の木の下に埋める習慣があるのだそう。
病院に行った時点で「もう出産間近だから麻酔は使えない。あと1時間の我慢だから」と言われていたのですが、気づけば6時間以上が過ぎ、さすがにもう危ないということでの緊急帝王切開でした。
また手術に切り替えるために、新たな書類や麻酔使用同意書にサインをしなければならず、痛みと眠気で意識も朦朧……。手に力が入らないまま書いたら、麻酔医から「ちゃんとサインしなさい!」と一喝、書き直しさせられ泣きそうでした(笑)。
しかも分娩室から手術室に向かうエレベーターがいくら待っても来ない! 「なんで真夜中に混んでるんだよ!」と心の中で本気で怒っていたことを覚えています。
初めての赤ちゃんとの対面は……
なにはともあれ、手術室に運ばれてから数十分後に出産。
2400グラムの男の子。マレーシアではかなり小さめサイズですが、私の狭い骨盤を通れなかったようです。
日本では前もってレントゲンを撮るので、骨盤の狭さも知ることができたのでしょうが、こちらでは撮らない上に普通分娩を推奨するので、こういった行き当たりばったりの対応に。
普通分娩といっても、マレーシアでは無痛分娩が一般的。私もそのつもりで高を括っていたので、余計にしんどかった~。
しばらく廊下に放置されたのち(笑)、病室へと移動されました。
産後は基本的に母子同室ですが、希望すれば新生児室で預かってもらえます。スタッフがのぞきに来るタイミングで、授乳の仕方やおむつの替え方を教えてもらいました。
マレーシア流・入院中の過ごし方
入院中の食事は朝・昼・おやつ・夜の1日4回。メニューはローカルや洋食からの選択式。
出産直後には白湯しかとってはいけないという考えも日本にはあると聞きましたが、私は産後、最初の食事は甘いミロと辛いナシレマ(Nasi Lemak)。おいしく完食!
院内には売店やコンビニ、スターバックスもあったので、飲食は好きにできます。
病院からの見晴らしがキレイでした
入院期間は普通分娩の場合1泊、帝王切開なら2泊。5~6日入院する日本とは大違いですね! (希望すれば延長も可能)
入院中、赤ちゃんには注射3種(ビタミンK・B型肝炎予防接種・BCG予防接種)も行われます。
母子ともに退院が許可されると、入退院手続きカウンター(Admission and Discharge)で支払いを済ませ、ママバッグやベビーブック、出生証明書の申請用紙を病棟で受け取りました。
退院時に、お世話になった看護士さんたちと
最後に
多民族国家マレーシア。
民族によって慣習も考え方も大きく異なりますが、産後はケア施設に入ったり、産褥アマさん(産後専門の住み込みのメイドさん)に来てもらったり、家族以外の助けもどんどん借りられます。
道を歩けば、近所のお店のスタッフやトイレの清掃のおばさんまで、みんなが「産まれたんだね」と声をかけてくれますし、食事に行けば当たり前のようにソファー席に案内され、自分の子どものようにあやしてくれます。
とにかく子どもの扱いにみんなが慣れているんですよね~、そして優しい!
子どもを産んだことで、この国の人々の温かさを改めて実感しています。
マレーシアで産んで本当によかった。まだまだこれからが本番な子育てですが、なんとかなりそう!
Ambassadorのプロフィール

by Nnn