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【後編】マレーシアから世界に向けて健康を届ける〜マレーシアで日本茶の輸入・卸販売、カフェ運営会社代表 杉山亜美さん

Posted on 2016年07月18日
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現在、マレーシアで日本茶の輸入販売・カフェの運営等をしている杉山亜美さん。今回は、彼女がマレーシアに来ることになった経緯について伺いました。


前編はこちら▶ 【前編】人の健康を支える仕事がしたい〜マレーシアで日本茶の輸入・販売、カフェ運営会社代表 杉山亜美さん


 

 

世界中の「働く世代」を元気にしたい 

新卒で入った会社では、日本の健康産業のフィールドで6年間に渡ってサービスを提案・提供してきました。

しかし、ここでの仕事を通して実感したのは、「本当に健康になって欲しい人に届ける」難しさ。健康意識の低い人たちにどうしたら健康的な行動をしてもらえるか悩んでいました。

 

そんな時にいつも考えていたのは、父親のこと。私が小さい頃から、健康を犠牲に必死に働いてくれた父親の姿を見ていました。

だからこそ、日本の働く環境も含めて世界を巻き込んで変えていきたい、そんな私の原動力が生まれたのだと思います。

 

現在の日本の健康サービスは、健康意識が高い人たち向けのものがほとんどです。職場内での社員の健康づくりに投資できるのも、資金力がある大企業が多いのが現状で、日本の9割以上を占める中小企業での実施は、なかなか難しい。

さらに、私自身が会社に健康サービスを提供する中で実感したのが、「企業で健康的な取り組みを推進するには、経営者の力が非常に大きく影響する」ということ。目の前の課題を解決するために、何が必要かを必死に考える日々でした。

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▶健康をテーマにした講演会での様子(筆者:右)

未経験からの、日本茶海外展開への取り組み

「本当に健康になって欲しい人に届ける」ためには、今と同じフィールドではなく、違う角度や切り口からの取り組みが必要だと感じました。

考えた末にたどり着いたのが、楽しさや喜びが湧く「環境」の中で、健康を届ける、という方法。

さらに、企業の健康促進には経営者の影響力だという思いから、まずは自分が「経営者」となり、実践することが必要だと思うようになったのです。

とても有意義な経験をさせてもらった会社でしたが、この思いを伝えて会社を退職。

そして、「30歳になるまでに一から海外で新規事業の立ち上げに携わる」という掲げていた目標を遂行するために、それを達成できる場所を探していたところ、現在の会社の代表に海外事業立ち上げのお話をいただいたのです。

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 進出先国も事業内容も決まっていないところからスタート。代表からは、「せっかくやるなら地元の静岡に貢献できることをしたらどうか」という有り難い言葉とともに、「日本茶」海外展開の提案をいただきました。

「日本国内だけではなく、より多くの人たちの健康をサポートし、自分の想いを伝えたい」という私の想いをまさに実現できる事業だと思い、誰でも楽しめるような日本茶カフェの立ち上げをすることに。

カフェを立ち上げる際の国の選定やマレーシア法人の設立、事業内容の構築や貿易業のルート構築などは、全てゼロからの立ち上げを経験しました。

現在はクアラルンプール近郊にて日本茶等の輸入・卸販売、日本茶カフェ「TEAPRESS」を2店舗経営しています。

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お茶を広め、大好きな地元静岡に貢献

日本茶は日本人の生活の一部ですが、その良さはあまり海外の人たちには知られていません。香り高く、味の良い一番茶を飲んだことがある人はどれほどいるでしょうか。

大好きな地元静岡に貢献するために、日本茶の良さを伝え、茶葉を世界中でたくさん消費してもらうことが目的なので、日本では見かけることがあまりない茶葉を使用したエスプレッソやラテ、スムージーなどをメニューとして提供しています。

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店のコンセプトは、「日本茶と和菓子を提供する、居心地の良いおしゃれ空間」。お客様には、「おしゃれで楽しく、美味しいカフェに通っていたら、体調が良くなった!」と言ってもらえるようになりたいですね。

スポーツだって、楽しいからみんなやるわけであって、健康だけが目的になると、継続しにくくなります。日常の中で気軽に続けられる方法で、マレーシアから世界に向けて健康を届けていきたいと思います。

 

 プロフィール

杉山 亜美/Ami Sugiyama

マレーシア国内企業 Managing Director

1986年、静岡県生まれ。米国の大学にてExercise Scienceを専攻、卒業後は日本国内60ヶ所以上にて企業や自治体のヘルスプロモーションプログラムの企画・運営・コンサルティング・講演を行い「健康経営」をサポート。現在は、マレーシア国内企業の代表としてマレーシア法人の立ち上げ、日本茶カフェ「TEAPRESS」2店舗の立ち上げ・運営、日本茶などの輸入貿易・卸販売を行っている。マレーシアでは女子フットサル選手としてローカルチームにも所属。

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Ambassadorのプロフィール


濱田真里

海外で働く日本人に特化した取材・インタビューサイトの運営を2011年から続けている。その経験から、もっと若い人たちに海外に興味を持って一歩を踏み出してもらうためには、現地のワクワクする情報が必要だ!と感じて『ABROADERS』を立ち上げる。好きな国はマレーシアとカンボジア。

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