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何もできない自分を変えるために!マレーシアから学び、感じたこと
はじめまして! 愛知県出身の大学3年生、奥村 郁海(いくみ)と申します。大学でフィリピン語やマレーシア語を中心に、東南アジアについて学んでいます。私は友人から心配されるほどのマレーシア好きで、今夏から1年留学する予定です!
マレーシアに留学するというと、多くの人から「どうしてマレーシアなの!?」と驚かれます。
日本の多くの学生にとってはあまり身近な存在ではなく、留学先候補として挙がりにくい国なのかもしれませんね。
実は私も、以前まではマレーシアについてほとんど知らず、どちらかといえばあまりよい印象をもっていませんでした。
しかし、高校時代のホームステイがきっかけで、それまでのイメージが変わり、マレーシアが大好きになったのです!
とにかく海外に出てみたかった高校時代
出典 Moyan Brenn on Flickr
「高校生のあいだにどこでもいいから海外に行きたい」。英語が大好きで、自分の英語力を実際に試してみたかった私はこう考えていました。
パンフレットを取り寄せていろいろ調べ、カナダやアメリカに留学してみたいと親に相談しました。でも、欧米圏に留学に行くには3週間ほどの短期間でも何十万円と費用がかかります。金銭的な面が影響して、残念ながら親の留学許可を得ることはできませんでした。
希望していなかった留学先
しかし、「海外に行きたい」という私の気持ちを受け止めて、親が代替案として世界的にも有名な「ライオンズクラブ国際協会」というNGO主催のマレーシア派遣留学生募集の案内を探してきてくれました。
当時の私はマレーシアがどこにあるのかすら、わかっていませんでした (笑)。
でも不思議なことに、よく知らない国に行くこと自体にはあまり不安は感じていませんでした。中学生の時に、馴染みのなかったアイスランドに行った経験があったため、知らない場所に飛び込む勇気は自然ともっていたのかもしれません!
こうして高校2年の冬休み、ぼんやりとしか知らないマレーシアへ3週間のホームステイへと旅立ったのです。
何もできない自分を痛感
周囲からのあたたかな愛情を強く感じながら過ごした、マレーシアでの3週間。ホストファミリーと囲む食卓はいつも笑顔で溢れていて、出会う人はみんな、つたない英語を話す私に辛抱強く耳を傾けてくれました。
親しみを感じるようになったマレーシアについてもっと詳しく知りたいと思い、帰国してからはマレーシアに関するニュースを頻繁にチェックするようになりました。
しかしその頃は、悲しいニュースばかりを聞くことになってしまったのです……。
ホストファミリーの家の近くで洪水が起きたというニュースや、選挙の不正疑惑に関するニュース、そしてそれに対するデモが発生しているという報道。
お世話になった人がたくさんいる場所で災害や事件が起きているのに、私はそばにいることができない。大した知識もないから、何の手助けもできない……。
何もできない自分でいることがとてもつらく感じました。
彼らに何かあった時に、少しでも力になれる人間になりたい!
そのためにまずマレーシアについてしっかりと勉強しようと思い、今の大学に進むことにしました。
多様性を学び、それらを日本で活かすには
出典 Slices of Light on flickr
大学でさまざまな講義を受けたり、いろいろな人の話を聞いたりすることで、以前とは考え方が少しずつ変わってきました。
マレーシアは「発展途上国」といわれることがまだ多いですが、実際は高層ビルやショッピングセンターなどの開発が進む急成長中の国のひとつです。
そして何よりも、違う宗教を信仰し、異なる文化をもついろいろな人種の人が一緒に暮らす、とてもあたたかい国なのです!
近年国内の外国人滞在者が増加してきている日本にも、マレーシアから学べることがたくさんあると感じています。なんと私の地元の小学校は、今では全校生徒の半数以上が海外にルーツをもつ子どもたちなのだとか!
今後ますます、多様な文化をもつさまざまな人が生活するようになる日本。
これから私たちにとって、どんなことが大切になるのでしょうか?
今夏からのマレーシア留学では、日本で育ってきた私の視点を大切にしながら、いろいろなことを吸収し、発信していきたいと思います!
ライター
奥村 郁海/Ikumi Okumura
1995年生まれ、愛知県出身。高校時代のマレーシアホームステイがきっかけで、東京外国語大学へ進学。現在は東南アジアの言語や政治、社会ついて学んでいる。友達に心配されるほどマレーシアが好きで、口癖は「マレーシア行きたい」。念願叶って2016年9月よりマレーシアへ1年留学予定。
by Nnn