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チャンスは明るさとたくましさのなかに ASIA HERB ASSOCIATION BANGKOK CO.,LTD.       CEO 加瀬由美子氏

Posted on 2015年06月23日
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タイの伝承療法「ハーバルボール」との運命的な出逢いから、タイでスパ・マッサージ事業を展開することになったASIA HERB ASSOCIATION BANGKOK CO.,LTD.の創業者 加瀬由美子さん。『健康と笑顔の創造』をビジネスの基軸とし既存のスパ事業にとどまらず、オーガニック農園や、プロダクト製造販売、健康維持増進クリニック、スパホテル経営なども手がける。2016年には、タイ初のクリニカルスパホテルをバンコクに開業予定。

人に誘われ一念発起

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事業内容について教えて下さい。

わたくし共は、2003年に設立したタイの企業です。スパ・マッサージ店舗、クリニック、ホテル、オーガニック農園、ハーバルプロダクトの開発・製造など「世界に笑顔と健康を」という想いをもって事業を展開させていただいております。 アジアハーブアソシエイションのベースであるスパ・マッサージ事業は、タイ国内の直営店で年間に延べ20万名さま以上のご来店をいただき、その他の国、カンボジア、ドバイ、日本などにも直営、フランチャイズを含め開業いたしております。 また、「環境にやさしい」ということも大切に考えており、ハーバルソープ類は、使用後、排水に流して24時間以内に自然分解されるものを製造販売しご好評をいただいております。

具体的にどのような経緯で、タイで起業することになったのでしょうか?

私がタイでビジネスをスタートするきっかけは、3ヶ月間の東南アジア熱帯雨林調査に応募したことから始まります。タイを拠点に、マレーシアなどを巡り、調査終了後の短い休暇中にホテルで朝食を食べていた時のことです。テーブル係の人を呼ぼうと後ろを振り返った瞬間、腰に激痛がはしり動けなくなり、そのまま緊急入院となりました。 病院では、色々な検査や治療をしていただきましたが、原因もはっきりせず入院生活が長引くなか、入院先で知り合った方から、「ハーバルボール」というタイの伝承療法を紹介されました。複数のハーブを布に包み、それを蒸して温めたものを、センと呼ばれるエネルギーの流れる経路に押しあてていく治療で、自己回復力を高めると説明を受けました。早く帰国したかったし、少しでもよくなればと、半信半疑のまま治療を受けることを決めて一週間。時間の経過や、私の体質に合っていたということもあったと思うのですが、腰が驚くほどの回復をみせました。 「中には何がはいっているんだろう、どうやってつくるのだろう」 そんな好奇心から、私は日本とタイを行き来するようになりました。 タイの田舎で、言葉もわからず、ハーバルボールを持って、何やら怪しいことをいっている外国人の私にタイの皆さんはとても温かく接してくださいました。伝承療法の奥深さはもちろんですが、この国に暮らす人たちの明るさと優しさに触れ、「いま行かなかったら、もういけないのでは…」という思いにかられ、預金を全部おろし、日本円300万円をにぎりしめタイへ来ました。2001年春、その時は、タイで起業することも、タイに骨を埋める決意をするまでになることも、夢にも思っていませんでした。その時は、貯金がなくなるまで、タイを巡って、もっとタイを知り、伝承療法やハーブについて学びたいと思っていました。

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ハーバルボールへの興味から起業へ。最初から事業アイデアはあったのですか?

いいえ、お恥ずかしながら、事業アイデアというものはまったくありませんでした。店舗を始めたきっかけは、上質のハーバルボールをだすマッサージ店のオーナーさんから、もう店を閉めるので、セラピスト達は職を失う。あなたがそれほどハーバルボールを好きなのなら、自分でお店をだして、彼女達を雇ってくれないかと声をかけられたことからです。 私はマッサージができませんが、ハーバルボールなら、自分で品質のよいものを作れるようになっていましたので、セラピストさんがいれば、実際に体験していただいた方から生の声を聞くことができる。心がグッと動きました。タイ人に相談すると「あなたはきれいなものが好きなのなら、やってみたら」「やりたいならやるべきよ」と口々に賛成してくれました。日本で私がタイに住むといった時、周囲の多くは反対だったので、このタイ人達の前向きな賛成の声は驚きで、私の背中を押しました。

起業するには苦労もあったのではないですか?

いまも何でもわかったということではありませんが、開業の頃は、本当にわからないことばかりで、それまでの自分の常識と違うことにぶつかることが多かったです。店舗工事を依頼していた工務店さんから、まだすべて完成していない段階で、どうしてもと請われ、工事残金を渡したら、翌日そのまま失踪して工事が中断してしまったり、セラピストさんの子供が事故ということで田舎へ帰る交通費と治療費をお渡ししたら、翌日に同じ通り沿いの別のお店で働いている事が判明したり、店舗の売り上げを盗んだスタッフに泣かれて警察に通報しないで辞めさせたら、その人から不法解雇で訴えられて労働裁判に立つことになったり…。びっくりする出来事はたくさんありました。また、開業後もお客さまがない日が続き、もうダメかもと心が折れそうになったことも度々ありました。 ただ、振り返れば困った時、たいへんな時、いつも誰かに、何かに助けていただきました。日本人の先輩方がひいてくださった「日本人は正直で勤勉だ」という素晴らしいレールにも助けていただきました。失敗することも多く、いまもお客さまからお叱りを受けますが、叱っていただけるという事への感謝と共に、お客さまからの「ありがとう」という言葉は、私の一番の励みです。

苦労を苦労と思われてないところがすごいです。

タイはここ数年、空港の閉鎖、赤服の暴動、クーデターによる軍事政権といった政治的な問題だけではなく、洪水などの天災もありました。暴動で、近くに手榴弾が投げ込まれ、血だらけになって建物からでてくる人を見たとき、たくさんの人がパニックになって人を押しわけて逃げまわる姿を見たとき、教科書で習った「平和」という言葉が、それは単なる言葉ではなく、本当に大切なものなのだと教えられました。 「マイ ペン ライ」 これはタイ人がよく使う言葉で、英語だと「ネバーマインド」と訳されますが、多くの人が輪廻転生を信じる仏教国のタイでは、現世は来世へ続く道、いまの不遇は前世のせいだと、貧しい人も卑屈になることなく暮らせる素晴らしさがあります。逆境におかれたなかでも、「マイペンライ、マイペンライ」と明るく笑顔で支えてくれた、多くのスタッフや関係者の皆さま。私達はタイが大変な状況であってもスタッフをひとりも解雇しないと決めました。カントリーリスク分散のために、皆で知恵をしぼって、ドバイやカンボジアなど、タイ以外の国への展開もし、オーガニックのプロダクト製造や輸出のための道も開拓してきました。 「明るさをもって、たくましくチャンスを探す」 これは私がタイで学んだとっても大切なことのひとつです。

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