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タイ人スタッフが会社を辞めなくなった理由-PERSONNEL CONSULTANT MANPOWER (THAILAND) CO., LTD.代表取締役社長の小田原 靖氏が語る、タイで働く際に心掛けたいこと

Posted on 2014年11月11日
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タイに進出している日系企業約8000社へ正社員を供給しているPERSONNEL CONSULTANT MANPOWER CO., LTD.代表取締役社長の小田原氏。2008年から昨年まで7年連続、タイ国労働省に登録してある約400社の人材紹介会社の中で最多の紹介人数を記録し最優秀功労賞の表彰を受けている。2013年2月にヤンゴンにてミャンマーで初の日系人材紹介会社の運営を始める。

海外に活路を求め、海を渡る日本人が急増

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タイ人の労働や雇用に対する考え方について教えてください。

日本人の中に「タイ人はすぐ仕事を辞める」といった理解がありますが、これは全く誤った考え方です。勤務し続けるほどの職場でないから辞めていくのです。 以前は当社でも多くのスタッフが辞めていった時期がありました。しかし、ここ数年間のうちで辞めたスタッフはひとりもいません。

なぜ、そのように変わったのでしょうか?

私自身の姿勢が変わったことが一番の大きな理由だと思っています。 以前は、英語が話せない現地スタッフに対して「努力や意欲が足りない」と、どこかで見下すような気持ちがありました。しかし、ある時を境に私の考え方が変わったのです。 「一緒に働いてくれてありがとう」と、感謝の気持ちを持って接することができるようになりました。すると、相手も自然とそれに応えるかのように、頑張って働いてくれるようになりました。

タイ人固有の〝気質〟と言えば良いのでしょうか?

確かに、タイ人は、ビジネスライクな関係より、むしろウェットな関係を好むように思います。 例えば、仕事が終わった後に一緒に食事に行き、そこで家族などのプライベートな話もする。それだけで、職場での人間関係は大きく変わっていきます。 失敗も、頭ごなしに叱ったりせず、相手の言い分をまずは良く聞き、相手の立場も慮って指導をします。すると、「あぁ、この上司は良い人だな。この人のために頑張ろう」という気持ちが芽生え、より頑張って働いてくれるようになるのではないでしょうか。 その意味で、タイ人は、「仕事」ではなく、「人」に付くと言えると思います。

ご縁のあったこの土地で、事業を続けていきたい

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タイの現地企業に勤めたいという日本人が増えているそうですね。

ここ数年、当社でも日本人への就職斡旋が珍しくなくなりました。最も多いのが、タイ駐在員として赴任、その後、帰国したものの日本での仕事にやりがいを見出せず、再びタイに戻ってくるというケースです。 タイでは300人のスタッフを擁する工場で工場長を務めていたような人でも、日本に戻れば部下が10人以下ということが頻繁に起こります。 しかも、少子高齢化が進み、日本の市場は縮小の一途。先行きがどうしても不安です。 一方で、経済成長が続き、勢いを増すタイなどの東南アジア諸国を目にして、チャンスと受け止めても無理はありません。

どのような方々が仕事を求めて来ますか?

年齢層で言えば、若い人に限らず、30歳代から50歳代にかけてまんべんなく来られています。 しかも、独身の方が少なくありません。日本人の晩婚化や海外渡航に対する意識の変化が背景にあるのかもしれません。 「生きがいを求めてタイに来た」という方も多いですね。価値観の多様化と言いましょうか。90年代ごろまでとは明らかに異なります。 日本人とはいえ、あくまで現地採用となりますから駐在時代よりは給与もぐっと下がります。それでも「生きがい」や仕事の「やりがい」を求めて、多くの方がタイに来られます。「やりがい」で仕事を選ぶ時代になったと言えるのかもしれません。

日本で学校を卒業したばかりの新卒者も増えているそうですね。

確かに増加しています。大手日系企業の中には、日本人の新卒者を以前よりも増して採用しているところもあります。良い意味で、海外の垣根が下がって来ているとも言えるでしょう。 しかし、日本では当たり前とされる雇用のルールや権利義務が当然に守られているかと言えば、それは甚だ疑問です。外国人が外国で働くのです。「ここは外国なんだ」という前提を忘れてはなりません。 ただ、それでも日本を飛び出して来るだけの意義はあると思っています。タイは、日本人が仕事を探し、暮らしていくのに最も適した国のひとつだと考えます。

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これからタイで働いてみようという皆さんにアドバイスをお願いします。

まずは、短期間でも構いませんので、日本の企業等で働いてからタイに来ることをお勧めしています。日本における商習慣やビジネススキルを一定程度、身に着けてから新天地に臨んだほうが、社会にも早く溶け込むことができます。 また、日本人は外国人枠で雇用され、初任給でもタイ人従業員の数倍はあります。いきなりマネージャー職を任されることも珍しくありません。 明らかに自分よりも経験が浅くて仕事もできない日本人が、高い給料をもらって上司として振る舞うという状況は、面白いはずがありません。 もちろん、本人にしてみれば若いうちから重要な仕事を任されることでスキルアップにはつながりますが、どうしても仕事の仕方が我流となり、荒削りになりがちです。その意味でも、日本で一定の経験を積むことをお勧めしています。

今後の事業展開について教えて下さい。

当社は2013年2月にミャンマーのヤンゴンに進出し、現地で同様の人材紹介業を始めました。 ヤンゴンは、20年前のバンコクに雰囲気が似ていて、街を歩いているとタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。ミャンマーでも、国の発展に合わせて私たちも一緒に発展していくことができればと考えています。 ただ、私としては、今後これ以上の海外展開をしていくつもりはありません。規模を大きくすることは最終的な目標ではなく、この会社や事業に関わった全ての人々がどうしたら幸せになれるのかを重視したいと思っています。 スタッフからは「この会社で働いて良かった」と思ってもらいたい。お客様からは「あの会社に紹介してもらえて良かった」と思っていただきたい。私はこれからも、ご縁のあったこの土地に根付いて、事業を続けていきたいのです。

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