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マレーシアで尊重したいイスラム文化!大切なのは現地の慣習に対する心遣い

Posted on 2016年10月17日
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こんにちは、マレーシアの奥村郁海です。


こちらに来てから早1ヶ月が経過しました。毎日たくさんの人やものと出会い、あっという間に貴重な時間が過ぎていることを実感しています。


 

 

大学にいると座学での勉強以外にも、色々な発見を通じて新たに学ぶことが多いのですが、その中でも今回はイスラム教に関することを取り上げたいと思います。

マレーシアのイスラム教徒

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ムスリムも着られるユニクロの商品

 

マレーシアには大きく分けてマレー人、華人、インド人の3民族がおり、マレー人は全国民のうち約55%、華人は約25%、インド人は約7%を占めています。

マレーシア連邦憲法によるマレー人の定義は「イスラム教を信仰し、日常的にマレーシア語(マレー語)を話し、マレーの慣習に従う者」。

 

となると、マレーシア国民のうち少なくとも55%はムスリム(イスラム教徒)であり、マレーシアは過半数がムスリムの国であると分かります。

大学で感じるイスラム世界

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私の通うUniversiti Kebangsaan Malaysia(別名UKM)は、マレー人、すなわちムスリムの多い大学です。
敷地の中には立派なモスクや礼拝室もあります。

今までの人生でムスリムと関わったことがなかった私にとって、この大学は異世界とでもいうような、真新しいことにあふれた場所なのです。

 

大学内の寮の部屋にいると、日本の焼き芋屋さんのようなかけ声が聞こえてくることがあります。これは「アザーン」と呼ばれる礼拝の合図です。

ムスリムは1日の間に夜明け前、昼、午後、日の入り、夜と合計5回の礼拝を行うので、それを放送で知らせています。

 

また、大学内の移動にはバスを使用しているのですが、13時から14時はお休みと決まっていたり、20時頃にはバスが来なかったりすることがあります。

これも礼拝のために配慮された運行スケジュールなのかもしれません。

 

また、マレーシアは1年の平均気温が30度前後と常夏の国ですが、私は日本からショートパンツをもって来ませんでした。

というのは、大学内では非イスラム教徒であっても、丈の短いボトムを履いてはいけない決まりがあるからです。

トップスについては特に規定を聞いたことはありませんが、肌の透けるものや胸元が広く開いたものは着ないようにしています。

現地の文化や慣習を尊重しよう

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大学以外の場所でも、ムスリムならではの慣習を見かけることがあります。

 

イスラム教には、男女交際に関して厳しい規範があるため、電車内にはイチャイチャ禁止のマークが貼られていたり、映画ではキスシーンがカットされるケースもあったりするのだとか。

そうした誤解を避けるためか、大学にいても男女が一緒にいる姿はほとんど見ることがなく、バスで男性の隣の席が空いていても女性は座りません。

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こういったムスリムの生活様式を実際に目の当たりにしたことから、自分もそれに従い、気をつけるようにしているのですが、最近ではむしろそちらのほうが好きになってきました。

服を買いに出かけても、丈の短いものよりは長いもののほうが可愛いと思うし、勉強するときのBGMにアザーンを流したりすることもあります(笑)。

 

「郷に入っては郷に従え」という言葉がありますが、これは自分を含む皆が心地よく過ごすためのアドバイスだと私は考えています。

私たちが現地の文化に強制的に従うのではなく、むしろ「従おう」とする心遣いが重要なのかもしれません。

 

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Ambassadorのプロフィール


奥村いくみ

1995年生まれ、愛知県出身。高校時代のマレーシアホームステイがきっかけで、東京外国語大学へ進学。現在は東南アジアの言語や政治、社会ついて学んでいる。友達に心配されるほどマレーシアが好きで、口癖は「マレーシア行きたい」。念願叶って2016年9月よりマレーシアへ留学中。

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