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システムの力で、国境をまたいだ人材の流動性を高める~ビジネス・スピードを加速させる ‐ ポーターズ株式会社 取締役 渡邊智美氏
Posted on 2015年07月14日
人材ビジネス企業に向けたシステムを開発、販売するポ―ターズ株式会社は、この分野では国内の先駆者として業界内では知られた存在だ。同社で取締役を務める渡邊氏は同社の設立メンバーのひとりとして、会社の発展に第一線で貢献してきた人物。その彼女がシンガポールを拠点として、次は世界市場に挑む。
システムが変われば人材ビジネスの仕組みが変わる
日本での人材ビジネス成長を陰で支えてこられた御社。渡邊さんはその海外展開の責任を担われていますが、国外を飛び回って営業と大変な日々を過ごされていますね!
私たちのサービスは商談から実際の導入に至るまで1年~1年半ほどかかり、その間何度もヒアリングや調整を重ねることが必要です。もちろんご導入後も長いお付き合いになります。 全くの新規のお客様には「普段どのように情報管理をされていますか」というヒアリングから始まります。日系人材企業の場合、たいてい日本でも当社とお付き合いのあるケースが多いので、日本側から現地責任者をご紹介いただいてお会いするなどして営業しています。お断りを受けることもありますが、情報を扱う会社はたいてい課題感を持っていらっしゃるのでこちらの話はよく聞いていただけます。渡邊さんは以前から海外へ興味が強かったのですか?
父の仕事の都合で、小4から高校卒業までは東アフリカで育ちました。中1までタンザニア、その後はケニアです。毎日のように起こる停電や断水に母は苦労したと思います。中1の頃、1年間だけ日本に戻っていたこともありましたが、私と弟はアフリカに帰ることを希望しました。それで父が先に赴任していたケニアでの生活を、大学入学で日本に戻るまでしていました。当社を設立した頃から海外を意識していたのも、こういった子ども時代の体験が今の自分のベースになっているからだと思います。 以前は教師になりたいと思ったこともありました。大学時代、教育実習にも行きましたが何かが違うと感じ、結局教員免許は取得せず就職活動もしませんでした。大学卒業して3ヶ月ほど東京都のパスポートセンターでアルバイトをして、夏にとあるご縁でベンチャー企業支援のインターウォーズ株式会社にアルバイト入社。企業へのコンサルタントサービスの一環として人材サービスを営む同社において、人材紹介業を知りました。実はそこにいた転職コンサルタントのひとりが、現・会社代表の西森でした。私は西森を含め5名のコンサルタントのアシスタントとして働いていたのですが、後に社員登用され、人と企業の間に入って新たな価値を生む人材紹介業の仕組みや面白さを学びました。 2001年退職、その後西森と今の会社を立ち上げました。それまでのアルバイト・会社員生活でコツコツと貯めてきた貯金は全て設立資金に回しました。そのくらい、私は当社の創業に賭けていたのです。 共通の趣味であるゴルフをきっかけに知り合った主人とは2009年に結婚しました。私がグローバル担当になったタイミングと時を同じくして主人も国内転勤することになったので、今は離れて暮らし、月1回くらいのペースで東京で会っています。一晩空の上で寝れば朝には着く深夜発の便が今は充実していますから、とても便利ですよ。そういう意味では、実際の距離よりも近くにいるようにさえ感じますね。渡邊さんとお話していると、お仕事をとても楽しまれていることが伝わります。
私、営業のお仕事が本当に好きなんですね。お客様にお会いして、お話しているのが何より楽しい。大半のお客様は日々ビジネスに課題感を持って取り組んでいらっしゃいます。その課題に対して、我々の持つサービスを使って解決に近づいていくプロセスはとてもやりがいを感じます。 私たちのサービスも日々進化しているので、プレゼンテーションの場などでお客様に良い反応をいただけると嬉しいですね。ただ便利機能は色々あっても、一番大事なのはお客様のニーズに我々のサービスがフィットすることです。 新規のお客様の中には、「開発受託会社に発注してシステムをいちから作ってもらったんだけど、思ったようなものができてこない」という悩みをお抱えの企業も耳にします。そもそも、システム開発会社が人材紹介業の仕組みをきちんと理解していないことはよくあります。システムはあるのに使い勝手が悪いと、結局手作業になってたり合わないやり方に変えることになりかねません。それでは作業の簡略化どころか、かえって非効率を生んでしまいます。私たちのサービスがこの業界に与えられる影響は大きいと信じています。 当社のシステムに顧客が動作を合わせるのではなく、顧客のやり方にシステムが合わせる、という基本思想でサービスを考えています。当社サービス最大の特徴は、お客様が自分で好きなようにカスタマイズできることです。「このデザイン変えたいな」「新しい機能を追加したい」「メニューをもっと見やすく並べ替えたい」……そんなとき、本来であれば開発会社に依頼して話し合いをして、と長い長い道のりが必要になるものですが、私たちのサービスは違います。お客様が「自分で」「すぐ」変えられる。これはとても優位性があるものと自負しています。 また「HRビジネスクラウド」は、お客様が自分でシステムを作りたいという場合にも追加構築ができる仕様になっています。これは、それまでアプリケーションを提供する会社だった当社が、顧客に対して「開発ツール」を提供する会社に変化してきていることを意味しています。
海外でもこういった紹介システムを利用することは一般的なのでしょうか?
既にグローバル展開している人材系企業は、各国法人共通の顧客データベースを持っていることが多いですが、業務フローで使うシステムとしては各国異なったものを導入していることが意外と多いんです。というのもやはり各国、同じ人材紹介業といえど業務に求められるポイントや手順が微妙に、時には大きく違うようで、そこは各国法人で合ったシステムを選択しているようですね。 例えばシンガポールにいる求職者にとって年収の高さが何よりの訴求ポイントとなります。提示された給与の額次第で転職を決める人が多いということですね。そのためには求人情報をできるかぎり早く出す、スピードが何より大事です。一方、日本では若年層やシニアなどターゲットが異なれば業務手順も異なったりするので、個人に合わせた丁寧さが重要となってきます。各国共通のシステムを使っているようでは、その国のビジネスや国民性に合わせた業務をすることができないのです。 東南アジアの間では既によくありますが、国境をまたいだ「クロスボーダー人材紹介」が日本などはまだ進んでいないのが現状です。シンガポールで求人が出たとして、日本法人に登録されているシンガポール勤務希望者がどれだけいるのか、該当者はどんな職歴か。こういった情報は、今はシンガポール法人側からは直接見に行けず、日本法人の担当者にメールなどで「こういう人いない?」とアナログな方法で聞くのが主流です。 それがシステムを変えることで、シンガポールの求人担当者がすぐ日本にいる求職者にリーチできるのです。一気に利便性が高まり、スピード度も格段に上がります。こういった、現状と理想のギャップに私たちのビジネスチャンスが転がっています。 また、人材紹介業に携わる人々向けの業界紙として「ポーターズマガジン」も2009年に創刊しました。これは私を含め2名で立上げたのですが、編集のいろはも分からない私たちが企画を立てて、カメラマンさんとライターさんを引き連れて、業界の方々に話をお伺いして回って作り上げました。この業界について私より深い知識と経験をお持ちの方々にインタビューをするというのは難しくもありますが、何より自分の勉強になりいい経験になりました。これによってポーターズが業界内で知られるというPR効果もさることながら、システムとはまた違った分野でも、この業界に当社が少しでもいい影響を与えたいという想いを持って取り組んでいます。私はもともと営業職で、エンジニアでも編集職でもありませんが、どの仕事でも使命感を持って楽しんで取り組めるのは、人材ビジネスが好きだという想いがあるからだと思います。今後のお考えについてお聞かせください。
ポーターズグローバルでは、代表の西森と私がこつこつ蓄積してきた人材紹介ノウハウと、システム構築のノウハウを、日本のみならず世界中の人材ビジネス企業に提供していきたいと思ってやっています。ゆくゆくは全世界でポーターズをご利用いただく、それが大きな最終目標ですね。 日本国内ではこのビジネスにおいて当社は先行した立場ですが、海外にはアメリカ系を中心として先行企業がたくさんいます。今後は市場も広がるぶん、今まであまりなかった競合との闘いも出てくるでしょう。今後どれだけの困難がふりかかるのか未知数ではありますが、私も会社も力がある限り、目標に向けてまい進していきます。そのためにやるべきことは山積みです。今は始めて日が浅く、想いの方が先行していますが、きっと実現していきたいと思っています。Ambassadorのプロフィール




















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