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失敗があなたの評価を高める~日本とは違う、海外での働き方 – Microsoft Singapore シニアマネージャー 岡田兵吾氏

Posted on 2015年05月19日
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マイクロソフトのシンガポール法人でシニアマネージャーを務める岡田氏は、仕事に勤しむ傍ら、グローバル人材を育成するセミナー開催やワークライフバランスについての講演、ボランティア活動、コラム執筆、子どもの教育に関することなど様々な社会活動にも積極的に取り組んでいる。

長時間働く上司に部下はついてこない

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11年前マイクロソフトに転職されてシンガポールに来られた。この頃、MBAも取得されたそうですが。

海外で働くなら持っておいたほうがいいと思い、シンガポールで働きはじめて1年半ほどして、世界エグゼクティブMBAランキングのトップ10に入るスペイン・IEビジネススクールに入学しました。MBAというと、会社を辞めてフルタイムで通うイメージが日本では強いですが、欧米やアジア諸国では仕事を続けながらビジネススクールで学び、次のステップへの知識を学ぶスタイルが一般的です。 それにシンガポールのように歴史の浅い国では、大学を出ていない人もまだ多い。そういった人が仕事して職歴を磨き、標準的な知識を学んで取得するのがMBAなどの国際資格です。MBAホルダーであることで、「経営全般の知識を最低限持っている」とビジネスの場で相手に安心感を与えられるのです。日本は現場で積んだ経験が何より重視される「現場主義」ですが、国籍や自国での教育システムや資格も異なる、色々なバックグランドの人種が集まるシンガポールのような多国籍な国では、MBA資格がいわゆる名刺代わりのようにスキルの証明となるのです。 私が通ったエグゼクティブMBAは、マネージャークラスの人間がさらに上の役職を狙うために通うプログラムでした。クラスには20~50代のクラスメートが28名いて、国籍も様々で、全部で22ヶ国の人が生徒でした。スイス銀行のグローバルマーケティングのトップや、大手企業のCFO、ヘッジファンドの人間など、年齢もキャリアも多様でかつ優秀な人たちに出会えました。MBAに通わなかったらめぐりあえなかったはずですよね、その後の人生の貴重な出会いとなりました。 その後、一旦はデロイトコンサルティング東南アジアに転職し日系企業のアジア進出のお手伝いをしていましたが、3年してマイクロソフト時代の上司が新たな部署を立ち上げるとのことで誘われ、再度マイクロソフトに舞い戻り、今に至ります。

一度辞めた会社に戻るのはユニークなキャリアですね!

マイクロソフトが掲げているミッションが好きでして。「世界中のすべての人々とビジネスの持つ可能性を最大限に引き出すための支援をする」。事業で世界を変えるという想いと、私が学生時代に抱いた志がシンクロしているように思います。 私がこれまで働いてきた会社は全て好きです。リーゼントを許してくれた時点で、どこも懐の深い会社だと思いますよ。心から感謝しています! マイクロソフトはCSRや社員個人の自己実現にも積極的に関与する姿勢を持った企業で、私はそういうところも好きです。私も、東南アジアにて貧困層向けボランティア、グローバル人材育成や働き方革命のためのセミナー開催、ダイヤモンドオンラインでのコラム執筆、海外起業家を支援する組織「和僑会」の理事を務めるなど様々な活動に、仕事とは別に取り組んでいますが、会社も上司もそれを応援してくれています。 月に一度「one to one meeting」という上司との面談を持つのですが、1年・5年・10年先といった将来を見据えた話をしています。今自分はどのように仕事していきたいか。ワークライフバランスはどのように実現していきたいか。個人の想いの実現のために、会社はどのようなサポートができるのか。目の前の仕事ではなく未来を見つめることで互いの考えがクリアになります。

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風通しの良い社風ですね。海外で働いていて、日本と違いは感じますか?

全く異なりますね。どちらが良い・悪いという話ではなく。特に女性活用やワークライフバランス推進はとても進んでいるので、日本は学ぶべきところも多いと思います。「それは海外だからできるのだろう」という見方もありますが、私は、違いがあるからこそ今後変えていける余地があるということだと捉えています。 日本では徹底的に仕事に向き合う人、長時間働く人がエラいと見られる風潮がありますが、こちらでは家族や友人など自分の周囲の人を大事にする人、仕事とは離れたところで社会活動に参加する人、長時間働くよりも仕事が早い人が評価されます。「最小のパワーで最大限の結果を出す」ことがエラいのです。私も今マネジメントする側の立場ですが、私が残業しているようでは部下は誰もついてきてくれません。 ビジネスメールは熟考して、回答が確定してから返すのが日本式ですが、とにかく早いレスポンスを心がけることが海外では重要なんです。「正解が見つけられる人」よりも「決断が早い人」をリーダーシップがあるとみなします。 仕事も全部自分で抱え込まなくてもよく、自分の不得意なことはしたがらない人も多いですね。不得意な分野は得意な人に投げてしまえ、チームはそのためにある、という考えが強い。私も以前は、人に仕事をふると自分の仕事が少なくなってしまうのではと心配していましたが、そうして早く帰ることで強制的に意識改革を図っていきました。 成果には徹底的にこだわるのが欧米企業です。たいてい、入社や昇進するタイミングで自分が成し遂げるべき成果を記入し、その結果に至らなかった場合はクビというケースもあります。こう言うと怖いイメージを持つかもしれませんが、転職も活発ですし、何より失敗は評価の対象となります。ダメで退職したっていいのです。少なくともチャレンジしたという証拠ですから。むしろ平坦な仕事こそマイナスイメージを持たれます。「成功すればヒーローだが、失敗も許される」。そのような寛容性があるから人は挑戦に好意的になれるのだと思います。日本では失敗をゆるす文化は薄いでしょう。それでは仕事は保守的になる一方です。

日本とは全然違いますね!

海外で働くには英語ができないとムリだとか、ロジカル・シンキングが必要という印象が強いかもしれませんが、私個人で言えばロジカルには程遠くて、いつもパッションで乗り切っていますよ(笑)。英語だって、聴き取れなかったら分かるまで質問を続けるなど、泥臭く仕事をしています。 ただ、自分がどういう人間なのか、常に自己表現はするようにしています。FacebookなどのSNSを使って発信したり、誰かと初めて会うときには自分の活動履歴を持参したり。 私は「家族・友人」「仕事」「社会変革 (ソーシャル・チェンジ)」、この3つのバランスを今後も大切にしていきたい。仕事だけで人生を終えたくはないのです。社会変革という志を抱いた頃の気持ちを持ち続け、私の信念であり人生の指針である「Stay Gold!」、いつまでも輝いていて!輝きを忘れないで!と、何歳になってもやんちゃでいたいですね。

この記事を読んでいる皆さんに伝えたいことはありますか?

若い人は特に、居心地の良い場所からどんどん出て行けと伝えたい。自分と違った価値観に触れてほしい。 日系企業の駐在員の中には、海外にいても日本人同士で固まっている人が多いように思いますが、どんどんローカルの人と触れ合っていくべきです。外国語ができないことはさほど大きな問題ではありません。シンガポールに暮らしていると、シンガポール人・中国人・フィリピン人などのアジア人達がいかに仕事ができるか実感することでしょう。一緒に仕事をして彼らに助けられることで、「すごい」「悔しい」という想いを抱くことがあなたを成長させてくれます。 私もネット上でコラムなどを書いていますが、私自身今も必死に勉強し習得を目指している、いつも心がけていることもたくさん書いています。私の記事や話を聞いて、海外で働くことは遠い世界の話ではなく身近で楽しく面白いことで、「自分にもなんだかできそうだ」と海外に一歩踏み出してもらえたら嬉しいですね。 Step up out of your comfort zone(居心地の良い場所から飛び出せ)! Stay Gold!

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