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ミャンマー・農薬汚染地帯に有機農業を届ける

Posted on 2017年04月07日
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こんにちは! ミャンマーでソーシャルビジネスをしている加藤です。


私たちの仕事は、ミャンマーの村々へ生活用品などを適正価格で届けることなのですが、実はその村々がある地域は、農薬の使用量が多すぎるという悪名高きエリアでもあります。知り合いのミャンマー人からも「あそこの地域は、農薬を使う量が多すぎるよね」と噂されるほど……。


 


 

農薬の使い方をよく知らない農家たち

                     ▲村人と話すミャンマー人スタッフ


 


私たちも、この地域が農薬を多く使うことは、知っていました。「農薬も販売してくれないか?」といくつもの村々から要望があったからです。その理由について村の人たちに話を聞いていくと、「農薬をいっぱい使ったほうが、虫がこないから」「正しい量や使い方は知らない。『だいたいこれくらいだろう』と思って使っている」という答えが返ってきました。


 


衝撃でした。


私たちも、彼らの村で作ったトマトやナスなどの作物を市場で買って食べているわけです。適量の農薬ではなく、適当、しかも大量の農薬がふりまかれた野菜を食べていたなんて……!


村民のひとりは、こうも話していました。「農薬の袋に書いてある字は中国語だから読めない」。確かに、村の多くが使う農薬は隣国である中国から輸入されたものばかり。安価で効果の高い中国製が、ここの地域ではよく売れています。


 


 


 

有機肥料だったら何かが変わるかも!

                     ▲村の子どもたちと有機肥料を作る


 


信じられないほどたくさんの量の農薬を使う村々の現状を知って、うちの会社のミャンマー人スタッフからこんな提案がありました。


「自分の有機農業の技術を、この地域に広めてみたい」


その一歩として始めたのが、有機肥料「ぼかし」の販売です。


 


実は私たちの会社のミャンマー人スタッフは全員、農業のプロフェッショナルです。ミャンマーの農村部の人々は90%以上が農業に従事しています。


「これだけの畑しかなかったら、収入も多くないだろう」


「もっと灌水をちゃんとしたほうが良いですよ」


村の人々の生活を理解するにも、農業をちゃんと学んだことがない村人にアドバイスするにも、農業の知識が活きるというわけです。


 


 

日本の有機農業の技術「ぼかし」とは?

                     ▲有機肥料「ぼかし」


 


農作物を栽培する時に肥料を与えると、生育がよくなり、収穫量が増えます。


しかし、そこで化学肥料を使うと身体に害が及ぶ可能性や、畑の土が悪くなることで作物が収穫できなくなってしまいます。一方、一般的な有機肥料は、化学肥料に比べると効果が小さく、味が落ちる(苦みが出る)などの問題が起きるのも事実です。


 


私たちが提案した日本発の有機肥料「ぼかし」は、牛ふんや米ぬかなどの有機物と、土やもみがらを混ぜて発酵させて作る肥料のことです。有機肥料なのに、化学肥料に負けない効果をもつ、万能な肥料なのです。農薬をたくさん使わなくても、作物がよく育ちます。


 


これは、日本で有機農業を勉強したスタッフだからこそできる提案でもあります。彼ら自身も、自分の得意分野で、村に貢献できてとっても嬉しそう!


 


村一つひとつに「ぼかし」のことを紹介し、まずは100俵の注文がありました。有機肥料の良さを知ってもらえれば、今後続々と注文が入ってくるはず……。


この地域の農薬使用量を少しでも減らし、安全な食べ物をミャンマー中に広めていきます!


 


 

経験した日: 2017年04月03日

Ambassadorのプロフィール


加藤彩菜

1991年生まれ。中央大学哲学科卒業。 学生時代に発展途上国の貧困問題を目の当たりにし、「誰もが自分の未来に希望をもてる世界」にしていきたいと、社会問題を解決するソーシャルビジネスしかやらない会社「ボーダレスジャパン」に就職。入社8ヶ月で単身ミャンマーに渡り、新規事業を立ち上げ。 ミャンマー人と国際結婚し、現在1児の母。

加藤彩菜さんが書いたノート


ミャンマー に関するノート