- HOME
- ご近所さんとの近すぎる距離感も魅力 ヤンゴンのアパート暮らしは刺激の宝庫!
ご近所さんとの近すぎる距離感も魅力 ヤンゴンのアパート暮らしは刺激の宝庫!
こんにちは。ミャンマーの吉岡です。
最近、ヤンゴンで暮らすアパートのエアコンがついに故障し、水が漏れ始めました……。
エアコンが必須な雨期や夏季でなく、何もつけなくても比較的涼しくて過ごしやすいこの時期に壊れてくれたのが不幸中の幸いですが、このように、現地のアパートでは設備の故障や停電など、何かとトラブルが起こります。
物理的な住みやすさでは、おそらくタイやクアラルンプールよりも圧倒的に劣るであろうヤンゴンのアパート。今回は、そんなローカルアパートに住む「醍醐味」をあえて挙げてみます。

ヤンゴンのアパート
自分にとっての「当たり前」が覆される
現地のアパートで一人暮らしをはじめて、最も衝撃的だったのは、他人との距離感が日本とは全く違うことでした。
ある日、仕事を終え自宅に帰る途中、家の前の通りで近所のおばさんがいたので挨拶をしたところ、「隣の通りに日本人が住んでいるわよ、会いたい?」と突然聞かれました。
「会いたい?」って聞かれても、名前も顔も知らない私がいきなり会いに来たら相手も困るだろうな……と思い、「うん、じゃあ今度ね」と社交辞令でかわそうとしました。
ところが、そんな私の思惑は全く意に介さず、「今連れていってあげる!」と、大変乗り気なおばさん。私の手を取り、そのまま日本人が住んでいるという隣の通りのアパートまで来てしまいました。
そのアパートにいたおじさんに、今日本人はいるかと聞く彼女。おじさんが、「今は外出しているみたいだけど電話番号はわかるよ」と答えると、早速その番号を聞きだし、私に「ここで電話かけてみなさいよ」とせっつきます。
日本人同士を引き合わせようとするふたりの厚意をむげにもできず、戸惑いながらも、顔も名前もわからない人に電話をかけることになりました。
「あのー、今近所のミャンマー人の方に番号をもらってご連絡しているんですが……」という、電話での不思議な自己紹介で始まった出会いでしたが、結果的に、その方とはこの出来事を通して友だちになることができました。
この一件では、私の世界を広げてくれた近所の方々に感謝をする一方で、隣人の電話番号や外出の状況などを、あまりよく知らない人にも気軽に教えてしまうおおらかさに「プライバシーがない!」と、少し不安にもなりました。
私自身、外国人ということで、引っ越してきたばかりのころは、「家族はいるの?」「仕事は何しているの?」といったことから、「家賃はいくら?」ということまで、近所の人たちに世間話の中でいろいろと聞かれました。
最初は「現地の人がせっかく話しかけてきてくれるんだから、仲良くならなきゃ」という気持ちと、でもたまに「距離感が近すぎる!」という気持ちの葛藤とで、ひとりで勝手に気疲れすることもありました。
生活に慣れてくると、彼らには彼らの距離感があり、自分には自分にとって心地よい距離感があり、無理にあわせなくてもいいんだ、とやっと割り切れるようになりました。
アパート暮らしを通して、友だちでもない、同僚でもない、現地の人との緩やかなつながりができること自体が貴重な経験でしたし、彼らと接することで、改めて自分が「当たり前」としてきた人間関係のあり方や作り方は、あくまでの自分の「当たり前」であって、彼ら「当たり前」ではないんだな、と肌で学びました。
多様すぎる「路上の音」
実家のある東京郊外では、家の周りで日常的に聞こえてくる音といえば、近隣の学校のチャイムや行政放送、たまに通る「さおだけ屋」や焼き芋屋のトラックの音ぐらいで、良く言えば静か、悪く言えば地域全体が眠っているようでした。
一方、現在住むヤンゴンでは、一日の中で本当に多様な音が聞こえます。
朝は、路上を闊歩する野良ニワトリの鳴き声で始まり、その後托鉢にくる尼僧さんたちがお経を唱える声が聞こえます。
何人もの尼僧さんたちの声が重なりあった響きがとてもきれいで、言葉の意味が理解できない私でも、ちょっと神聖な気持ちになります。

尼僧たちの托鉢
仏教の祝日などの際に、スピーカーでお坊さんの説法が昼夜を問わず大音量で流れることもよくあります。
こうした仏教の催しの際には、多くのミャンマー人がお布施もするのですが、その金額を「○○家からXXチャット……」と、マイクで読み上げていることも。それぞれの家庭がいくらお金を出したのかまで、大音量でアナウンスしているあたり、やっぱり日本とはプライバシーの概念がかなり違う気がします。
また、季節や日を問わず、一日中聞こえるのは、多種多様な物売りの人々の声。近所の子どもたちが路上で遊ぶ声も、夜まで聞こえます。

路上で遊ぶ子どもたちの元気な声
これらの音の背景に、さらに建設中のアパートの工事作業の音が入ることも。さらに、路上には野良犬もたくさん生活しているので、夜が更けると犬の遠吠えも聞こえます。

野良犬たち
こうしたあらゆる種類の音が、毎日アパートの部屋の中まで聞こえてきます。そんな様々な音の中でも、最もヤンゴンらしくて私が好きなのは、停電から復旧し電気が灯った後に、近隣のアパートそこかしこから上がる、喜びの歓声かもしれません。
停電は本当に困るのですが、その後の歓声だけは、「電気が戻った!」という嬉しさを、通りの住民全体で共有しているような気がして、なんだか喜びもさらに大きくなります。
プライバシーの概念の違い、日本より圧倒的に多い生活音など、ローカルアパートならではの諸々が日によっては嫌になる時もありますが、総合的に見ると、日本と違いすぎておもしろい! という刺激のほうが勝っています。
ぜひ、2017年はより多くの方がヤンゴンでの生活の面白さを体験してくれたらと思います!




















by Nnn