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変化に対応しなければ、生き残ることは不可能だ-事業を志す若者であれば、知っておくべきクルーズ小渕宏二氏の考え方

Posted on 2013年11月12日
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時代に求められている事業をし続け、創業以来さまざまな事業展開をしてきたクルーズ株式会社の代表取締役社長 小渕氏。現在はソーシャルゲームを軸に、世界中にインターネットサービスを提供するエンターテイメント企業として躍進中。海外オフィスも展開し、世界に日本のゲームを広げようとしている。

桁違いの成長をしたければ、自分よりも優秀な人といるべき。

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- どのような事業をされているのか教えて下さい。

弊社をひと言で言うとするならば、「インターネットを通じてエンターテイメントを提供する会社」です。現在のメイン事業は、ソーシャルゲームとインターネット通販。僕たちは、その時代とユーザーが求めるものを提供してきました。
だから、今ソーシャルゲームを提供しているのは、それが世の中で求められているから。2001年に僕らがたった300万円の自己資本金で創業してから、そうやって常に変化し続けてきました。
おそらく僕たちは、IT業界で最も変化に対応できる、生命力の強い会社だと思いますね。 ?

 

- 事業を変化させると失敗するリスクもありますが、

それに対する不安はないのでしょうか?

もちろん怖いです。でも、「こっちがあるべき姿だから、変わればきっと明るい未来が待っている」というビジョンが見えた場合は、怖くてもやりますね。ダーウィンの進化論で言っているように、生き残る種とは、周りの環境に合わせて自分を変化させられる種のことだと思うんです。
僕たちは、受託開発や広告ビジネス、インターネット通販や課金ビジネスなど、さまざまな事業変化をしてきました。だから「変わることは当たり前のことだ」という文化が社内にあります。
もし、変化に対応できない組織だったら、この会社は残っていなかったでしょうね。方向性を変える時は、必ず役員やスタッフにその理由とこれからのビジョンを説明して、「絶対にそうした方が良い」と納得してもらうまで話をしました。

素で向き合うことで、信頼関係が生まれる。

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- 現在取り組まれているソーシャルゲームとインターネット通販事業は、

いつから始められたのでしょうか?

2007年に、ある程度会社としての基盤ができたので、経営資源の選択と集中を図り、今まで培ってきたノウハウをモバイル事業に集約したのがきっかけで始めました。
ちょうど上場するタイミングだったのですが、その時約50億円あった売り上げのうち、売上規模が約20億の人材事業を撤退・売却、約14億の広告事業を撤退しました。いくらその時に売上があったとしても、⾃分たちが得意としていて、かつ社⻑である僕⾃⾝が情熱を持って取り組めるもの以外は撤退をします。
その結果、現在の事業の柱となるソーシャルゲームとインターネット通販が残りました。 

- 常に変化と成長をし続けている会社なのですね。

そうですね。そのために意識していることは、僕の周りにいる役員陣を、自分より能力が高い人間にすること。
なぜならば、会社の成長は社長をはじめとした社員の成長に比例するから。自分よりも優れた能力を持つ役員や人材を周りにたくさん置くことで、通常よりも成長速度をあげようとしているんです。
周りに優秀な人間がいると、刺激を受けて自分ももっと努力しようと思いますからね。 でも、僕は社長なので、彼らをまとめる必要もあるわけです。だから、普段は彼らに敵わなくても、場面に応じて「やっぱり小渕さんには敵わない」というシーンを見せることが重要ですね。

CROOZ株式会社 小渕宏二

- 小渕さんが、経営をするうえで大事にしていることを教えて下さい。

メンバーには、得意なことを任せるようにしています。弊社の人事にも常に言っているのですが、組織を経営する時に最も大事なことは、「適材適所適者」を考慮して人を配置すること。
たとえば、僕が銀行員になって、僕の力を100%発揮できるかというと難しいでしょう。逆に、仕事のできる銀行員が弊社に来たとしても、活躍できるとは限らないと思っています。
人にはそれぞれに得意なものがあります。だから、得意なものをやらせるべきだと気付いたんです。上司と部下にしろ、チームメンバー同士にしろ、適した人の組み合わせがあるので、そこは常に見ていますし定期的にメンテナンスはしていますね。

スタッフの方々の能力をどのように引き出されているのでしょうか?

メンバーを信頼して、期待して、指導して、褒める。このサイクルが成果に繋がると考えています。成果と信頼は2つで1つなんです。
そのために、先ほど話にも挙った『適材適所適者』が重要になってきます。 人は、『褒めたら伸びる』とよく言われますが、『褒められるようなパフォーマンスを発揮できる場所に置いたから伸びる』のだと僕は考えています。
つまりは、そのメンバーの能力に適した配置をすることで、メンバー自身のパフォーマンスが向上し、結果的に褒められて本人のモチベーションがさらに向上する。 逆に、適した配置がなされていないと、怒られる機会が増えますし、メンバー自身のパフォーマンスもモチベーションも落ちるのだと思います。
意識して褒めるようになり始めた頃に、無理してスタッフを褒めたことがあります。でも、それだと褒める部分が具体的じゃなかったり的確じゃなかったりして、お世辞を言われているとわかってしまうんですね。
だから、実際に素晴らしいことをした時にしか褒めません。本音正直さは伝わるもので、メンバーと気持ち良いコミュニケーションが取れるようになっていきました。 ?

- 人としてどのようにスタッフの方たちと向き合うかが大事なのですね。

そうですね。僕は、メンバーたちとは素で向き合っています。嘘は絶対言わないし、隠しごともしない。人と信頼関係を作るためには誠実さが何よりも大事。
よく、部下には弱音を言うな、と書いてあるいうマネジメント本を見ますが、僕はあれは間違っていると思いますね。 僕は自分の悩み事や弱音もすべて役員には言っています。
でないと、役員も僕も、お互い助け合えない。非常に人間臭い関係だと思いますね。もちろん、かっこいいところをひとつも見せずに弱音ばかり言うのは良くないでしょう。
でも、一目置かれている人が少し弱音を言うと、男性でも助けてあげたいという気持ちになるもの。僕は、スタッフたちとはそうやって良い信頼関係を築いてきています。

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