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スリモンゴルの茶畑とカシア民族のパン শ্রীমঙ্গলের চা বাগান এবং খাসিয়া পান【突撃!隣の彼女の海外ライフ】

Posted on 2017年08月25日
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バングラデシュの北東部、シレット管区 スリモンゴルは茶葉の産地として知られています。


国民によって大量に飲まれるお茶も、海外へ輸出されるものも、ほとんどすべてがこの地域から。茶畑の歴史も、バングラデシュが東パキスタンとしてあった頃、さらにはイギリス領インド帝国としてあった頃に遡るほど、長いものです。


従ってこの国の嗜好品といえば、コーヒーよりも「チャ (お茶)」。そして、後述する「パン」と呼ばれるものがあります。


 


今回スリモンゴルを訪れたのは、いつも私がいるチッタゴン丘陵地帯から少し視野を広げ、バングラデシュ全土の少数民族のことを、これからもっと知っていきたいと思ったからです。チッタゴン丘陵地帯をもっと知るためにも、他の場所の少数民族にも目を向け、もっといろんな人たちに出会っていきたい、そう考えたのです。


 


 

茶畑で働く、複数のコミュニティ

スリモンゴルのどこまでも続く広大な茶畑の中、私は今回フィンレイ・ティ・ガーデン(Finlay Tea Garden)という場所から奥地へ散策していきました。


イスラム教国では休日である金曜日にうっかり行ってしまったので、茶畑のワーカーさんとも出会えないかなと思っていたら、そこには休日でも働くワーカーさんの姿がありました。


茶畑で働くのは、少数民族ではサンタル民族やガロ民族、そして多数派のベンガル人と、「ヒンドゥー」だと聞きました。「ヒンドゥー」はベンガル人だけれど、「ヒンドゥー教徒の人たち」のことをこの国では示します。


こうした説明は、日本ではあまり理解しにくいというか、「その区分必要なの?」と思いがちですが、私はバングラデシュに来て以来、自分が何教であるか、何族であるかをよく質問されます。それによって暮らし方も感覚も異なりますし、良い意味で、バングラデシュではまだそれらの意識が崩れていないから、故に保たれている古き良き美しさもあると思います。


 


 

1日8時間労働で85タカ

茶畑を突き進むと、茶摘みワーカーのおばちゃんが急に、休憩に食べる用であろうピアラ(グァバ)をホラよっと分けてくれたり、「私の写真を撮りなさい!」と陽気な感じで声をかけてくれたりと、なごやかな雰囲気が漂っていました。ただ、後で話を聞くと、彼女たちの一日の収入は、8時間お茶を摘んでなんとたったの85タカ(約115円)……。この国の物価は、例えば500mlの水が15タカ(20円)、卵ひとつが11タカ(15円)なので、どう考えても低賃金です。


彼女たちは他にも、会社が手袋や道具をきちんと支給してくれないこと、トイレを設置してくれないことに困っていると話してくれました。


 


 

フロム・スリモンゴル!

スリモンゴルの茶畑からワーカーさんたちによって摘まれたお茶は、街(チッタゴン)の品質チェック工場へ届けられます。そこで品質がみられ、価格が付けられ、バングラデシュ全土と海外へも売られていきます。


それなのに、どのパッケージにも「Made in スリモンゴル」などの表記はなく、どれも首都ダッカかその近郊の販売元のアドレスだけ。私だったら、製品がどんな国のどの地域で生まれたのか、知りたいし、想いを馳せたい。この茶畑のおばちゃんや少女、ベンガル人だったり少数民族だったり、そういうヒストリーまで届けばいいのに……と思ってしまいます。


バングラデシュ、シレットのスリモンゴルのお茶が、これからもっと色々な場所と人の元へ届きますように!


 


 

シレット地域名物「7 Color Tea」

現地のモニプリ民族の友人から、こんなのがあるよと教えてもらい初めて知った地域限定カフェメニュー、その名も「7 Color Tea」(7 Layer Tea とも呼びます。写真左手)。


作り方は企業秘密とのことでしたが、7色は、レモンティ、スペシャルレモンティ、紅茶、ジンジャーティ、緑茶、ホワイトティ、スペシャルミルクティから成るそう。1杯75タカと、ふつうのチャが5タカなことを考えると、とても高価です。


 


7色茶が2002年に始まって、なんと去年2016年には「8 Color Tea」が誕生したとのこと!(写真右手)


7色と8色、飲んだカフェが別だったせいなのかなんなのか、8色のほうは一色ずつの色の主張がなぜか強く、正直なところ、個人的には7Color のほうがおいしく感じました。


 


 

カシア民族のパン

茶畑を突き進み、「カシア」と呼ばれる少数民族の村に辿り着きました。カシア民族の特徴を簡単に紹介すると、キリスト教徒、女系である(婿入り婚)、また「カシア・パン」と呼ばれる名産物があります。


 「パン」とは、英語でBetel Leaf、日本語で「その葉」と辞書で出てきます。バングラデシュに限らず、インド~東南アジアで、ナッツと少量の石灰をこれに包んで噛んで楽しむという習慣があります。バングラデシュではナッツを「チュパリ」、石灰を「チュン」、葉または包んでできあがった状態を「パン」と呼びます。


「バングラ・パン」と「カシア・パン」がこの国の2大パンで、前者は甘く、後者は辛いのが特徴です。


■Khasiya Pan 動画 ※You Tube リンクページにとびます


 


 


私にとってパンは、辛いというよりほろ苦く、また口から液を吐かなくてはならないのが難しく、習慣や嗜好品というより、まだ不思議な感じの食べ物です。


雨季で収穫量も豊富な今でも、120葉作ってたった15タカの収入にしかならないと聞き、これまた驚きました。


 


 

土製品を作る人々・クマール

スリモンゴルを散策していきながら、土製品を作ることのプロフェッショナル「クマール」と呼ばれる、ヒンドゥー教徒たちに出会いました。


バングラデシュでは、このような赤い陶器がよく、ドイ(ヨーグルト)などを売るのに使われています。


私は写真右上の貯金箱をひとつ買って帰りました。これは日本によくあるブタさん貯金箱のように、最終的に割って貯まったお金を出すタイプのものです。


 


 

ウォーター・リリーの首飾り

ウォーター・リリーとは日本語で「睡蓮」のこと。バングラデシュの国花はシャプラ(蓮)ですが、ウォーター・リリーもこのような水辺でよく見かけます。


 


茶畑を抜け、このマドプール・レイク(Madhabpur Lake)という茶畑の灌漑用ダム湖に行きました。


正直なところ、私はこの種の水辺に咲く花を摘むことになんだか気が引けてしまって、一緒にいた友人にも「止めて~」と嘆いていたくらいなのですが、最終地点あたりでここの管理人のヒンドゥーのおじさんが、私のために茎まで上手に使った素敵な首飾りと、先に誰かが摘んで捨て置いていった睡蓮数本を私の手に持たせてくれて、記念写真を撮ってくれました。


「明日の朝からは咲けないね。ごめんね」と睡蓮に対して思いながら、夜まで首に飾り、スリモンゴルの色んな場所を楽しませてもらいました。


 


今回、スリモンゴルに行ってみて、同じ少数民族という立場の人々でも、何か心持ちが違うことに気付くことができました。そして、バングラデシュの田舎は本当に美しくて、宗教や民族ごとにさまざま風景があり、魅力的だと改めて感じることとなりました。


 


 

あれに見えるは~♪

インド・トリプラ州の山じゃないか♪(茶摘の唄 風に)


 


 

経験した日: 2017年08月23日

Ambassadorのプロフィール


NatsumiA

1985年生まれ、青森県育ち。日本大学藝術学部映画学科在学時に、ドキュメンタリーの課題制作がきっかけでバングラデシュを訪れる。卒業後、映像制作会社の勤務を経て、2014年より単身でバングラデシュに暮らし始める。主な活動地は、チッタゴン丘陵地帯や国境沿いの地域で、少数民族と深く関わり、写真・映像制作を行っている(ドキュメンタリー作品『One Village Rangapani』【国際平和映像祭2015 地球の歩き方賞 および 青年海外協力隊50周年賞受賞】、写真集『A window of Jumma』【クラウドファンディング】など)。現在は、ロヒンギャ難民キャンプにも活動を広げ、ChotoBela works という現地団体を立ち上げ、バングラデシュの子どもたちの "子ども時代 / チョトベラ" を豊かに彩ることを目標に、移動映画館(World Theater Project バングラデシュ支部代表)、アートクラス、カメラ教室、スポーツデイなどを開く。また、バンドルボン県で、クミ族とムロ族の子どもたちが寄宿するキニティウという学校をサポートしている。

NatsumiAさんが書いたノート


バングラデシュ に関するノート