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シンガポールのリアル就職事情!知っておきたい採用事情、英語力、ビザ、給与体系

Posted on 2016年01月04日
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今回は、人材会社で働く私が、シンガポールの就職事情のリアルなお話をします!下のデータ(2014年10月現在)によると、在留邦人数(在シンガポール日本大使館への在留届数)は35,982名。

 

ご覧の通り、年々増えています。

 

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出典 外務省HP

 

アジアはもちろん、

世界中からヒト・モノ・カネ・情報が集まるこの国で働くことは

とっても魅力的!

ただし現状、日本人を含めた外国人の受け入れ基準を

非常に厳しくしているという事情があります。

 

求められる日本人像

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出典 Les Haines on Flickr

 

シンガポールにある求人の日本人募集には

日本人としての対応」を期待されているという現実があります。

多くのケースにおいて、

日系企業・日本人担当者/顧客への対応や

日本のビジネス環境により近い対応、

顧客に対して+α(プラスアルファ)のサービスを

提供できることが要求されています。

 

求人の特徴と業界・職種

求人募集の多い業界は主に、

製造業、貿易業、物流業、金融業

最近のトレンドとしては

IT・WEBサービス系で活躍できる人材

募集ニーズが増えつつあります。

また、観光・流通・サービス業の進出企業も増加しています。

 

そのほか、最近の傾向のひとつとして、

企業が現地化を進めていることもあり、

今まで駐在員が担っていたポジションを

現地採用者に代替されるケースも徐々に増加しています。

職種としては多岐にわたりますが、

営業・事務・秘書・カスタマーサポートなどが比較的多いようです。

 

外資系企業からの求人の傾向は、

必須条件として語学力(英語)はもちろん、

日系マーケットを全般的に担当する職務が多くなり、

専門知識が問われるケースが多いです。

また、社会人経験は3年以上ほど求められる場合が多いです。

 

現地採用日本人の役割とキャリアアップ

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出典 digitalpimp. on Flickr

 

現地採用の求人には営業や事務系の仕事が多く、

特に事務職はアシスタント的な仕事が多いため、

将来へのキャリアアップがしづらいという話が予想されます。

 

また一方で、海外で働く場合、

就労ビザの関係上、派遣社員などの待遇で日本人を

雇用するのは難しいため、

日本ではパートや派遣社員が担当する仕事も、正社員として

現地採用された日本人が担当するケースも多く見られます。

 

しかしどの企業であっても(シンガポール以外の国々でも)、

経営幹部や管理職にポジションが上がれば上がるほど求人数は減少し、

現場に近い事務職になればなるほど働く人は多くなります。

よって、その構造の中で、事務職求人が多いというわけです。

 

自分がどのような形でキャリアを築いていきたいか、

採用される企業・これから働くポジションとはどんな役割で、

どのようなスキルを求められているのか、

ポジションのランクアップを望まれているのかそうでないのかなどのお話は、

面接時に人事の方と直接お話するのが良いと思います。

 

求められる英語力

シンガポール求人の90%以上は、ビジネスレベルの英語力を求められています。

ただ、中には日常会話レベルの英語力で応募することができる仕事もあります。

いずれの場合でも、

日本人の英語力は相対的に低いと捉えられる傾向にあるため、

どのレベルにあっても、日々語学力を磨き続ける努力は必須となります。

シンガポールでは、面接が英語で行われることが通常ですしね!

 

応募(書類審査)から内定までの流れ

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出典 Khalzuri Yazid on Flickr

 

日本と比べると、

応募後の実際の採用に至るまでの選考期間はかなり短いと言えます。

日本・正社員の中途採用は

応募(書類審査)から内定まで3ヶ月以上かかることもありますが、

シンガポールの場合は応募(書類審査)から面接(1~2回)、

合否連絡まで1ヶ月以内で進むケースが非常に多いです。

 

中には応募から採用決定まで1週間というスピードで進むこともあり、

したがって内定を承諾するか否かの結論も

1~2日で出さなければならない場合もあります。

また日本にお住まいの方は

一次面接がSkypeや国際電話で行う場合もありますが、

企業によっては一次面接から

シンガポールにお越しいただく必要があることもあります。

 

シンガポールでの就労ビザ基本情報

ビザは、仕事をすることに決まった会社で

主に人事の方を通して申請します。

近年シンガポールでは外国人の労働者が増加し、

政府はその数を減少させる施策を正式に発表しています。

特にEPにおいてのビザの取得の条件が厳しくなっています。

ビザの更新時にリジェクトされるケースも増えているようです。

ビザ発給厳格化の背景は?

人材省の見解としては、

「外国人の人口の伸びを抑制するという政府の方針の一環で、

社会インフラへの負担を軽減するのが狙い」となっています。

政府は2010年、国民の労働生産性を引き上げるという新経済戦略に基づき、

外国人労働者への過度な依存を抑制し、

外国人労働者を全労働人口の

3分の1に抑えるという目標を設定しました。

これを受け、政府は低熟練労働者から幹部職、

永住権(PR)に至るあらゆるレベルの外国人の受け入れ基準を

徐々に厳しくしています。

 

様々なビザの種類がありますが、

基本的には以下の3つを覚えていただければ問題ないかと思います。

 

・EP (Employment Pass)

・S Pass

・DP (Dependant‘s Pass/配偶者パス)

 

ビザの取得可否には、

国籍・経験・年齢・学歴・給与が起因しています。

 

学歴で見た場合には、専門学校卒や短大卒の方の場合、

かなり高い給与でないとビザが下りないといった現状が増えています。

 

・EP (Employment Pass)

基本月給がS$3,300以上でないと取得ができません。

P2、Q1の申請にあたっては、

原則的にシンガポール政府が認知した大学の卒業資格を

有していることが申請資格要件となっています。

通常2年間有効で、その後3年間の更新が可能です。

 

・S Pass

「中級レベル」の熟練労働者に対する需要に対応するためのパスです。

最低基本月給がS$2,200であること、

高等専門学校に匹敵する学歴・技術資格の保有者であること、

関連の実務経験があることが申請資格になります。

通常2年間有効で、その後3年間の更新が可能です。

またこちらは、一定のシンガポール人・永住権を持った社員を

雇っている会社に対して与えられるパスなので、

一社に対して使える枠が限られています。

外国籍の従業員が多い企業には付与されません。

 

・Dependent Pass(帯同家族用のビザ)

就労ビザを保有する外国人の扶養家族として、

シンガポールでの長期滞在を目的とするビザです。

なお、EP所持者の配偶者のみ就労する権利が与えられ、

その際には、雇用側がLetter of Consentという書類を

人材省へ提出しなければいけません。

Letter of Consentは比較的簡単に承認されます。

S Pass保有者の配偶者で

DPをお持ちの方はLetter of Consentは発行されません。

S Passであれば配偶者は労働のためには

自力でEPかS Passを取得する必要があります。

 

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出典 Khairul Nizam on Flickr

ビザ取得の参考に

・MOMリンク

 http://mom.gov.sg/

※ビザの状況は年々変化していますので最新情報は、こちらからご確認ください。

 

・オンライン診断ツール

 http://www.mom.gov.sg/foreign-manpower/passes-visas/dependant-pass/before-you-apply/Pages/default.aspx

いくらの給与を得ればEmployment Pass(EP)が許可されるのか、

シンガポール政府は参考用にオンライン診断ツールを用意しています。

給与額、卒業大学・学部、職歴、シンガポールでの職業、

国籍、年齢などを入力すると、

Employment Pass(EP)が許可される可能性が高いかどうかを

瞬時に判断できます。

 

実際の給与

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出典 Joe Hunt on Flickr

 

以下は、大卒を基準とした職種別の、

給与の最低額~最高額の参考値です。

(1シンガポールドル=約85円 ※2015年12月現在)

 

・アカウントマネージャー 5年経験 S$3,000~7,300

・アカウントエグゼクティブ 2年経験 S$2,500~3,400 

・マーケティング 3年経験 S$3,000~4,100

・事業コンサルタント 5~10年経験 S$5,000~7,000

 

・ヘルプデスク、サポートエンジニア 4~10年経験 S$3,500~6,000

・ITプロジェクトマネージャー 10年経験 S$10,000~12,000

・コールセンターカスタマーサービス 3年経験 S$3,500~4,500

 

・HR(人事) 3~5年経験 S$2,800~3,500

・管理マネージャー 3~5年経験 S$3,500~6,500

・バックオフィススタッフ 3年経験 S$2,300~3,200

・秘書 1~5年経験 S$2,400~4,200

・輸出入 2~4年経験 S$2,600~4,000 

 

(情報参照:KELLY SINGAPORE 2015 Salary Guide)

 

諸手当について

会社によっては、

現地医療保険や海外旅行保険へ加入する場合があります。

もしくは、年間で一律会社負担費用が決まっています。

 

ボーナスは年に一度、1ヶ月分が支給される場合が多いです。

こちらは通常「AWS」と記載されます。

住宅・通勤:会社によっては住宅手当が一部支給される場合もありますが、

基本的には現地採用者には住宅手当はないケースが多くなります。

 


  

いかがでしたか?

「シンガポールでの就職に興味がある」という方の参考になれば幸いです。

 

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チャイナタウンにあるBuddha Tooth Relic Temple and Museumにて

ライター

林 由希菜/Yukina Hayashi

1989年埼玉県出身。明治大学国際日本学部に一期生として入学。卒業後は㈱ネオキャリアに入社、中途人材紹介事業に従事し、4年目からシンガポール法人REERACOEN SINGAPORE PTE.LTD.に配属。とにかく食べることが大好きなので海外でもいろんな食にチャレンジしています!大事にしていることは「迷ったら大変そうな方を選ぶ!」。

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Ambassadorのプロフィール


林由希菜

1989年埼玉県出身。明治大学国際日本学部に一期生として入学。卒業後は㈱ネオキャリアに入社、中途人材紹介事業に従事し、4年目からシンガポール法人REERACOEN SINGAPORE PTE.LTD.に配属。とにかく食べることが大好きなので海外でもいろんな食にチャレンジしています!大事にしていることは「迷ったら大変そうな方を選ぶ!」。

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