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カンボジア人の結婚。伝統的価値観と現代的な感覚の、はざまで

Posted on 2018年05月10日
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スースダイ、浅野です。


日本はもうすぐ梅雨がやってきますね~! カンボジアも乾期は終わりが近づき、雨期の空模様となってきています。とは言っても、一日中雨が降ることはなく、夕方に大なり小なりのスコール(日本でいうゲリラ豪雨)がやってくる日々となります。なのでこの時期は、買い付けなど外出する用事は午前中に済ませるのが吉です!


そんな雨期が本格化する前、乾期のあいだに行われるものがあります。
それは結婚式。11月~5月までは結婚式ラッシュです。カンボジアの結婚式は、式場ではもとより、道路を封鎖して、仮設テントをたて、そこで結婚式を行ったりもします。そして結婚(式)には色々なストーリーが派生します。


 


4年前の結婚式シーズンに突入する直前に起こった、Sui-Johメンバーの(僕にとっては)事件。


詳細は当時のブログ(リンク)につづっているのですが、当時Sui-Johメンバーの女性・リアップの結婚にまつわるすったもんだがありました。家を重視する伝統的な価値観と、「自立して生きていきたい」という意志とのあいだで揺れる彼女の姿に、僕も色々感じさせられました。


やはり、文化は違うのです。それを思い知り、でも立ち向かったリアップの意志。そんなこともあったよね、と違いを受け止める余裕も少しはできたのですが……。今回、また別の形で起こりました。


 


 

家族の幸せ=自分の幸せ?

結婚式のために閉鎖された道路


カンボジアでは、家族へのリスペクトは人によって多少の違いはあれども、絶対的です。週末の休みも家族に会いたくて、わざわざプノンペンから実家に帰るメンバーもいます。そのメンバーのLが4月中旬に「ユースケ、話がある」と言ってきました。


「私、5月12日に結婚することになったの。でも、仕事も辞めないし、これからもよろしく」と(5月12日は僕が日本出張中だけれど、この結婚式の日取りも占い師が決めたもので、変えようがない。よって僕は結婚式に参加できないのです 涙)。


そう伝えてきたLは一瞬、悲しいような、何かに彷徨い立ち向かうような、でも怒りのような、そんな目をしました。「Lには幸せになって欲しい」と僕が伝えると、「家族の幸せが私の幸せでもあるから」とニコリと。


 


彼女は現在28歳。カンボジアでは結婚適齢期を過ぎてはいるものの、プノンペンで働く人々のあいだでは少しばかり晩婚化も進んでいます。


Lには以前、お互いに機が来たら結婚して欲しいとプロポーズをしてくれた男性がいました。でもまだ結婚はせず、妹を大学卒業させるまでは仕事に集中する、と言っていたのですが、本当にまさかまさかのタイミングでの出来事。彼女にとっても(僕にとっても)青天の霹靂だったようです。


 


僕はあの悲しげな顔が忘れられず、共通の友人でありLの親友であるカンボジア人に、「Lは幸せなのだろうか?」と聞きました。そしたら、


・Lは両親が大好きで、両親が幸せと思ってくれることが最優先。だから今は幸せ
・結婚相手と会ったのは数回のみ
・結婚後も仕事は続ける。結婚相手に生活の重きを置くつもりはない。仕事に文句を言うようなら離婚も考える


との返答でした。


 


インターネットの普及により、多様な価値観に否が応でも触れるこの時代。またSui-Johで働くことで、より多くの国々の価値観とも触れている中、彼女の本当の胸中はどうなのだろう……? でも、芯があって意志の強いLは、きっと与えられた環境をHAPPYに変えて、幸せな家族を築くかもしれない、とも思います。


彼女たちには、「自分の」幸せを創っていってほしい。そう願わずにはいられません。


 

経験した日: 2018年05月11日

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Ambassadorのプロフィール


浅野祐介

日常にHAPPYと彩りをお届けするカンボジア発のファッションブランド、Sui-Johの創設者。1981年愛知県生まれ。4人兄弟の長男。会社員を経て、2010年秋よりプノンペン市内のNorton大学 大学院へ入学。その中で、ファッションと文化の融合を目指しシャツ作りを始め、現在はトートバッグやポーチなど幅広く制作をしている。モットーは”Happiness is only real, when it’s shared”。

浅野祐介さんが書いたノート


カンボジア に関するノート