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カンボジアのお土産といえばSuiJoh、新商品の裏に涙と笑いアリ。商品開発ヒストリー
生産委託をしていた提携工房のみんなと
こんにちは、カンボジアでアパレルブランド「SuiJoh」を起業、展開する浅野 佑介です。
今回はSuiJohのものづくりストーリーを振り返ってみます。
今となっては僕たちのブランドも、シャツ、ハーフパンツ、スイミングスーツなどの衣類から、トートバッグ、ポーチ、キーケースなどいろいろとバラエティ豊かになってきました。
よくここまで増えたなと思う反面、もっと商品開発に向き合って、更に狭く深く愛着のもてるものづくりを目指したいと思っています。
その1 シャツ
まだロゴもタグも何もない頃。試行錯誤で作られたシャツたち
SuiJohは2012年、プノンペンでローカルテーラーと協業する形でシャツブランドとしてスタートしました。最初は当然、僕ひとり。自前の工房もなく、直営店舗もありませんでした。
はじめは販売委託として、プノンペンのお土産屋さん1軒、シェムリアップのお土産屋さん2軒で売ってもらっていました。まったく実績もないSuiJohを取り扱ってくださったこれらのお店には、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
商品も、当然ながらシャツのみ。今考えると、どうやって生計を立てていこうとしていたのか、損益分岐点をどう考えていたのか……正直「謎」です(苦笑)。
シャツ作りから始まったSuiJohですが、売れるといっても、月に数枚程度(涙)。あるいは日本の友人が、お任せするから何着か作って次の帰国の時に持って帰ってきて、と購入してくれもしました。日本で貯めてきた貯金を切り崩す生活を送っていました。
■【過去記事】縫製の国カンボジアでシャツブランド 奮闘の日々は濃厚すぎる!(リンク)
シャツ作りを始めてから、ふと「このシャツと一緒に持てるトートバッグが欲しいな」と思いました。安直な考えですが、「そうだトートバッグも作ろう!」と思い立ち、次に第二の商品、トートバッグが生まれました。
その2 トートバッグ
最初は10個のみの生産でした。そして購入してくださったお客様の後ろ姿をパシャリ
トートバッグは13インチ程度の、ノートPCも入る便利なサイズとして考えました。
シャツ同様にこだわったのが、中の布。カンボジアの伝統的なスカーフ「クロマー」を使い、ジッパーを開けるとカンボジアの伝統クロマーが見える点にこだわりました。
シャツもそうですが、SuiJohの商品はどこかに伝統を散りばめたい。
カンボジアがこれから発展していっても、どこかに文化を感じられる、あるいは日本に持ち帰られたアイテムが、皆様の1日にカンボジアを思い起こさせる、そして旅をした時のちょっとした高揚感をふと思い起こさせることができたら、すごく嬉しいなと思ってます。
でも、これだとちょっと大きすぎるのかな……と、しばらくして思い立ったのです。
その3 ランチバッグ
最初はセンターにロゴを入れていませんでしたが、何かが物足りず、ロゴを入れてみたら一気に可愛さが増してビックリ
そこで、女性がちょっとしたお出かけにも持っていける可愛いサイズがあったら、と思い生まれたのが第三の商品、ランチバッグです。
不思議なもので、バッグの種類が2種類に増えただけで、売り上げも徐々にではありますが上がり、そして「◯色ありますか?」などもお問合せご要望もいただけるようになりました。
そうこうしているうちに、肩がけできるカバンがあったら便利なのに、という声をいただくようになりました。
カバンの種類がひとつ増えたことで、お世話になっていた方々、お客様からも次はこんなん作ってよ、とご提案頂けた事は本当に幸運でした。ここでも、種類が1から2に増えただけなのですが、恩恵があったのです。
その4 ミニポーチ
こうして次に生まれたのが、カバンに小分け収納できるミニポーチ。今はこのポーチ、廃盤となってしまいますが、形を変え新しいポーチとして引き継がれています。
シャツにトートバッグ、ランチバッグ、ミニポーチ……。
RPGで仲間が少しずつ増えていくようなワクワク感を味わいながら、シャツを起点として日常のスタイルに合わせたカバンなどのアイテムが、仲間としてSuiJohの彩を加えてきてくれました。
新商品のサンプルができあがった時の喜びは、それまでに流した汗や悔しさを凌駕する、まるでランナーズハイの心境! そのワクワクがお客様である皆さんに届いて、日常をちょっと豊かな気持ちで過ごしていただけたら、SuiJohを心から愛する自分としては嬉しいかぎりです。
経験した日: 2019年02月11日
by Nnn