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海外ホテルで働くのって、実際どう?給与や待遇、生活について

Posted on 2018年08月21日
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以前から海外ホテルでの「ゲストリレーションズ」という職業について取り上げてきましたが(過去記事リンク)、今回はもう少し踏み込んで給与についてお伝えします。


仕事内容はもちろん、給与も誰にとっても気になることですよね。ぜひ、海外ホテルで働くことに興味を持ってもらえたらな~との想いで、私が感じたことを包み隠さず書いてみたいと思います。


以前ベトナムで働く友人について書いた際、ゲストリレーションズを「ありがとう」がやる気につながる仕事だとご紹介しました。確かに、お客様からいただく感謝は大いなる励みです。ただ、お客様からチップをいただくことも大きな大きな原動力になるのです。


 


 

実録!モルディブで働いていた頃のお金事情

今回は、モルディブでのお話です。


多くのリゾートのお給与は、
基本給 + ランゲージアローアンス + サービスチャージ
が、会社から支給される給与となります。


一つひとつ見ていきましょう。


・基本給:基本1年に1回の昇給


・ランゲージアローアンス:ディベヒ語(モルディブの国語)と英語以外の決められた言語を使うことができる人材に対しての手当 例:日本語・中国語・アラビア語・ドイツ語・ロシア語等々


・サービスチャージ:月によって変額する


そして更に、個人によるサービスの対価としてお客様からいただくチップが加わります。もちろん額はその時によりですが、私たちにとって大きな収入源のひとつでした。


 


モルディブで働く際にはまず、契約を結びます。1年更新のところが多いと思います。


契約内容には、住居費、1日4~5回(おやつ・夜食含む)の食費、電気代、生活用水料金、年に一度の帰国の航空券代などが含まれており、これらを自分のお財布から支払うことはありません。リゾートによっては、スタッフもインターネットを無料で使えます。


となると、日々のお金の使いみちはせいぜい携帯料金やリゾート内の娯楽費くらいでしょうか。ちなみに、スタッフバーでの飲食代は格安で提供されていますし、多くのリゾートでスタッフもダイビングライセンスを取得したり、参加したりすることができます。少し嵩むものの、大きな金額ではありません。


そのため、お金はどんどん貯まります。休暇で旅行に行っても、稼いだチップだけで十分いいホテルに泊まれたり、好きなことができたりするくらいにもなります。


チップは実力次第でいくらでも稼ぐことができますし、その反対に、努力を怠れば、いつまでもいただく額を増やすことはできません。実力社会ですね。


 


ある例ですが、ヨーロッパ出身のある友人はモルディブで2~3年働きお金を貯めてから退職し、1~2年のんびりと休暇を取り、またモルディブに帰ってきてお金を貯める……という生活をしています。


また、アジア系の友人たちは出稼ぎでやって来ていて、家族への仕送りをしている人が多い印象でした。彼らは「モルディブで2~3年働けば家が建つ」と言っていたのが衝撃的でした。実際、アジアに住んでいる今では、もちろん場所にもよるとはいえ、物価や土地の安さから、あの友人たちの話が真実味をもって理解できます。


 


 

デメリットも包み隠さず伝えると…

ここまでは、お金の不安がある人にはかなり魅力的な話でしょう。生きていく上でお金は重要ですから、もし私がいつか無一文になったらまたモルディブに行けばなんとかなる! と、どこかで楽観視しているのは、ここでの経験からくるものだと思います。


現実に、モルディブから離れて6年になりますが、今でもゲストリレーションズの求人のお話をいただくことがあり、もう一度くらい働いてもいいかもな~と思う自分もいます。


 


ただ、良い面があれば悪い面も必ずあります。


モルディブではひとつの島に、ひとつのリゾートがあります。しかし各リゾートの大きさはまちまちで、1周歩いて10分とかからない大きさから、3島がひとつのリゾートになっている大きなリゾートまで様々です。スタッフの数もリゾートの大きさによって異なります。スタッフの人数が多いほど、スタッフの娯楽の選択肢は増える傾向にあります(例えば、大きなところだとサッカー場やバトミントンコートがある等)。


では、単純に大きなリゾートを選ぶべきでしょうかというと、それはまた別の話。
多くのスタッフが必要なぶん、住む部屋も限られます。スタッフは島に住み込むため、寮が用意されていますが、ほとんどのスタッフがルームシェアをします。職位によって、シェアする人数は変わります。マネージャークラスであれば、1人部屋かも知れません。でも、あるリゾートでは、マネージャーであっても、2人・3人でシェアするところもあるとも聞きました。ラインスタッフは6人部屋ということもあります。部屋やベッドが並んでいるだけという簡素なもので、間仕切り等もなく、プライバシーは無いに等しいのが実情です。


また、休日に島外に出ることも容易ではありません。通常では6勤1休なのですが、この休みの1日でお買い物に首都・マーレまで出たい、となるとなかなか大変です。
首都に近いリゾートに住んでいない限り、 水上飛行機やスピードボートで向かうのですが、天候が悪ければ島から出ることもできませんし、そもそも水上飛行機はスタッフには無料であるものの当日まで席が確約されません(お客様の予約に何かあった場合、スタッフの席と交換することがあるため)。スピードボートも人数が限られていて、尚且つ早い者勝ちです。


「休みの日にはずっとリゾートで過ごせばいい!」そう思える人であれば、十分楽しめます。ただ、出勤日・休日に関係なく、毎日同じスタッフと顔を合わせ、お困りのお客様から呼び出しがかかることもあり、毎日同じような食事を食べ、娯楽はスタッフ専用のビーチで泳ぎ、ダイビングに行き、スパに行く……と、できることは限られています。これを11ヶ月間続けることができれば、30日間の有給休暇が待っています!


 


 

最後に

今回、私がここまではっきりと書いているのは、どこの国に住んで働くにしても、必ず良い面・悪い面があるということを、知るべきだと思うからです。良い面だけに着目していたばかりに、肌に合わず半年も現地にいられなかったという人に出会ったこともあります。


私の場合、初めて行った際は有給インターンという形で、インターン斡旋会社に費用を支払った上でモルディブに行きました。はじめの頃は経験をたくさん積まねばと緊張していましたが、毎日新しいことに出会えて、本当に楽しかったです。楽しいばかりで、何かを嫌だと感じる余裕さえありませんでした。


モルディブ勤務が2年を過ぎた頃、東日本大震災がありました。この時、さすがに祖国とあまりにかけ離れたこの国にいたら浦島太郎になってしまうと思い、都会(マレーシアのクアラルンプール)に転職することにしたわけですが……。


せっかくのチャンスを存分に生かすために、下調べは重要なポイントです。経験者の話を聞くのもいいと思います。でも最終的には、実際に飛び込んだ先で、いかに自分で楽しみを見つけられるかが、仕事でも生活でも最も大事なのだと学びました。 お客様からの「ありがとう」と、次第に増えていく「チップ」で自分の実力が分かるという働き方も、私の性格に合っていたと思います。


もし、モルディブのゲストリレーションズで働いてみたい方がいらしたら、ぜひご一報ください。笑


 

経験した日: 2018年08月13日

Ambassadorのプロフィール


はる

千葉県出身。中学校時代、ニュージーランドへの短期留学を経験し、いつか海外にて働くことを夢見てきた。海外に関わることを前提に将来を考え、多国籍の人々と関われるホスピタリティーの世界に飛び込むことを決意。東京で就職し、その後、モルディブ、マレーシア、タイにて大好きなホテル業に従事。今まで培った海外経験から、異文化交流の楽しさを感じて欲しいと、日々何かできることはないかと模索中。モットーは何事も経験。とりあえずやってみる。自分で経験しなければ、何もしていないのと同じ。

はるさんが書いたノート


モルディブ に関するノート