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女性にスポットライトを当てたインドの注目ビジネスをご紹介!

13億人以上の人口を抱えるインドでは、特に若い人が立ち上げるスタートアップ企業(新興企業)の勢いは、とどまるところを知りません!
出典 Ryan on Flickr
2016年に入って、モディ首相による1000億ルピーの
スタートアップ支援策が打ち出されたことは記憶に新しいですが、
インドはスタートアップの立ち上げ数が
世界でもトップクラスというだけあって、
日々新しい事業がうまれ競合しています。
しかし女性が関わっているものはまだまだ少ないのが現状。
そこで今回は、インドで女性が関わる注目ビジネスをご紹介します!
ecoad の「古新聞バッグ」
出典 ecoad
ecoadは古新聞を再利用した買い物袋を
小売業者に販売しています。
さらにその表面を広告スペースとして売り出しています。
創業者が、街中でゴミとなり散乱する
大量のビニール袋を見たことをきっかけに、
ビニール袋よりも環境への負担が低い代替品として
考案されました。
しかも、一枚あたりの価格がビニール袋の価格の約2分の1なので、
コスト削減を目指す小売店に重宝されているそうです。
お買い物時に商品をこの袋に入れてもらえたら、
味気ないビニール袋よりも嬉しいかも!
出典 ecoad
バッグの生産はSelf Help Groupsと呼ばれる
郊外の女性の自助組織の方々が手作業で行っています。
未だ家庭に拘束されることの多いインド人女性たちの状況を考慮して、
働く場所は自由。
1日あたりの労働時間も2~8時間のあいだで
自由に設定することができます。
現在100人以上の女性がecoadバッグの生産から収入を得ており、
女性の雇用を生み出したビジネスとしても注目されています。
Ayzhの低価格出産キット「Janma」
出典 Ayzh
「Janma」は安全で衛生的な自宅出産のためのキットです。
この商品が作られた背景には、
途上国の女性が直面する出産における深刻な問題があります。
2012年のWHO(世界保健機関)の調査によると、
世界では1日あたり800人の女性が
出産時の感染症や難産のため死亡しており、
その99%は途上国だと言われています。
途上国、特に農村部では、慣習的または金銭的な問題から
出産時に専門知識のある助産師を伴わないことが多いためです。
このような状況を受けて、創業者のZubaida Bai氏は、
女性が安全に自宅出産するためのキットを開発しました。
ペーパーバックの本ほどの大きさのバッグには、
手袋から手術用メスまで、
出産に必要とされるアイテムが8点入っています。
またバッグは環境に優しいジュート素材でできていて、
「医療器具」という感じをあまり出さず、
中身を使いきった後も女性がポーチとして
使いやすいようなデザインになっています。
これが1キットあたり価格は2ドル、
インド国内では150ルピーで販売されているというのだから驚きです!
この価格なら途上国で普及するのも納得。
Janmaは医療機関やNPOを通じインドやアフリカの国々へ向けて販売され、
多くの女性の命を救っています。
オンラインランジェリーショップ「Zivame」
出典 Zivame
EC市場が話題のインドですが、
女性のファションEC市場が特に盛り上がっています!
中でも注目したいのがZivame。
インド初のオンラインランジェリーショップとして
2011年に開設されました。
創業者のRicha Kar氏は、
インド人女性のランジェリー購買体験に向上の余地があると確信し、
Zivameを立ち上げたそうです。
さまざまなブランドとパートナーシップを組んで
商品を販売するだけでなく、
体型やライフスタイルの調査を行いながら自社製品も開発しています。
毎年300%の規模で拡大を続けているのだとか。スゴイ!
私がインドに滞在していた時、
店頭で女性用の下着を売るお店は少なかったように思います。
売っていても、いわゆる「インドクオリティ」という感じで、
個人的には買いたいと思ったことは一度もありません(笑)。
女性下着を堂々と売るのが文化的にNGなのかなとも思いましたが、
オンラインなら周りの目を気にせずに買いやすいですよね。
サイトも見やすくてお買い物しやすそうです。
インドで仕事や長期滞在の予定がある女性にはとってもおススメです!
いかがでしたか?
ここに紹介した以外にも女性が関わるスタートアップはうまれています。
インドにお出かけの際には利用することもありそうですよね。
女性の力がインド経済のさらなる成長の鍵となるかもしれません!
今回で私の記事は最終回になります。
今まで読んでいただきありがとうございました。
インドはネガティブな印象をもたれることも多い国ですが、
それでも行く価値がある、行ってしまえばなんとかなる!
ということをお伝えしたい一心で、これまで記事を書いてきました。
少しでも記事を読んだ方のお役に立てたら幸いです。
ライター
Madhu Jenny Ito
大学3年修了後、インドで1年間のインターンシップを経験し2014年3月帰国。大好きなインドを追究しつつ、世界中に存在する素晴らしい街、人、歴史、文化、出来事との出会いを求めて動き回るfull of movementの生活を送ることに魅力を感じている。現在は翻訳や通訳の仕事をこなしながら卒論執筆準備中。趣味は外国語の勉強とお酒。
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