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シンガポリアンに学ぶ、「本当に伝わる英語」の話し方

Posted on 2016年03月03日
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シンガポール在住のErisaです。 今回は、シンガポールにおける「他言語環境」に 関わる5つのトピックをお伝えします! 

 

【目次】

1.公用語は4つ!シンガポールに溢れる他言語標示

2.必然的にバイリンガルになる教育と生活環境

3.中国語を学んでわかった、シングリッシュの独自性

4.場面によって使い分け!シンガポールにみるコミュニケーションの柔軟性

5.耳だけでなく、心も傾けて 

 

1.公用語は4つ!シンガポールに溢れる他言語標示

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せっかちな気質で何に関してもスピーディーなシンガポールですが、

電車のドアは閉まるのがすごく遅いんです(笑)。

その理由は「閉まるドアにご注意ください」のアナウンスが、

なんと4つの公用語で行われているから

(気になったらYou Tubeで確認してみてください)!

 

規制が多く、駅構内で水を飲むのにも罰金が課される

罰金大国・シンガポールでは、街の標識も多言語表示です。

人種は中華系(約70%)、マレー系(約15%)、インド系(約10%)、その他で構成され、

英語、マレー語、中国語(北京語)、タミル語の4言語が公用語となっています。

各言語が尊重され、

みんなが安全に暮らすために各言語で注意も促されているんですね。

 

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しかもその多言語性は、4つの公用語だけにとどまりません。

民族の大部分を占めるのは中華系ですが、

マンダリン(中国語)ひとつをとっても様々な中華系方言に分類されていて、

主に福建語、潮州語、広東語、客家語、海南語、上海語が使われています。

東京23区と同じくらいの面積と言われるくらい小さなシンガポール国土ですが、

これだけの多言語が混在するのには驚きです。

 

オフィシャルな場でこれら方言を耳にすることは少なめですが、

「あなたも広東系の家系なのね、うちもなの!」と言った会話が

ローカルの友人同士で出てくることはよくあります。

多くの場合、カジュアルな会話はできる、

聞いて理解することはできる程度で

方言が生活の中に息づいているという印象です。

 

2.必然的にバイリンガルになる教育と生活環境

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では、シンガポールの言語教育はどのようになっているのでしょうか。

小学校から教育言語は英語で、

小・中学校では、それぞれの出身民族の母語に合わせて

マンダリン、マレー語、もしくはタミル語も教えられています。

母語は、「父親の民族」が基準になるそうです。

 

それぞれの文化を大事にしようとする面もあり、

家では母語・方言が話されることも多いのだとか。

おばあちゃんとは潮州語を話し、学校では英語が教えられ、

友達との会話にはマレー語が混ざり……

と、幼児期から多言語が日常で混ざり合うことは、

ここでは珍しいことではないのです。

結果、シンガポール人のほとんどがバイリンガル、マルチリンガルです。

 

ローカルの友人や同僚の会話を聞いていても、

ひとつの文の中にさまざまな言語の単語や

表現が混ざっていたりします。

その混合ででき上がった、

どこの国にもない独自の言語・コミュニケーションが

シングリッシュと言えるでしょう。

 

3.中国語を学んでわかった、シングリッシュの独自性

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シンガポールで多くの友人が中国語を話すという身近なきっかけと、

現代の国際的なビジネスニーズから興味をもち、

私はシンガポールで中国語の勉強を始めました。

シンガポールで話されている英語が米国や英国のものとは違うのと同様に、

中国語も中国本土で話されているものとは完全には同じではありません。

中国語のクラスでは、同じ単語や表現でもシンガポールと中国本土での

使われ方の違いなどを教えてくれることがあります。

これは、シンガポールで学ぶ中国語の面白いところですね。

 

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面白いのは、中国語を学び出したことで、

シングリッシュの表現のルーツも同時に見えてきたことです。

例えば、シングリッシュでは「OK?/それで良い?可能?」と言ったニュアンスで

「Can?」とか「Can or Not?」という表現がよく使われます。

それは中国語で「Can + Or + 疑問詞」を意味する「可以吗?」が

直接的に英語に現れるところから来ているのです。

 

北米留学を通して主に英語を学んできた私にとって、

シンガポールでは今まで聞いたことのない英語表現との出会いの連続

しかし中国語を学び出して、

なぜそのような表現になったのかしっくりくることがしばしばあるのです。

 

4.場面によって使い分け!シンガポールにみるコミュニケーションの柔軟性

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この表現は中国語で言った方がジョークとして面白みが増すから中国語。

次のセンテンスからは英語に切り替わる……。

アメリカオフィスからの電話にはアクセントを変え、

シングリッシュ独自の単語を交えず、

相手先に最も伝わりやすい英語に切り替えて話す……。

また、シンガポールのリー・シェンロン首相は、

ひとつのスピーチに英語、中国語、マレー語を交えて話しています。

 

多くの言語を知っているという以上に、

シンガポール人の多言語・コミュニケーションの

多様性における頭の良さには驚かされます。

英語コミュニケーション能力=TOEICの得点ではないとはよく言いますが、

グローバルな環境での実用的なコミュニケーションは、

まさに教科書の範疇外に大事なところがあると改めて気づかされます。

 

5.耳だけでなく、心も傾けて

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北米留学や、グローバルな仕事環境でのインターンを通して

今まで自分が磨いてきた英会話能力が

シンガポールでうまく通用しないことは、渡星当初の壁でした。

自分の英語力の欠如以外に悩みの要因が出てくるとは、まったくの予想外。

 

バリバリの米国英語を話してその場の空気に溶け込めなくなったり、

シングリッシュのアクセントやローカルジョークが分からなかったりと、

日常のコミュニケーションがスムーズにいかず、

小さなストレスが多かったように思います。

 

欧米英語とアジア英語に優劣があるとかスタンダードがあるということではなく、

英語学習教材にあるような英語を話すことが正解なのではない。

その土地で大切にされている文化や言語のルーツを

リスペクトすることが大事なのだと思います。

言語は、人の想いを伝える、個性を表現するメジャーなツール。

だから、耳だけではなく、心と姿勢も傾けたい。

そんな根本的なところが、異文化の中でも質の人間関係をつくり、

グローバルに協力して価値を出せるよう繋がるのかもしれません。

 

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Erisa

平成元年日本生まれ・日本育ち。都内の大学を卒業後、新卒でシンガポールの米系リサーチ会社→マイクロソフト→引き続きグローバルIT分野の営業で成長中。キャリアもライフも、多様性あるの人と文化の中で生きていたい。枠組みにとらわれない自分らしい選択とデザインに基づいて、グローバルリーダー&グローバルシティズンを目指して・・。新卒海外就職から始まり、海外経験、グローバルビジネスからシェアできること。ブログ ”Be ME - グローバルライフ&キャリア構築プロジェクト”:http://be-me-erisa.blogspot.sg

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