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アジアに出たからこそ感じる!日本人の4つの特殊な面

Posted on 2016年01月26日
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セブ島は1年で一番大きなお祭り、「Sinulog(シヌログ)」が今年も盛り上がりました!今回は、アジアに出て感じた、「日本人って特殊だなー」と感じたことについてお話します!

 

 

1. 日本人の好かれっぷり

2. 羨ましい!アジアの英語教育

3. 日本が進んでいるわけじゃない

4. 大学も仕事も、始める時期は「決めたとき」

 

 

1.日本人の好かれっぷり

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フィリピン国内旅行中に居合わせたメンバー

 

当然のことと思ってしまっていますが、

海外で出会う外国人で「Japan」「Japanese」という単語を

知らない人に会ったことがありません。

「日本ってどこ?」と聞かれたことも、私はありません。

 

でも、私たちは意外と海外の国名を英語で言えなかったりします。

私も恥ずかしながら、学生時代にアジアに興味をもち始めるまで、

「タイ」を英語で「タイランド」と言うことも知りませんでした。

 

日本は、世界大戦時にアジア諸国のほとんどを

支配していた時期があるにもかかわらず、

みんなが日本について知ってくれているのは、

非常にありがたいことに、ポジティブな事柄が多いです。

 

実際に私が会った人に言われた言葉はこんな感じです。

 

・ フィリピン・セブ:日本人なら貸すよ

 家を探していて、不動産屋さんがすぐにOKをくれた。

 

・ インド・バラナシ:日本人なら後からでいいよ

 ATMが壊れてお金がおろせなかったとき、

 近所のローカルコンビニで「ツケ」で購入できた。

 

・ インド・アーグラー:日本人は約束を守るから好きだ

 リキシャー(現地の乗り物)のおじさんに。

 翌日もお世話になりたくて頼んだらちゃんと来てくれた。

 

他にも「フレンドリーだ」と言われることもしばしばあったのですが、

それは意見や主張がなくニコニコして騙されやすいという意味の

裏返しでもあるのかなとも思います。

 

自分は何もしていないのに、

初対面の外国人にすでに好かれているのです。

日本人でいて損をしたと外国で思ったことは今までありません。

 

過去にその人たちと触れ合った日本人や

海外への情報を発信している方々が、

残していってくれた良い印象のおかげだと思います。

 

2.羨ましい!アジアの英語教育

 

日本人の弱みと思えるところもありました。

 

よく言われていることですが、

アジア各国を見て、日本の英語教育・留学生受け入れは

完全に置いていかれているなと感じました。

 

以前、記事で「語学力より人間力」とは書きましたが、

やはりコミュニケーションがとれる程度の語学は必要です。

また、それ以上も、できるにこしたことはありません。

 

 

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カンボジアの小学校の子どもたち

 

・ フィリピン・セブ:

 フィリピン人は小学生の頃から授業を英語で受けています。

 歴史と母国語の授業以外が小学校から英語で学び、

 映画も字幕無しが当たり前。

 また、今でこそセブに留学に来る日本人も増えましたが、

 私がセブに来た3年前は、ギャップイヤーを利用して留学に来る

 韓国人の多さにも圧倒されました。

 

 ・カンボジア・バッタンバン:

 後発開発途上国と言われるカンボジアの農村部でさえ、

 たいていの子どもたちに英語が通じ、

 学校では発音の授業もしっかりありました。

 無料で英語塾に行ける環境があり、

 英語で中学生に日本の教育についてプレゼンをしたら

 理解してもらえて、たくさん質問をくれました。

 

・ ベトナム・ホーチミン:

 ボランティアに一緒に参加したメンバーからの印象ですが、

 海外大学院への留学意識が高いです。

 TOEFLスコア100点がないと低いと感じて必死に勉強しており、

 大学の授業は基本的に英語です。

 

日本では英語ができると選択肢が広がりますが、

東南アジアでは英語ができないと選択肢がぐっと狭まるため、

英語力が職業に直結するのです。

 

東南アジアではしばしば

「日本の教育は素晴らしくていいね」と言われますが、

みんなの置かれている英語教育環境を目の当たりにして、

羨ましくも思うと同時に、危機感も覚えました。

 

 

 

3.日本が進んでいるわけじゃない

 

日本人が特殊ということについて書いていますが、

逆に、「日本人はすごい」と思い過ぎている部分もあったなと思いました。

 

自分は何ができるわけでもなかったのですが、

アジアを出るまでは少なからず

「日本は先進国だから、何かを教えてあげなきゃ」

という気持ちがあったと思います。

ただ、それは奢りだということに気付き、反省しました。

 

「Made in Japan」の少なさ

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街で見かけるわずかな「Made in Japan」である、自動車

 

私が機械工学科だったこともあり、

昨今メーカーは大変だと言いつつも、

日本製品がすでにこんなに中国製や韓国製に

取って代わられている現実は衝撃でした。

「日本製は良い」とは言ってくれるのですが、

見かけるのは車とバイクとカメラくらいです。

 

価値観や学習スピード

ボランティアなどに参加すると、

アジアだけでなくヨーロッパの学生も含め、

いろんな国の学生と話す機会があったのですが、

みんなの問題意識の高さに驚きました。

 

アジアでしっかり教育を受けられている人々は、

日本人と変わらない、むしろ、それ以上の感覚をもっています。

例えば、食べ物や着るものへのこだわりが強かったり、

新しいものを取り入れる意識も高く、

iPhoneやタブレット、そのアプリなども使いこなします。

また、世の中の負の面もいっぱい知っているので、

政治や教育に対する意識が高く、

日常会話の話題にあがることが多い

(初対面のタクシードライバーでさえ)……などなど。

 

アジアを見ていると、

インフラなどまだ発展の余地があるところも多くありますが、

そんな中に、急に最先端のものが入ったりしていて、

昔の日本とは違う時代を生きているんだなと感じます。

 

逆に、アジアから日本へ輸入するリバースイノベーションも

少しずつ出てきていて興味深いです。 

 

4.大学も仕事も、始める時期は「決めたとき」

  

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高校卒業後、ヨーロッパからアジアにボランティアに来ていたメンバーも

 

日本にいると、

「高校を卒業したら大学へ行って、大学を卒業したら就職する」

というのが当たり前だと思ってしまい、

その中でやりたいことが決まらずに悩んだりもします。

 

ただ、一歩外へ出て見ると、

「仕事が決まったときが働くとき」くらいの感覚の人も多いことに気づかされます

一度仕事をして、お金をためてから

大学院に入る人もたくさんいます。

大学生も企業も一斉に始める就活に関しては、

やはり日本のやり方は特殊だと思います。

 

私はフィリピンで人事を担当しているため、

フィリピン人の経歴をしばしば見ますが、

家族を支えるための収入を得るために働こうとしながらも、

卒業したあとや転職のタイミングで、

1年家族とゆっくり過ごすということも

珍しくないように感じます。

もちろん、その期間は裕福な生活はできませんが、

自分の価値観や考えをゆっくり定める時間をもつことを

日本ほどプレッシャーを感じずに選べるんだろうなと思います。

 


 

 

以上、アジアに出て、いち日本人である私が感じた、

「日本人が特殊だなー」と思ったことについてでした!

 

日本人が普通でないことを理解したうえで、

強みや弱みを生かしながら

日本人として恥ずかしくないようにしていきたいと思います。

 

次回、フィリピンで働いていて感じる、

フィリピン人のポテンシャルについてお伝えします!

 

ライター

高寺 優子/Yuko Takadera 

東大機械工学科卒、東大院を半年で中退。南米・アジアを半年かけてバックパックし、「ガンジス川でバタフライ」を文字通り実行。強靭な体とタフさが武器。休学中にインターンとしてNexSeedの立ち上げ最初期から参画し、中退後は社員としてジョイン。現在は、経理、法務、労務、人事などバックオフィス全般を幅広く担当している。今後は、ものづくりとBOPを絡めた事業で地域の人々にも笑顔を広げたい。

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でら:)

東大機械工学科卒、東大院を半年で中退。南米・アジアを半年かけてバックパックし、「ガンジス川でバタフライ」を文字通り実行。強靭な体とタフさが武器。休学中にインターンとしてNexSeedの立ち上げ最初期から参画し、中退後は社員としてジョイン。Administrative Managerとして、経理、法務、労務、人事などバックオフィス全般を幅広く担当。約3年半務めた後、現在フランジアにて再度スタートアップ経験を積む。2017年6月からはフリーランスで慶応大学のプロジェクトにジョインし、ローカルのビジネス支援も行う予定。

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