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バングラデシュってどんなところ?現地で3年働いたからこそ話せる、カオスと人情の共存する国

ABROADERS読者の皆さん、こんにちは!今回からバングラデシュの記事を担当する、みんりと申します。製造小売業の会社に勤めており、 2012~2015年までの約3年間、バングラデシュに赴任していました。
私が現地で経験したあんなこと・こんなことを通じて、
バングラデシュという国について少しでも身近に感じていただけたらと思います。
バングラデシュってどんな国?
皆さんは「バングラデシュ」と聞いてどんなものを思い浮かべますか?
カレー、人口が多い、国旗が日本と似ている……
通な方ならノーベル平和賞を受賞したモハマド・ユヌス氏を思い出す方もいるかと思います。
貧困層への無担保小額融資を行うマイクロクレジットで有名な
モハマド・ユヌス氏。2006年にノーベル平和賞も受賞しています
バングラデシュは南アジアに位置し、インドとミャンマーに挟まれた国です。
約90%の国民がイスラム教徒。
領土面積が日本の約40%ほどなのにも関わらず、人口その数、約1億5000万人!
世界で最も人口密度の高い国のひとつです。
言語はインドのベンガル地方と同じベンガル語ですが、
元イギリスの植民地だったこともあり、英語を話せる人も少なからずいます。
また、最近は低中所得国に認定されたものの、アジアの中でも特に貧しい国と言われてきました。
更に首都のダッカは、シリアのダマスカスに次いで世界で住みにくい都市第2位にランクインしています。
同時にその労働力の豊富さから、
近年では縫製産業を中心とする様々な多国籍企業も進出を図っています。
縫製産業が盛ん。安価な衣料品が至る所で売られています。
こちらのシャツは1枚が150円ほど
私とバングラデシュとの出会い
約3年前、私は勤めている会社のバングラデシュ駐在のポストを
自ら望んで赴任が決まりました。
応募したポストに興味があったのはもちろん、
元からバングラデシュが好きだったことが応募の理由でした。
そもそも、なぜ好きだったのか?
私とバングラデシュとの出会いは学生時代に遡ります。
卒業旅行にヨーロッパへのひとり旅を計画していたのですが、
ある日立ち寄った本屋でたまたまバングラデシュの本を発見したことで
「ヨーロッパならこれから先、行く機会はあるだろう。
でもこういった途上国に行くなら学生時代の今しかない!」と思い、行き先を変更しました。
そして降り立ったダッカの地。
一歩外に出ると鳴り響くクラクション、そこら中に散らばるゴミ、
鼻につく異臭、突き刺さる自分への視線、寄ってくる物乞い……
正直、「これはとんでもないところに来てしまった」と思いました。
約1週間の滞在中の3分の1は、知り合いに紹介してもらった現地の人たちと
ダッカ市内や彼らの田舎を巡ったり、もう3分の1はNGOのスタディーツアーに参加したり、
ひとりで観光したりして過ごしました。
NGOのスタディーツアーでは、農村部の女性を対象にしたマイクロファイナンスの現場を拝見
人々の外見も文化も日本とはまったく違う国。
一日の終わりは決まって、その日見たもの・聞いたものが頭の中で洪水のように渦巻き、
疲れて泥のように眠っていました。
ちなみに残りの3分の1は……
それまで果敢(かつ無防備)に様々なものに挑戦した結果、
下痢嘔吐に襲われ、ゲストハウスで死んでいました(笑)。
最後がそんな状況だったので「もうこの国には二度と来ないだろう」と思っていましたが、
人の記憶とは不思議なもので、数年経ってみると大変だったことよりも
良かった記憶のほうが鮮明に残っていました。
わざわざ仕事を休んでまで現地を案内してくれた
現地人の人情深さ、道行く人々の人懐っこさやエネルギッシュさ。
そんなプラス要素の数々がまた私をバングラデシュへと駆り立てたのです。
短距離の移動でよく使われるリキシャ(人力車)。歩いて15分くらいの距離で50円ほど
余談ですが、この旅行をきっかけとして社会人になって
またバングラデシュには行く機会はありましたが、
あの時行かなかったヨーロッパにはいまだに行ったことがありません。
何事も「行こう」「やろう」と思って行動に移さないと
いつまで経っても実現しないものだと今更ながらに思います。
次回はそんなバングラデシュの人々の国民性について書きたいと思います。
どうぞご期待ください!
ライター
みんり
日系の製造小売業会社に勤める20代後半女性。2012~2015年までの約3年、バングラデシュで現地事業立ち上げに従事。好きなことは読書、歌うこと、ギターを弾くこと。
Ambassadorのプロフィール

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