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ベトナムのおうちゴハンを楽しむために知っておきたい、7つの秘訣
ベトナムの方と仲良くなると、お家でご馳走してもらう機会が増えてきます。外国で友人の家にお呼ばれした時は、より親しくなれて嬉しい反面、現地のマナーが気になるもの。しかし調べてもなかなか分からないことが多く、困ってしまうこともありますよね。
そこで今回は、ベトナムで友人の家に招かれた際に、食事をより楽しむための7つの秘訣をご紹介いたします!
食べる前に気をつけたいこと
1.床に料理を置いても驚かない
多くの人が集まる場合、ベトナム人はテーブルを使わず、床に食べ物を置くことがあります。
というのも、テーブルは一緒にご飯を食べられる人の数が限られますが、床なら臨機応変に対応できるからです。
「道路にゴミがたくさん落ちているから、ベトナム人は衛生に無頓着だ」と勘違いしている方もいるようですが、本来彼らはとてもきれい好き。
家の中をこまめに掃除している人も多く、部屋はきれいに片付いていることがほとんどなのです(日本人よりもきれい好きの割合は多いかも……!)。
床に食べ物を置く行為も、普段きちんと掃除をしているからこそできること。
実際食事の後は、必ずすぐに片付けて床を拭いています。
2.座る位置に気をつけよう
お家にお邪魔して食卓に着く時には「ここに座って!」と家主が指定してくれることもありますが、特に指示せず「適当に座って!」と言われる場合もあります。
ここで気をつけたいのが座る位置。
というのも、ベトナムでは家主が一番神棚に近い位置に座るという風習があるからです。
もしも部屋の中にご先祖様を祀る神棚がある場合には、神棚の近くは避けて座るようにしましょう。
3.ベトナム語で食事の挨拶をしてみよう
おいしそうなご馳走が揃ったら、いよいよ食事のスタートです。
でもその前にベトナム語の挨拶をしたら、その場にいるベトナム人もきっと喜んでくれるはず。
ベトナム語で「乾杯!」はChúc sức khoẻ!(チュックスックコエー)。
お酒を飲む場合は、日本のように「乾杯!」と言ってグラスを軽くぶつけてから食事を始めます。
「いただきます」はMời bạn.(モーイバン)。
直訳するとmời(モーイ)が「どうぞ〜してください」という相手に何かを促す語で、bạn(バン)が「友人」という意味です。
bạnをその場にいる人に合わせてanh(アイン:自分より少し年上の男性)、chị(チ:自分より少し年上の女性)、em(エム:自分より少し年下の人)などなど、使う単語を変えることができたら、上級者の仲間入りです。
食事をより楽しむためのヒント
4.周りの人が自分のお皿におかずを盛るのは、おもてなしの表れ
ベトナムでは招いた客をお腹いっぱいになるまでもてなさないと失礼にあたる、という考え方があります。
そのため、周りの人が自分の箸でゲストのお皿にどんどんおかずを入れるのです。
日本では他人のお皿におかずを取って入れるという習慣はないのでびっくりするかもしれませんが、これはゲストを最大限にもてなそうとしているベトナム人の気持ちの表れです。
5.他の人と乾杯してからお酒を飲むと、より一層その場が温まる!
ベトナム人は「お酒をひとりで飲むのは寂しい」と考えているので、自分がお酒を飲むタイミングで周りの人と乾杯して、彼らにもお酒を飲むよう促します。
ベトナム人が食事中に乾杯を求めてきたら笑顔で応対して、グラスに口をつけましょう。また、自分自身がお酒を飲みたい時も周りに乾杯を求めてみましょう。
この時の掛け声も先ほどのMời bạn.でOK! ベトナム人も笑顔で応えてくれて、お酒がより一層おいしくなるはずです。
6.定番のシメは、ご飯にスープをかけていただこう
ベトナム人家庭の基本的な献立は、ご飯+おかず数品+スープで構成されていることがほとんど。スープは大きな椀に全員分入っているので、スープを食べたいタイミングでよそってもらいます。
この時スープを入れる椀はご飯茶碗と共用です。
ご飯をすべて食べきってからスープをいただく場合もありますが、基本的にはご飯を少し残し、その上からスープをかけます。
スープは葉野菜を煮て溶き卵を入れたシンプルでさらっとしたものが多いので、お茶漬け的な感覚で食べることができますよ。
7.全部食べきろうと無理はしない
お客様を招いているというのもありますが、ベトナム人にお呼ばれしてご飯をいただく場合、だいたい食べきれない量の食事を出してきます。
自分のお腹と相談して、満腹だと思ったら「お腹がいっぱいです」と伝えましょう。
無理して食べると、後に登場するデザートの果物を見てうんざりしてしまうかもしれません(笑)。
大切なのは、その場を楽しむ気持ちと招いてくれたことへの感謝
国が変われば、文化やマナーも変わるもの。
その違いを超えて仲良くなりたいからこそ、ベトナムの方はお家でご飯をご馳走してくれます。
その国のマナーをきちんと知るのも大切ですが、もっと重要なのは、おいしい家庭料理を一緒に食べることで生まれる温かい雰囲気を楽しみ、自分を招いてくれたことに対する感謝の気持ちをもつことだと思います。
屋台飯が注目されがちなベトナムですが「ベトナム料理の本当のおいしさは家庭料理にある!」と私は断言できます。
お宅にお呼ばれすることがあれば、ぜひその味を楽しんでみてくださいね。
by Nnn