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霧かと思えばPM2.5!? なかなか汚いバンコクの空気事情と対策について

Posted on 2019年02月18日
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僕の職場の近所の駅。向こう側がヘイズで見えません(汗)


最近まで冗談抜きにバンコクの空気が汚くて、本気マスクで出社していました。つっちーです。


 


日本在住の皆様は、空気に敏感なのではないでしょうか。


中国からヘイズが飛んでくれば速攻ニュースになりますし、光化学スモッグなんて発生した日には町内放送(実家が田舎で……笑)で光化学スモッグ注意報なんかが放送されます。


しかし、日本の空気は本当にきれいです。


年末年始に日本に帰国していましたが、冬場の日本の空気を吸うと、バンコクで汚れきった肺の中の汚れも吹き飛ばしてくれそうな錯覚を起こすくらい、きれいです。


 


実はタイでは最近空気の汚染が深刻で、どんどん悪化しています。


前回公開しましたタイの季節記事(下記参照)で、暑い季節である乾季(10月~3月)中である2月の現在、過去最高に汚くて学校も閉鎖……なんて事態も起きました。


■ニュース記事(リンク):Urgent : Schools in Bangkok close as air pollution worsens


【過去記事リンク】タイ在住日本人が気候を徹底解説!旅行にオススメなシーズンと、最適な服装は?


 


最近は小康状態でバンコクの空気も通常レベルに回復しつつあります。


道端を歩いていてタイ料理の屋台前でニンニクと唐辛子を揚げているところを通りかかってくしゃみする程度に汚染(?)されているのが玉にキズですが(笑)。


そんなバンコクの空気汚染ですが、何が原因だったんでしょうね。ちょっくら調べてみました。


 


 

容疑者1.公共交通

もちろんこれも否定できませんが、もともとバンコクの主要道路(スクンビット通り・ペチャブリー通り・ラマ4通り等)は渋滞がヒドく、排気ガスにセンシティブな人ではなくてもその場にいるとちょっと辛くなります。


最近では公共バス車両の老朽化が一部原因であるという識者もいるみたいで、バスを新しくする動きも出ています。


 


 


 

容疑者2.工事、及び建設によるもの

お察しの通り、タイはまだまだ発展途上。竹が生えるように日々高層ビルに高層階を有するコンドミニアム、ショッピングモールに新道路建設、高速道路建設に高架上鉄道、地下鉄と建設工事が目白押しです。今僕が頭に浮かぶ工事、建設だけでも10件以上あります。


建設するということはつまりホコリが飛ぶということで、もちろんこれらもこのヘイズの一部です。


 


 

容疑者3.工場からの排気

タイには、日本の自動車メーカー工場が多くあることをご存知でしょうか。


トヨタとホンダを筆頭に、第二、第三の関連企業がどんどん進出しています。すでに市場も成熟し、タイで生産されている日本車がタイ国内で走っています。


自動車産業に限ったことではありませんが、工場からの排気もバカになりませんね。


 

容疑者4.野焼き

この度ヘイズがここまでヒドくなったのが、野焼きのようです。


ニュースによると、周辺諸国の土地改善のため、野焼きをしてその煙がバンコクに集まったとのこと。なんとも周辺諸国からの嫌がら(ry


 


 

容疑者5.天気

風さえバンコクに吹き込んでいれば、このヘイズも海に抜けて飛んでいってくれますが、今年の天候はどうも違うようで、あまり風がなかったのですね。それでバンコク一帯の空気がこもり、空気汚染がここまでヒドくなった模様です。


 


 


 

タイ政府の対応と、個人でできる対応

政府としてはどのような対策をとっているのでしょうか。


この国は人工雨の技術を有している国なので、季節外れに一度雨が降りました。雨が降れば空気中の物質も地面に落ちるので、乾季の時に雨を降らすのはとても合理的で最善の策と思えましたが、降ったのはほんのわずか。雀の涙の効果でした。


最近ではスクンビット通りを中心に軍隊がジープの荷台にお手製の霧噴射器で空に霧を吹き、街のいたるところで4月の水まつりであるソンクランさながら消防車等による大放水をしています(写真上)。が、効果の程は……ね(笑)。


 


個人でできることとしては、N95対応マスクを着けて、不要不急の外出を控え、家ではPM2.5対応の空気清浄機をガンガンにかける……。これに尽きると思いますが、皆様もちろん外に出る必要がございますね。ですので天気予報を見る前に、空気をまずは確認しましょう。


■AQI(要するに空気のきれいさ)の単位を計測できるウェブサイト
http://aqicn.org/city/bangkok/jp/


天気よりもまずこちらを注意しして、ふだん目視でくっきり見えているビルが曇っていないかを確認。曇っていたら絶対マスクを着けて外出しましょう。


 


また、バンコクではいたるところに薬局があり、そこでは工業用のN95レベルのマスクも売っていますが、着け心地はお世辞にもよろしいものとは言えません。僕の場合なんて頭が大きすぎて付属のゴムのままでマスクをかけると縛られすぎて頭痛がします(だめじゃん…)。


日本で発売されているPM2.5対応のマスクなど、着け心地の良いマスクをして、日々家の空気清浄に勤しみましょう。


 


もちろんお家では戸締まりは色んな意味でしっかりとして、空気清浄機と換気扇をガンガンかけましょう。


空気は目には見えず、どれだけ汚れているかも嗅覚頼りになりますが、実際に僕のお家でも、空気清浄機を買って設置した翌日、相方も僕も空気が軽いのが分かるほどでした(どれだけ汚い空気だったんだ……)。


https://www.lazada.co.th/shop-air-purifiers/sharp/
上記のように、タイのLazada(楽天市場みたいなサイト)は、空気清浄機だらけ! タイは空前の空気ブームのようですね……。


 


 

終わりに

日本もかつて、工業排気や車の排気ガスなどで公害レベルに達したこともありますね。生憎このまま放っておくとタイでもまさにそれと同じことが起きるように思います。


どうにかしてこの国の空気をきれいに保てるよう、在住者として日々どう過ごすかを考えます。


 


参考記事(リンク):Air pollution is choking Bangkok, but a solution is in reach


 


 

経験した日: 2019年02月14日

Ambassadorのプロフィール


つっちー

京都府出身。小さな頃からの”外部”との交流やLGBTとして過ごした経験から、心理学や国際政治、哲学に興味を持ち、在学中はイギリス、タイに留学。現在は、タイのコンサル会社にて日本人とタイ人をつなぐコーディネーターとして日々邁進中。将来は世界の人々に対して、有益な情報を啓蒙をするお仕事に携わること。

つっちーさんが書いたノート


タイ に関するノート